空気環境の調整2
建築物衛生行政概論 建築物の環境衛生 空気環境の調整建築物の構造概論 給水及び排水の管理 清掃 ねずみ・昆虫等の防除
単位集 水質検査項目及び特定建築物の水質検査頻度 法令集 法改正 参考資料
空気環境の調整②
湿気と結露
結露の原理
室内において絶対湿度の空間的分布は比較的小さい。
絶対湿度に差があると、すなわち水蒸気圧に差があると、温度差がある場合の熱流と同じように
湿流が生じて絶対湿度の差は均されてしまうからである。
物体の表面に結露を生じさせないためには、物体の表面温度をそれに接する空気の露点温度より高く保つ必要がある。
そのためにクラスウ―ルなどの断熱材を用いて物体の温度を高く保つか、若しくは空気の絶対湿度を下げて露点をできるだけ低く保つ必要がある。
赤字で書かれた部分は覚えておく。
試験問題ではたまにひっかけ問題で
室内において相対湿度の空間的分布は比較的小さい。
と出題されるので間違えないように。
室内において絶対湿度の空間的分布は比較的小さい。
が正解ですから、絶対湿度←これ覚える。結露対策
結露対策は表面結露と内部結露について分かれます。その違いを把握しておかないと試験のとき混乱しますので注意!
露点温度とは?
露点温度とは、湿り空気を冷却したとき飽和状態になる温度のことをいい、露点温度の空気中の相対湿度は100%であり、
絶対湿度が低下すると露点温度は低下し、絶対湿度が(上昇)上がれば露点温度も(上昇)上がります。
したがって、湿り空気を加湿すると露点温度も上がり、より高い温度で結露が発生します。
表面結露
壁体表面が露点温度以下になると結露します。これが表面結露です。
表面結露の起きやすい場所冬の窓の室内側表面にしばしばみられる。
集合住宅では北側の寝室の壁やタンスの裏側等、戸建て住宅では外気に面した収納室、出隅部分、鉄製下地材が直接触れている壁材では下
地材が熱橋となり、温度が下がって表面結露が起きる。
表面結露対策
以下の対策が必要である。- 露点温度以下の場所を作らない。
- 適当な量の換気を入れる。
- 水蒸気の発生を抑える。
- 家具と壁の隙間等を作り気流を通す。
- 温度の分布を抑える。
- 窓には2重ガラスや断熱戸を入れる。
尚カ―テンで厚いカ―テンを用いると断熱効果はあるが防湿効果が少ないのでかえって窓ガラスの 結露の原因になる。(これ覚えておこう)
内部結露
平衡含水率とは
-
木材などがどの程度の水分を保持しているかを示す値を含水率(含湿率)といい、
周囲の空気の温度、湿度が一定であると、やがて木材等の含水率は一定の値となる。この含水率のこと。
平衡含水率の値は吸湿時と放湿時で異なり、一般に放湿時のほうが高い。(一度湿ったものは乾きにくいということである。)
湿気伝導率とは
- 木材などの湿気の通りやすさ
壁体内部結露
- 湿り空気の露点温度がその地点の温度より高くなると壁体の内部に結露が生じる。これを壁体内部結露という。
内部結露対策
壁面の水蒸気圧の高い室内側に防湿層を設けることが有効である。
↑これ、内部結露対策の問題で出題傾向が高いです。(丸暗記するべし)
表面結露対策ではないので間違えないように(あくまでも内部結露ですから)
その他の結露対策
- 窓ガラスなどに生じた結露水が壁仕上げなどを汚染しないようにうまく排水できる構造にする。
- 空調給気ダクトが外断熱、外気ダクトは内断熱とする。
- 熱回収用熱交換器型換気装置を用いる場合は、全熱交換型より、顕熱交換型を用いた方が結露しにくい。
- 冬季、外断熱は結露に対して最も望ましい対策である。
買い物は楽天市場