令和6年度建築物衛生行政概論「過去問題解説2」
問題6
建築物衛生法に基づく特定建築物の届出に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- 虚偽の届出をした場合には、期間を定めて当該建築物の使用停止処分を受けることがある。
- 届出には、当該建築物の建築確認済証の写しを添付しなければならない。
- 新たに特定建築物に該当することになったときは、その日から 3か月以内に、その旨を届け出なければならない。
- 届出義務者は、所有者、あるいは当該特定建築物の全部の管理について権原を有する者である。
- 特定建築物に該当しなくなったときは、その日から 6か月以内に、その旨を届け出なければならない。
答え【4】
正しいのは(4)の届出義務者は、所有者、あるいは当該特定建築物の全部の管理について権原を有する者である。つまり所有者側です。
まず、ここでのポイントは1か月以内です。
届出はいかなる場合でも1か月以内と覚えておきましょう。
その時点で(3)と(5)は不適当です。
(1)について使用停止処分を受けることはありません。
届出をせず、又は虚偽の届出をした場合には、30万円以下の罰金の適用があります。
(2)については添付しなければならないという記載はありません。
問題7
建築物環境衛生管理基準に基づく空気環境の測定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 測定位置は、居室の中央部の床上 50cm以上 175cm以下である。
- 気流の測定には、0.5m毎秒以上の気流を測定することができる風速計を使用する。
- 階数が多い場合は、各階ごとに測定しなくても良い。
- ホルムアルデヒドの測定は,毎年、6月 1日から 9月 30日までの期間内に実施する。
- 二酸化炭素の含有率は、1日の使用時間中の平均値とする。
答え【5】
二酸化炭素の含有率は、1日の使用時間中の平均値とする。が正しい記述です。- 粉じん、一酸化炭素、二酸化炭素・・・・・・平均値
- 温度、湿度、気流・・・・・・・・瞬時値
です。
空気環境の測定方法
- 通常の時間中に、各階ごとに、居室の中央部の床上75cm以上150cm以下の位置で測定
- ホルムアルデヒドの量を除く項目については2か月以内ごとに1回、定期に、測定しなければならない。
- ホルムアルデヒドは建築基準法第二条にいう大規模の修繕又は大規模の模様替えを行ったとき、その使用を開始した日以降最初に到来する6月1日から9月30日までの 期間中に1回測定する。
ホルムアルデヒドとは家具や建築資材、壁紙を貼る為の接着剤、塗料などに含まれている化学物質の一つです。
防腐剤としても使用されます。
従って大規模な模様替えや修繕した時に測定が義務つけられています。
しかも夏場に発生するといわれているので、夏場に測定を行います。
測定器
| 項目 | 測定器 |
|---|---|
| 浮遊粉じん | グラスファイバ―ろ紙を装着し、重量法により測定する機器等 |
| 一酸化炭素 | 検知管方式の一酸化炭素検定器 |
| 二酸化炭素 | 検知管方式の二酸化炭素検定器 |
| 温度 | 0.5度目盛り温度計 |
| 相対湿度 | 0.5度目盛り乾湿球湿度計 |
| 気流 | 0.2m/s以上を測定できる風速計 |
| ホルムアルデヒド | クロマトグラフ法等による測定器 |
問題8
建築物環境衛生管理基準に基づく飲料水に関する衛生上必要な措置等における次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 6か月以内ごとに行う定期の水質検査項目のうち、鉛及びその化合物、亜鉛及びその化合物、鉄及びその化合物、銅及びその化合物、蒸発残留物については、水質検査の結果、基準に適合している場合は、次回の水質検査において省略することができる。
- 貯水槽の清掃は、1年以内ごとに 1回、定期に実施する。
- 遊離残留塩素の検査は、給水栓末端で 7日以内ごとに 1回、定期に実施する。
- 総トリハロメタン等の消毒副生成物の検査は、毎年、6月 1日から9月30日の期間内に実施する。
- 原水として水道水以外の地下水等を使用する場合は、3年以内ごとに 1回、水質基準項目のすべての項目(51項目)の検査を実施する。
答え【5】
51項目すべてを検査するのは給水開始前である。したがって3年以内ごとに 1回、水質基準項目のすべての項目(51項目)の検査を実施する。は誤りです。
3年ごとに1回検査を実施するのは、以下の7項目です。
- 四塩化炭素
- シス-1.2-ジクロロエチレン及びトランス-1.2-ジクロロエチレン
- ジクロロメタン
- テトラクロロエチレン
- トリクロロエチレン
- ベンゼン
- フェノール類
問題9
建築物環境衛生管理基準に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 防除を行う動物は、ねずみ、昆虫その他の人の健康を損なう事態を生じさせるおそれのある動物である。
- 掃除は、日常行うもののほか、大掃除を、6月以内ごとに 1回、定期に、統一的に行う。
- 特定建築物維持管理権原者は、排水に関する設備の掃除を、1年以内ごとに 1回、定期に行わなければならない。
- 特定建築物維持管理権原者は、厚生労働大臣が別に定める技術上の基準に従い、排水に関する設備の補修、掃除その他当該設備の維持管理に努めなければならない。
- 冷却塔、冷却水の水管及び加湿装置の清掃を、それぞれ 1年以内ごとに 1回、定期に行う。
答え【3】
特定建築物維持管理権原者は、排水に関する設備の掃除を、6か月以内ごとに 1回、定期に行わなければならない。貯水槽の清掃は1年以内ごとに1回、定期に行わなければならないので間違えないようにしましょう。
- 遊離残留塩素の検査・・・・・・・7日以内ごとに1回
- 空気環境測定・・・・・・・・・・2か月以内ごとに1回(ホルムアルデヒドを除く)
- 統一的な大掃除・・・・・・・・・6か月以内ごとに1回
- 貯水槽(受水槽・高置水槽)の清掃・・・・・1年以内ごとに1回
- 飲料水の水質検査・・・・・・・・6か月以内ごとに1回
- 排水に関する設備の清掃(雑排水等)・・・・・6か月以内ごとに1回
- ねずみ・昆虫等の防除・・・・・・・・6か月以内ごとに1回
- 加湿装置の清掃・・・・・・・・・・・1年以内ごとに1回
(備考):ホルムアルデヒドは新築、増築、大規模の修繕又は大規模の模様替えを完了し、その使用を開始した時点から直近の6月1日から9月30日までの間に1回実施
問題10
建築物環境衛生管理技術者の職務として、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 環境衛生上必要な事項が記載された帳簿書類の備付け
- 建築物環境衛生管理基準を基にした管理業務計画の立案
- 管理業務計画に基づく具体的な管理業務の指揮監督
- 空気環境測定結果や水質検査結果などの評価
- 環境衛生上の維持管理に必要な各種調査の実施
答え【1】
建築物環境衛生管理技術者の職務についての問題です。帳簿書類の備付け義務者はあくまでも所有者及び権原者側です。
この問題は是非正解しなければいけない問題です。
建築物環境衛生管理技術者の選任
特定建築物の所有者等は、その特定建築物の維持管理が環境衛生上適正に行われるように監督させるため、建築物環境衛生管理技術者免状を有する者のうちから建築物環境衛生管理技術者を選任しなければならない。- 原則として、特定建築物ごとに選任
- 直接の雇用関係は必要ない
- 常駐する義務はない(別に建築物にいなくてもよい)
- 選任・変更の場合は1か月以内に届け出る。
- 特定建築物所有者等が、「建築物環境衛生管理技術者がその業務の遂行に支障がないこと」※を確認すれば 兼任可能
兼任する場合に必要となる届出等について
「特定建築物届」又は「特定建築物届出事項変更届」に、「建築物環境衛生管理技術者兼任報告書」を添付して 提出すること。
建築物環境衛生管理技術者の職務- 建築物の環境衛生管理業務計画の立案
- 建築物の環境衛生管理業務計画の指導監督
- 建築物環境衛生管理基準に関する測定及び検査の評価
- 建築物の環境衛生上の維持管理に必要な各種調査の実施
建築物環境衛生管理技術者の権限
特定建築物の維持管理が、建築物環境衛生管理基準に従うよう、所有者等に対し意見を述べることができる。 この場合、所有者等はその意見を尊重しなければならない
















