令和5年度清掃「過去問題解説3」
問題151
洗剤と床維持剤に関する語句の組合せとして、最も不適当なものはどれか。
- フロアシーラ―――物理的・化学的方法により、容易に除去できない。
- フロアポリッシュ―――ろう状物質
- 酸性洗剤―――油汚れ
- 表面洗剤―――中性又はアルカリ性
- アルカリ性の剥離剤―――アミン
答え【3】
酸性洗剤は主に小便器の尿石や水あかの除去に使用されます。油汚れにはアルカリ性洗剤が使用されます。
問題152
弾性床材の特徴と維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ゴム系床材は、剥離剤によって変色やひび割れ等を生じることがある。
- 床維持剤の塗布によって、汚れが付きにくく、除去しやすくなる。
- 塩化ビニル系床材は、タイルもシートも可塑剤を含む。
- リノリウム床材のフロアポリッシュは、アルカリ性の剥離剤で除去する。
- 日常清掃で、ダストモップを用いて土砂やほこりを除去する。
答え【4】
リノリウムはアルカリ性洗剤に弱いので、リノリウム床材のフロアポリッシュ除去にアルカリ性の剥離剤などは使用しないようにする。
弾性床材
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| リノリウム リノタイル | アルカリ性洗剤・水に弱い |
| 塩化ビニルタイル | 剥離剤・洗剤に対して耐性が大きい |
| ゴムタイル | 耐磨耗性に優れる。 溶剤・強アルカリ性洗剤に影響される。 剥離剤により黄変する。 |
| アスファルトタイル | 耐水性あり、耐溶剤性に乏しい |
| 塩化ビニルシ―ト | 剥離剤・洗剤に対して耐性が大きい 可塑剤によって床維持剤の密着不良が起きやすい。 |
問題153
繊維床材の特徴と維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ポリプロピレン素材は、復元力に乏しい。
- ウール素材に付着した汚れはしみになりやすいので、できるだけ早めに対応する。
- カーペットのほつれは、施工初期にカットすればよい。
- 建築物内で使用されているカーペット全体の調和を保つため、どの場所も真空掃除機により同じ頻度で作業を行う。
- パイル奥の汚れを除去するために、シャンプークリーニングを行う。
答え【4】
建築物内で使用されているカーペット全体の調和を保つためには、汚れの状況ごとに清掃方法や清掃頻度を変えて作業を行うことが重要である。
問題154
木質床材の特徴と維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 木質床材は、無垢の単層フローリングと、合板を台板とした複合フローリングに分けられる。
- 体育館のの床板の剥離による負傷事故防止として、日常清掃の水拭きの禁止が文部科学省から通知された。
- 体育館のシール加工には、ポリウレタン樹脂が多く使われている。
- シールされていない杉材は、多孔質の特徴を有することから、油性の保護剤でシールする。
- 一般的に針葉樹の床材は、広葉樹の床材に比べ、木質が硬い。
答え【5】
一般的に針葉樹の床材は、広葉樹の床材に比べ、木質が軟らかい。
問題155
硬質床材の特徴に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- 大理石は、耐アルカリ性に優れる。
- テラゾは、耐酸性に優れる。
- セラミックタイルは、低吸水性に優れる。
- 花崗岩は、耐熱性に優れる。
- コンクリートは、耐酸性に優れる。
答え【3】
大理石は、耐アルカリ性に乏しい。テラゾは、耐酸性に乏しい。
花崗岩は、耐熱性に乏しい。
コンクリートは、耐酸性に乏しい。
硬性床材
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 大理石 | 吸水率は低く、耐酸性、耐アルカリ性に乏しい |
| 花崗岩 | アルカリ、酸、油には耐性があるが耐熱性に乏しい |
| テラゾ | 耐酸性に乏しい |
| モルタル・コンクリ―ト | 耐酸性に乏しく表面の凸凹が激しい |
| セラミックタイル | 耐酸性、耐アルカリ性があり、耐磨耗性も大きい |
