令和4年度給水及び排水の管理「過去問題解説1」
問題106
給水及び排水の管理に関する用語と単位の組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 水の比体積――――――kg/m3
- 給湯器の加熱能力―――kW
- BOD容積負荷――――――kg/(m3・日)
- 腐食速度―――――――mm/年
- 病院の単位給水量―――L(床・日)
答え【1】
水の比体積の単位は、m3/kg
です。
問題107
給水及び排水の管理に関する用語とその説明との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
- ボールタップ―――――受水槽の水位調節
- 専用洗浄弁式―――――小便器の給水方式
- 酸化保護被膜―――――酸化によってできる金属表面の薄い被膜
- スクリーン――――――夾雑物の除去
- フロートスイッチ―――汚水槽の水位センサ
答え【解なし】
この問題は正しい解答がありません。
試験実施者から正解となる選択枠がなかったと付記された。専用洗浄弁は小便器に限らない。
問題108
給水及び排水の管理に関する用語とその説明との組合せとして、最も不適当なものはどれか。
- メカニカル形接合―――ねじ込み、溶接、接着等によらない機械的な配管接合方法
- スライム障害―――――貯水槽や配管内で細菌類が繁殖し、バイオフィルムが形成されることによる水質劣化の現象
- 逆サイホン作用――――排水管内の正圧により、器具側に封水が吹き出す現象
- ウォータハンマ――――弁などを急激に閉止すると著しい圧力上昇が生じ、これが圧力波となって管路内を伝わる現象
- クリープ劣化―――――合成樹脂に応力が長時間継続してかかる場合、材料変形が時間とともに進んでいく状態
答え【3】
逆サイホン作用とは、給水管内に生じた負圧により、洗面 器・流し・浴槽等の水受け容器にいったん吐水された水が、 サイホン作用によって給水管内に逆流することをいいます。
問題109
水道法に基づく水質基準に関する省令に定める基準として、誤っているものは次のうちどれか。
- 大腸菌は、検出されないこと。
- 銅及びその化合物は、銅の量に関して、1.0mg/L以下であること。
- 総トリハロメタンは、0.5mg/L以下であること。
- ホルムアルデヒドは、0.08mg/L以下であること。
- pH値は、5.8以上8.6以下であること。
答え【3】
総トリハロメタンは0.1mg/L以下です。
問題110
水道水の塩素消毒に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- CT値とは、塩素濃度と接触時間の積である。
- 反応速度は、温度が高くなるほど速くなる。
- 消毒効果は、懸濁物質の種類、大きさ、濃度、微生物の種類等によって、低下の程度がかわる。
- 刺激臭を有するため、異臭味が生じる。
- アルカリ側で消毒効果が高まる。
答え【5】
アルカリ側で消毒効果が急減する。
塩素消毒の長所
- 消毒効果が多種類の微生物に対して期待できる。
- 多量な水に対する取扱いと定量注入が容易である。
- 消毒効果が残留する。
- 塩素剤の残留の確認と濃度の定量が簡単にできる。
- 緊急時の使用に適している。
- 消毒以外の効果がある。
- 価格が安い。
塩素消毒の短所
- 有害な有機塩素化合物が副生成される。
- 刺激臭を有するため、異臭味が生じる。
- 特定の物質と反応して臭気を強める。
- アルカリ側で消毒効果が急減する。
- 窒素酸化物と反応すると消毒効果が減少する。