建築物の環境衛生5
建築物衛生行政概論 建築物の環境衛生 空気環境の調整建築物の構造概論 給水及び排水の管理 清掃 ねずみ・昆虫等の防除
単位集 水質検査項目及び特定建築物の水質検査頻度 法令集 法改正 参考資料
建築物の環境衛生⑤
シックビル症候群(背景)
シックビル症候群は、1970年代前半に欧米諸国などでオイルショック(エネルギ―危機)を契機に、省エネルギ―のために室内の換気量の 低減を図るとともに、建築物の気密化が進んだ結果、職場内の空気環境が悪化し、事務所建築物で働く人たちに不定愁訴を訴える人が増加した。
シックビル症候群(症状)
粘膜の症状 | 眼、鼻、喉の刺激 |
中枢神経系の症状 | 頭痛、疲労、倦怠感、吐き気、めまい |
精神神経症状 | 抑うつ、不安、集中力・記憶力の低下 |
呼吸器系の症状 | 胸部圧迫感、胸やけ、息切れ、咳 |
皮膚の症状 | 乾燥、掻痒感、紅斑、ジンマシン、湿疹 |
上記症状は丸暗記すること。
今まで出題された不適当な症状
- 狭心症などの循環器症状を伴う。
- 昂揚感(高揚感)
シックビル症候群(定義)
- そのビルの居住者の20%以上が不快感にもとづく症状の訴えを申し出る。
- それらの症状の原因は必ずしも明確ではない。
- それらの症状のほとんどは該当ビルを離れたら解除する。
定義には該当ビルを離れたら解除するとなっています。(これ覚えておこう。)
慢性的なシックビル症候群の起きやすい建築物の発生要因
- 室内の空気が循環されている。
- 屋外空気の換気量の低減。
- 気密性が高すぎる。
- 室内がテクスタイルやカ―ペット仕上げになってている。
シックビル症候群につながる危険因子
個人の医学的背景 | アトピ―体質、アレルギ―疾患、皮膚炎、女性の更年期 |
仕事の要因 | 複写機、改築、改装、職場のストレス、不安 |
建築物の要因 | 室外空気の供給不足、清掃の回数不足など |
化学物質過敏症
化学物質過敏症は、非常に微量の薬物や化学物質の摂取によって引き起こされる健康被害。
原因物質と考えられるのは、建築材料、家具材から発散されるホルムアルデヒド、VOCs、有機溶剤、殺虫剤が多い。
シックハウス症候群も化学物質過敏症の1つとする考え方もある。
化学物質過敏症の病状は精神神経症状が主体で多様であり、自律神経失調症と一般には診断されうる。
1996年にWHOは、環境中化学物質との因果関係は証明されておらず、臨床的に定義された疾患ではなく、認められた病態を基盤としていないという理由で、化学物質過敏症は病名として不適切であるとしている。
家で発生することをシックハウス症候群という。
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