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平成28年度給水及び排水の管理「過去問題解説6」

問題131

排水通気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. ちゅう房用排水槽からの排水を排除するには、汚水ポンプを用いる。
  2. トラップの封水強度は、排水管内に正圧、又は負圧が生じたときのトラップの封水保持能力である。
  3. 雨水浸透方式は、透水性舗装、浸透ます、浸透地下トレンチ等から構成される。
  4. 排水槽のマンホ―ルは、排水水中ポンプ又はフ―ト弁の直上に設置する。
  5. 通気立て管の下部を排水立て管から取り出す位置は、排水立て管に接続された最低位の排水横枝管より低くする。


解説

答え【1】

(1)はちゅう房用排水槽からの排水を排除するには、汚物ポンプを用いる。
対象排水最少口径
[mm]
通過異物の大きさ補足
汚水ポンプ浄化槽排水、湧水、雨水40口径の10%以下原則固形物を含まない排水。
雑排水ポンプちゅう房以外の雑排水、雨水50口径の30~40%以下口径50mmで20mmの球形異物が通過すること。
汚物ポンプ
ノングロッグ型
汚水、ちゅう房排水、産業排水80口径の50~60%以下口径80mmで53mmの球形異物が通過すること。
汚物ポンプ
ボルテックス型
汚水、ちゅう房排水、産業排水80口径の100%口径80mmで53mmの球形異物が通過すること。

ここがポイント

(3)の雨水浸透方式は、下水道の負荷の軽減や、地下水の涵養を図るために設けます。
透水性舗装、浸透ます、浸透地下トレンチ等から構成される。


類似問題

問題132

排水通気設備の保守管理に関する語句の組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

  1. 高圧洗浄法―――――排水槽や排水管の清掃
  2. 排水槽の開口部への防虫網の設置―――チョウバエ類の発生防止
  3. ちゅう房排水槽の排水ポンプ――――フロ―トスイッチによる水位制御
  4. 逆流防止弁―――――排水通気管からの臭気の逆流防止
  5. ロッド法――――敷地排水管の清掃


解説

答え【4】

(4)の逆流防止弁は臭気の逆流ではなく、洪水等のときに下流側の排水が逆流するのを防止するために設けます。
ここがポイント

(3)のフロ―トスイッチとは以下のようなものです。

フロ―トスイッチ

排水管の洗浄方法

排水管の洗浄方法には、スネ―クワイヤ―法、高圧洗浄法、ロッド法、ウォ―タ―ラム法などがある。

スネ―クワイヤ―法

ワイヤ―の長さは25m以下なので、排水横管では25mまで、立て管で20m程度が限界。

ここでのポイントは排水横管なのか立て管なのかしっかり覚える。
高圧洗浄法

高圧ポンプを装備した高圧洗浄車、ホ―ス、ノズル等を用いて5~30MPaの高圧の水を噴射して排水管内の砂や汚物を除去する。

圧力5~30MPaは覚える。
ロッド法

1~1.8mのロッドをつなぎ合わせ、手動で排水管内に挿入して清掃 する方法である

ウォ―タ―ラム法

閉塞した管内に水を送り、圧縮空気を一気に放出してその衝撃で閉塞物を除去する


類似問題

問題133

排水通気設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 排水槽の清掃は、最初に酸素欠乏状態ではなく、かつ、硫化水素濃度が10ppm以下であることを確認してから作業を行う。
  2. 高圧洗浄による排水管の清掃では、0.5~3MPaの圧力の水を噴射させ洗浄する。
  3. 水中ポンプのメカニカルシ―ル部のオイルは、6ヵ月~1年に1回、交換する。
  4. グリ―ス阻集器のグリ―スは、7日~10日に1回の間隔で除去する。
  5. 排水槽の悪臭防止対策として、タイマによる強制排水を行うことが望ましい。


解説

答え【2】

(2)の説明も問題132のここがポイントでも説明している通りです。
高圧ポンプを装備した高圧洗浄車、ホ―ス、ノズル等を用いて5~30MPaの高圧の水を噴射して排水管内の砂や汚物を除去する。
ここがポイント

(1)はとても重要ですが
排水槽の清掃時は、作業前に酸素濃度が18%以上、硫化水素の濃度が10ppm以下であることを確認して、作業中は十分に換気を行う。


類似問題

問題134

排水通気設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 排水管の有機性付着物は、アルカリ性洗浄剤を用いて除去する。
  2. ウォ―タラム法は、圧縮空気を一気に放出してその衝撃で閉塞物を除去する方法である。
  3. 排水ポンプは、6ヵ月に1回絶縁抵抗の測定を行い、1MΩ以上であることを確認する。
  4. 排水槽の清掃は、6ヵ月以内ごとに1回、定期に行うことが、建築物衛生法で定められている。
  5. 排水横管の清掃にスネ―クワイヤ法を使用する場合、一般に長さ25m程度が限界とされている。


解説

答え【3】

(3)は排水ポンプは、1ヵ月に1回絶縁抵抗の測定を行い、1MΩ以上であることを確認する。
この問題でたまにひっかけで1KΩ以上との出題もありますので単位にも気を付けましょう。
(5)ですがワイヤ―の長さは25m以下なので、排水横管では25mまで、立て管で20m程度が限界。
横管と立管では限界長さが違いますので間違えないようにしましょう。
ここがポイント


類似問題

問題135

大便器に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 洗浄弁方式は、利用人員の多い事務所、店舗、駅、ホテル等の共用部に採用される。
  2. 洗い出し式は、水たまり部分がかなり浅いため跳ね返りが少ない反面、臭気が発生しやすい。
  3. ブロ―アウト式は、噴出穴から洗浄水を強く噴出させ、その勢いで汚物を器外に排出する方式である。
  4. サイホンゼット式は、臭気の発散が少なく、ボ―ル内乾燥面への汚物の付着がほとんどない。
  5. 洗い落とし式は、洗浄水がトラップを満水にしサイホンを起こさせ、汚水を吸引・排除する。


解説

答え【5】

(5)の説明はサイホン式ですね。
洗い落とし式は最も単純でシンプルな構造です。
洗い落とし式は、水の落差による流水作用で汚物を押し流す方式で、最も構造がシンプルで安価。
水溜り面が狭いためボ―ル内乾燥面に汚物が付着しやすい。洗浄時に多少のはね返りが発生する。
便器便座のサイズが他の方式の物より小さい。
ここがポイント

この問題については以下を参照ください。

給水及び排水の管理10
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