令和6年度建築物衛生行政概論「過去問題解説1」
問題1
世界保健機関(WHO)憲章の前文に述べられている健康の定義に関する次の文章の[ ]内に入る語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。
健康とは完全な肉体的、精神的及び[ ア ]福祉の状態にあり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。
到達しうる最高水準の健康を享有することは、人種、 [ イ ]、政治的信念又は[ ウ ]若しくは社会的条件の差別なしに万人の有する基本的権利の一つである。
- (ア)社会的―――(イ)性別―――(ウ)経済的
- (ア)地域的―――(イ)宗教―――(ウ)文化的
- (ア)社会的―――(イ)宗教―――(ウ)経済的
- (ア)地域的―――(イ)性別―――(ウ)文化的
- (ア)社会的―――(イ)性別―――(ウ)文化的
答え【3】
世界保健機関(WHO)憲章の前文に述べられている健康の定義に関する問題です。この問題はビル管理士試験では数年に1度の頻度で出題されています。
そのまま覚えましょう。
健康とは完全な肉体的、精神的及び[ 社会的 ]福祉の状態にあり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。
到達しうる最高水準の健康を享有することは、人種、 [ 宗教 ]、政治的信念又は[ 経済的 ]若しくは杜会的条件の差別なしに万人の有する基本的権利の一つである。
この問題はこのような穴埋め問題で出題されますので、ポイントとなるキーワードはしっかり押さえておきましょう。
主なキーワード- 精神的
- 社会的
- 人種
- 宗教
- 経済的
問題2
現在の行政組織に関するア~オの記述のうち、正しいものの組合せは次のうちどれか。
ア 労働衛生行政は、中央は厚生労働省、地方は都道府県が担当している。
イ 学校保健安全法は、総務省が所管している。
ウ 浄化槽法の所管官庁は、国土交通省と環境省である。
エ 建築基準法で規定されている特定行政庁は、国土交通省である。
オ 保健所の数を設置自治体別にみると、都道府県の設置する保健所が最も多い。
- アとイ
- アとウ
- イとエ
- ウとオ
- エとオ
答え【4】
正しいのは(4)のウとオです。浄化槽法の所管官庁は、国土交通省と環境省である。
保健所には、都道府県の設置するものと、政令市および特別区の設置するものとあります。
令和4年4月1日現在全国には468か所ありますがその内訳は
- 都道府県立―――352か所
- 政令市立――――93か所
- 特別区―――――23か所
アについては
労働衛生行政は厚生労働省の所管であり、中央・地方を通じて国が直接的に行政を行っています。実際には都道府県ごとに都道府県労働局がありますが、決して都道府県に権限を移譲しているわけではなく、厚生労働省が一元的に行政を行っています。
イについては
学校保健安全法は、文部科学省が所管している。
エについては
『特定行政庁』とは、“建築主事のいる地方公共団体(都道府県・市町村など)の長”のことで、市町村長や都道府県知事が管轄する行政機関です。
主な所管法令
| 官庁 | 法令 |
|---|---|
| 厚生労働省 |
|
| 環境省 |
|
| 国土交通省 |
|
| 経済産業省 | 電気事業法 |
| 総務省 | 消防法 |
| 文部科学省 | 学校保健安全法 |
※下水道法のうち終末処理場の維持管理は環境省、国土交通省の共管である。
※水道法は令和6年4月1日より、厚生労働省から国土交通省及び環境省へ移管されました。
- 国交省……水道事業に関する基本方針の策定や事業の認可、老朽化対策、耐震化などの施設整備や経営、災害時の復旧支援、渇水対応など
- 環境省……水質・衛生に関する業務
公立学校の学校保健事務は教育委員会の所轄
私立学校は都道府県知事である。
問題3
建築物における衛生的環境の確保に関する法律(以下「建築物衛生法」という。)に基づく特定建築物の延べ面積に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- 地下街の地下道は、延べ面積に算入する。
- 建築物の地階に設置された公共駐車場は、延べ面積に算入する。
- 特定建築物の延べ面積の定義は、建築基準法の延べ面積の定義と同じである。
- 建築物の地階に設置された電力事業者の地下式変電所は、延べ面積に算入する。
- 店舗の地階に設置された当該店舗に附属する倉庫は、延べ面積に算入する。
答え【5】
この問題も出題頻度が高い問題です。覚えるポイントとしては延べ面積に含まれないものを選びましょう。- 地下道
- 公共駐車場
- 地下式変電所
(3)は
特定建築物の延べ面積の定義は、建築基準法の延べ面積の定義は異なります。
- 特定建築物の延べ面積の定義―――――特定用途に供される床面積の合計
- 建築基準法の延べ面積の定義―――――建築物の各階の床面積の合計
当該店舗に附属する倉庫は、延べ面積に算入する。
以下も特定建築物の面積には含まれない。
- 地下街の地下道、広場、プラットホ―ムとその上家
- 公共駐車場
- 独立棟の駐車場
- 電力会社の地下変電所
- 鉄道の運転保安施設
- 特定用途に付随する部分―――トイレ、廊下、階段、洗面所、機械室などの共用部分
- 特定用途に付属する部分―――百貨店の倉庫、新聞社の事務所に付属する印刷工場、店舗駐車場など
問題4
建築物衛生法に基づく特定建築物としての用途に該当するものは、次のうちどれか。
- 特別養護老人ホーム
- 寄宿舎
- 病院
- ボーリング場
- 教会
答え【4】
建築物衛生法に基づく特定建築物としての用途に該当するものはボーリング場です。ボーリング場は特定建築物の種類の中の遊技場に該当します。
過去問題に出題されたことのある特定建築物としての用途に該当するもの
今まで出題されたことのあるもの。
水族館・ボーリング場・公民館・人文科学系研究所・複合型映画館・市民ホール・高等専門学校・地方銀行・自動車学校・特別支援学校・ 幼稚園(8,000m2以上)・予備校・幼保連携型認定こども園・博物館・旅館・図書館・遊技場・百貨店・集会場・飲食店・結婚式場・社交ダンスホール過去問題に出題されたことのある特定建築物としての用途に該当しないもの
今まで出題されたことのあるもの。
寺院・病院・自然科学系研究所・スポーツジム・ 製品試験研究所・寄宿舎・共同住宅・工場・倉庫・認可保育園間違えやすいのに幼保連携型認定こども園と認可保育園があります。
幼保連携型認定こども園は特定建築物としての用途に該当しますが認可保育園は該当しません。
問題5
次の建築物のうち、建築物衛生法に基づく特定建築物に該当しないものはどれか。
ただし、全て 1棟の建築物とする。
- 延べ面積が 2,000m2の事務所と、 2.500m2の社員研修所との複合施設
- 延べ面積が 8,500m2の中等教育学校
- 延べ面積が 5,000m2の予備校
- 延べ面積が 2.500m2の事務所と、 1,000m2の事務所附属の倉庫との複合施設
- 延べ面積が1,000m2の店舗と、1500m2の事務所と事務所が管理する2,500m2の自然科学系研究施設との複合施設
答え【5】
特定建築物に該当しないものは(5)です。特定建築物の定義により
多数の者が使用する建築物で、その維持管理について環境衛生上の配慮が特に必要なもの、具体的に次に当てはまるものを特定建築物といいます。
| 延べ面積が3000m2以上の下記の建築物 |
|---|
| 興行場、百貨店、集会場、図書館、博物館、美術館、遊技場、店舗、事務所、旅館、各種学校、経済研究所、人文科学系の研究所など |
| 延べ面積が8000m2以上の学校 |
|---|
| 学校とは、学校教育法第一条にある学校のことで、以下の学校のことを指す。
幼稚園(幼稚園連携型認定こども園を含む)、小学校、中学校、高等学校、大学、高等専門学校、中等教育学校、特別支援学校(ろう学校、盲学校、養護学校)など 以下の学校は含まれない。各種学校、専修学校 |
病院、診療所、寄宿舎、共同住宅、神社、寺、教会、工場 、住居、自然科学研究所、製品試験研究所、駐車場、宗教施設など
となっています。
つまり(5)の自然科学系研究施設は特定建築物に含まれません。
従って(5)は延べ面積が1,000m2の店舗と、1500m2の事務所のみで特定建築物かを判断しますので2,500m2で3,000m2以下になります。
















