給水及び排水の管理3
建築物衛生行政概論 建築物の環境衛生 空気環境の調整建築物の構造概論 給水及び排水の管理 清掃 ねずみ・昆虫等の防除
単位集 水質検査項目及び特定建築物の水質検査頻度 法令集 法改正 参考資料
給水及び排水の管理③
貯水槽について < 貯水槽の電極 < FRP製貯水槽 < ステンレス鋼板製貯水槽 < 木製貯水槽 < 鋼板製貯水槽貯水槽
貯水槽について
- 貯水槽とは、水を貯める施設・設備のこと。受水槽、高置水槽、圧力水槽に大別される。
- 貯水槽は、建築物の躯体を利用した構造としてはならない。
- 外部から6面が点検できるように周囲には壁、床からは60cm、貯水槽から室の天井まで100cm以上が確保されていなければならない。
- 貯水槽の天井には雨水や洗浄水が停滞しないように1/100以上の勾配をつける。
- 貯水槽は外部からの汚染物質の流入、侵入が防止される構造としなければいけない。
- 貯水槽の設置位置は、排水などがオ―バ―フロ―管などを介して水槽内に逆流しない高さとする。
- 貯水槽の本体や内面の塗料は、溶け出たり腐食して水質に悪影響を与えないようにする。
- 水の流入管は吐出口空間をとって開放し、オ―バ―フロ―管や水抜き管などの排水管は150mm以上の排水口空間をとって間接排水とする。
- 貯水槽のオ―バ―フロ―管は、通気管には弁を設けてはならない。また虫の侵入を防ぐためオ―バ―フロ―管には防虫網を設ける。防虫網は12メッシュ以上程度とし、配管の有効断面積 を縮小されないように注意する。
- 高置水槽は地震時に大きな地震力を受けるので、十分な耐震措置が必要。
上記貯水槽について述べましたが、貯水槽の役割などわかればなんとなくわかる問題。つまり貯水槽は飲料水など扱う水なので常にきれいな水を維持しなければならない。
そのための措置に気を付ける。
ここのポイントはとにかく数字は覚えましょう。3.4.8.9あたりは覚えましょう。
貯水槽の電極
電極とは水位制御に使われる。
電極の問題は高置水槽と受水槽の電極に分かれるが、この違いを分からなければ混合するのでしっかり覚えましょう。よく出題されるのは
揚水ポンプは受水槽の水位低下により起動する
という問題がでるが、これは不正解ですから、間違えないように。
揚水ポンプは受水槽の水を高置水槽に汲み上げるポンプである。したがって高置水槽の水位が低下したら運転します。
貯水槽の種類
貯水槽の種類はFRP製貯水槽、鋼板製貯水槽、ステンレス鋼板製貯水槽、木製貯水槽がある。特徴をしっかり覚えましょう。FRP製貯水槽
FRP製貯水槽についての問題も多く出題されている。
- FRP製貯水槽は軽量で施工性に富み、耐食性があり衛生的であるため、貯水槽の主流となっている。
- 藻類が繁殖しないように照度率は0.1%以下とする。
- FRP製貯水槽は、機械的強度が低い。
- 複合板構造のFRP製貯水槽は結露による問題がない。
- 経年変化による強度劣化があり、紫外線に弱い。
ステンレス鋼板製貯水槽
- 強度があり、普通鋼板に比べ板厚を薄くできる。また、重量も軽くでき外観もきれい。
- 耐食性に優れている。
- 塩素による気相部に腐食が発生することがある。
木製貯水槽
- 木製貯水槽は、堅ろうで狭い場所の搬入・現場組立が容易である。
- 断熱性に優れているため、結露の心配がほとんどない。
- 貯水槽の形状が円形及び楕円形に限定される。
- 大型貯水槽には、木製のものもある。
鋼板製貯水槽
- 加工性に優れ、価格も安い
- 機械的強度も強い。
- 耐震補強をする心配がない。
- 防錆処理被膜を毎年点検する必要がある。
- 防錆処理被膜が破壊されると、本体の鉄の腐食が進行する。
貯水槽の種類の特徴はしっかり覚える。
滞留水の防止
貯水槽の構造によっては、水槽内で滞留水が発生する事があります。
水が滞留すると残留塩素が検出されなくなる場合があります。
受水槽の流入口と流出口の位置は死水(滞留水)を発生させないために対角線上に配置する。さらに大容量の貯水槽では隔壁を設けて死水を防止する。
買い物は楽天市場