令和5年度建築物の構造概論「過去問題解説1」
問題91
CASBEE(建築環境総合性能評価システム)の評価対象の分野に、含まれていないものは次のうちどれか。
- エネルギー消費
- 火災安全
- 資源循環
- 地域環境
- 室内環境
答え【2】
CASBEE(建築環境総合性能評価システム)は、省エネルギー、環境負荷削減、室内の快適性、景観への配慮などの指標によって建築物の 環境性能を総合的に評価するシステムです。評価対象は
- エネルギー消費
- 資源環境
- 地域環境
- 室内環境
問題92
建築物と都市環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 半密閉の空間のようになる、両側を高い建築物で連続的に囲まれた道路空間は、ストリートキャニオンと呼ばれる。
- 熱容量が大きい材料は、日射熱を蓄熱しやすい。
- 内水氾濫による都市型洪水は、環境基本法で定義される公害の一つである。
- 都市化により、都市の中心部の気温が郊外と比較して高くなる現象をヒートアイランド現象という。
- 乱開発などによって市街地が広がることをスプロール現象という。
答え【3】
「環境基本法」で規定されている公害は、- 大気汚染
- 水質汚濁
- 土壌汚染
- 騒音
- 振動
- 地盤沈下
- 悪臭
問題93
鉄筋コンクリート構造とその材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- セメントペーストは、砂、セメント、水を練り混ぜたものである。
- 梁に設けられた設備配管のための開孔部の径は、一般に梁せいの1/3以下とする。
- コンクリートと鉄筋の線膨張係数は、ほぼ等しい。
- 柱の帯筋比は、0.2%以上とする。
- 中性化している部分のコンクリート表面からの距離を中性化深さという。
答え【1】
セメントペーストは、セメントと水を練り混ぜたものである。問題94
鉄骨材料とその材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 梁部材には、形鋼や鋼板の組立て材などが用いられる。
- 鋼材の強度は温度上昇とともに低下し、1,000℃でほとんど零となる。
- 鉄骨構造は耐食性に乏しいため、防錆処理が必要である。
- 骨組の耐火被覆の厚さは、耐火時間に応じて設定する。
- 鋼材の炭素量が増すと、一般に溶接性が向上する。
答え【5】
鋼材の炭素量が増すと、一般に溶接性が低下します。問題95
建築物の荷重と構造力学に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 教室の床の構造計算をする場合の積載荷重は、一般に事務所より大きく設定されている。
- 地震力は、地震により建築物が振動することで生じる慣性力である。
- 片持ち梁に分布荷重が作用する場合、その先端にはせん断力は生じない。
- 支点には、固定端、回転端(ピン)、移動端(ローラ)の3種類がある。
- 風圧力は、時間とともに変化する動的な荷重である。
答え【1】
教室の床の構造計算をする場合の積載荷重は、一般に事務室より小さく設定されています。