令和5年度給水及び排水の管理「過去問題解説4」
問題121
給湯設備の保守管理内容とその実施頻度との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 第一種圧力容器の定期自主検査―――6か月以内ごとに1回
- 第二種圧力容器の定期自主検査―――1年以内ごとに1回
- 小型圧力容器の定期自主検査―――1年以内ごとに1回
- シャワーヘッドの定期点検―――6か月に1回以上
- 給湯配管類の管洗浄――1年に1回以上
答え【1】
第一種圧力容器は、1ヵ月以内ごとに1回、定期自主点検を行う。問題122
給湯設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 中央式給湯方式においては、加熱により残留塩素が消滅する場合があるため、その水質には留意する。
- 開放式の貯湯槽においては、外部からの汚染の経路となりやすいマンホールの気密性、オーバーフロー管の防虫網の完全性等を点検する。
- 給湯水の流量を調節するためには、仕切弁を使用する。
- 使用頻度の少ない給湯栓は、定期的に滞留水の排出を行い、給湯温度の測定を行う。
- 給湯循環ポンプは、作動確認を兼ねて定期的に分解・清掃を実施する。
答え【3】
仕切弁は流量調整出来ません。流量調整するためには、玉形弁を使用します。
問題123
雑用水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 雑用水とは、人の飲用、その他それに準じる用途以外の用途に供される水の総称である。
- 散水、修景又は清掃の用に供する雑用水は、し尿を含む水を原水として用いない。
- 広域循環方式は、個別循環方式に比べて下水道への排出量が減少する。
- 雑用水受水槽に上水を補給する場合は、吐水口空間を設けて給水する。
- 雑用水は、災害時における非常用水の原水として利用することができる。
答え【3】
広域循環方式とは公共下水処理場の処理水を排水再利用設備で処理して、比較的広域で大規模な地区に送水して、雑用水として利用する方式です。広域循環方式を採用しても、下水道への排水量は減少しない。
問題124
排水再利用設備の維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- スクリーンにおいては、汚物が堆積しないように適時除去する。
- 流量調整槽においては、ポンプが正常に作動し、所定流量を保つよう調整する。
- 活性炭処理装置においては、通水速度を適正に保持する。
- ろ過装置においては、ろ材の洗浄が適切に行われていることを点検する。
- 消毒槽においては、フロック形成状態が最良であることを確認する。
答え【5】
消毒槽は塩素接触により衛生的な処理水を確保するために設置されます。従って再利用水中の遊離残留塩素の保持の確認と、注入量を管理する。
凝集槽は,フロックの形成状態を観察し,常に最良のフロック形成ができるように 管理するものとする。
とあります。
問題125
建築物衛生法施行規則に規定されている雑用水の水質検査項目と基準のうち、誤っているものはどれか。
[水質検査項目] [基準]
- 臭気――――――異常でないこと。
- pH値――――――5.8以上8.6以下であること。
- 大腸菌―――――検出されないこと。
- 塩化物イオン―――200mg/L以下であること。
- 濁度――――――2度以下であること。
答え【4】
雑用水の水質検査項目には、塩素(塩化物)イオンは含まれない。雑用水の水質基準
pH値 | 5.8以上8.6以下であること。 |
---|---|
臭気 | 異常でないこと。 |
外観 | ほとんど無色透明であること。 |
大腸菌 | 検出されないこと。 |
濁度 | 2度以下であること。 |
また、水栓末端における水に含まれる遊離残留塩素の含有率は、0.1mg/L以上保持しなければならない。