令和4年度空気環境の調整「過去問題解説7」
問題76
空気調和設備に用いられる配管の種類とそれに使用する温度又は圧力との組合せとして、最も不適当なものはどれか。
- 冷却水配管――――20~40℃
- 高温水配管――――80~90℃
- 冷水配管―――――5~10℃
- 低圧蒸気配管―――0.01~0.05MPa
- 高圧蒸気配管―――0.1~1MPa
答え【2】
(2)の高温水配管は100℃以上(一般に120~180℃)です。
配管の種類と用途 | 使用温度及び圧力 |
---|---|
冷水配管 | 5~10℃ |
冷温水配管 | 5~10℃、40~50℃ |
温水配管 | 100℃未満(一般に40~80℃) |
高温水配管 | 100℃以上(一般に120~180℃) |
冷却水配管 | 20~40℃ |
不凍液配管 | -10~-5℃(氷蓄熱) |
低圧蒸気配管 | 0.1Mpa未満(一般に0.01~0.05MPa) |
高圧蒸気配管 | 0.1MPa以上(一般に0.1~1MPa) |
問題77
空気調和設備の配管とポンプに関する語句の組合せとして、最も不適当なものはどれか。
- 伸縮継手―――――――温度変化による配管応力の吸収
- キャビテーション―――吐出量の低下
- サージング――――――有効吸込みヘッド(NPSH)
- 配管系の抵抗曲線―――全揚程
- 水撃作用―――――――衝撃音の発生
答え【3】
(3)はキャピテーション――――――有効吸込みヘッド(NPSH)の組合せが正しい。
ポンプのキャピテーションを防止するには、常に有効吸込みヘッドが必要有効吸込みヘッドヘッド(NPSH > 必要NPSH)より大きいことが必要である。
問題78
汚染物質とその濃度又は強さを表す単位との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 二酸化窒素―――――ppb
- ダニアレルゲン―――ng/m3
- 浮遊真菌――――――CFU/m3
- 臭気――――――――cpm
- エチルベンゼン―――μg/m3
答え【4】
(4)のcpmはデジタル光散乱型粉じん計による浮遊粉じんの相対濃度の単位である。臭気の濃度は、臭気濃度(無臭になる希釈倍数)、臭気指数など
問題79
浮遊粉じんの測定に関する次の文章の[ ]内の語句のうち、最も不適当なものはどれか。
建築物衛生法の測定対象となる浮遊粉じん濃度は、粉じんの[ (1) ]を考慮することなく[ (2) ]がおおむね[ (3) ]を対象として、[ (4) ]以下と規定されている。標準となる測定法は[ (5) ]である。
- 化学的組成
- 幾何相当径
- 10μm以下の粒子状物質
- 0.15mg/m3
- 重量法(質量濃度測定法)
答え【2】
(2)が誤りです。(2)は相対沈降径が正しい。
相対沈降径とは、粉じんの直径を、空気中において当該粉じんと等しい沈降速度を示す比重1の球の直径で表したものです。
問題80
環境要素の測定に関する用語の組合せとして、最も不適当なものはどれか。
- 温度――――熱電対
- 臭気――――オルファクトメータ法
- 熱放射―――シンチレーションカウンタ
- 酸素――――ガルバニ電池
- 気流――――サーミスタ
答え【3】
(3)の熱放射―――シンチレーションカウンタの組合せが誤りです。シンチレーションカウンターは放射線測定器です。
熱放射はグローブ温度計で測定されます。