令和2年度空気環境の調整「過去問題解説8」
問題81
冷却塔と冷却水の維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 連続ブロ―などの冷却水濃縮管理は、スケ―ル防止に有効である。
- 冷却水系の化学的洗浄には、過酸化水素が用いられる。
- 冷却塔及び冷却水の水管は、1年以内ごとに1回清掃する。
- 冷却塔及び冷却水は、その使用開始後、1ヵ月以内ごとに1回、定期にその汚れの状況を点検する。
- スケ―ル防止剤、レジオネラ属菌の殺菌剤等を有するパック剤は、薬注装置を利用し連続的に注入してその効果を発揮する。
答え【5】
(5)は薬注装置を利用し連続的に注入してその効果を発揮するのは、多機能型薬剤です。パック剤は、冷却塔の下部水槽、または散水板に固定して使用する。
冷却水中に、薬剤を徐々に溶け出す加工がされていて、効果は1~3ヵ月持続する。
(2)冷却水系を化学的に殺菌洗浄するには、過酸化水素、塩素酸、または有機酸などの酸を循環される。
化学的洗浄によって、冷却水系全体がかなりの程度まで殺菌され、レジオネラ属菌数も検出限界以下となる。
冷却塔・冷却水の汚れの状況、必要に応じ清掃 | 1ヵ月以内ごとに1回定期に |
---|---|
加湿装置の汚れの状況、必要に応じ清掃 | 1ヵ月以内ごとに1回定期に |
空調機のドレンパンの汚れの状況、必要に応じ清掃 | 1ヵ月以内ごとに1回定期に |
冷却塔、冷却水の水管および、加湿装置の清掃 | 1年以内ごとに1回定期に |
- 令和元年問題82
- 平成30年問題82
- 平成29年問題79
- 平成28年問題84
- 平成27年問題84
問題82
騒音・振動に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 周波数1Hz以下の乗り物などの揺れに対しては、一般に、鉛直方向よりも水平方向の方が敏感である。
- 鉛直方向に5Hzの振動は、環境振動で対象とする周波数範囲に含まれる。
- 道路交通振動に対する振動規制は、昼間より夜間の方が厳しい。
- ある騒音環境下で、対象とする特定の音より周波数が低い音のことを暗騒音という。
- 広帯域騒音とは、広い周波数領域の成分を含む騒音のことである。
答え【4】
(4)の暗騒音とは、ある騒音環境下で対象とする特定の音以外の音の総称をいいます。
- 令和元年問題84
- 平成30年問題84
- 平成29年問題88
問題83
床衝撃音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 軽量床衝撃音の対策として、床仕上げ材の弾性の向上がある。
- 重量床衝撃音は、衝撃源自体の衝撃力が高周波数域に主な成分を含む。
- 軽量床衝撃音の衝撃源は、重量床衝撃音の衝撃源と比べて硬いことが多い。
- 重量床衝撃音の対策として、床躯体構造の曲げ剛性の増加がある。
- 床衝撃音に対しては、一般に学校よりもホテルの方が高い遮音性能が求められる。
答え【2】
(2)の重量床衝撃音は、人が床上で飛び跳ねたりしたときに発生し、衝撃音は低周波領域に主な成分を含みます。カ―ペットや畳などを敷いても、重量床衝撃音はほとんど軽減されないので、対策としては、床躯体構造の質量増加が効果あります。
軽量床衝撃音は、食器を落とした時に発生し、衝撃音は高周波数域に主な成分を含みます。重量床衝撃音と比べて、衝撃源が硬いことが多く
、床仕上げ材の弾性が大きく影響します。
従って、対策としては柔らかい床仕上げ材を設けることが挙げられる。
- 令和元年問題83
- 平成30年問題86
- 平成29年問題87
問題84
1台73dB(A)の騒音を発する機械を、測定点から等距離に6台同時に稼働させた場合の騒音レベルとして、最も近いものは次のうちどれか。
ただし、log102=0.3010、log103=0.4771とする。
- 76dB(A)
- 78dB(A)
- 81dB(A)
- 438dB(A)
- 568dB(A)
答え【3】
この問題のポイントは2つあります。- log102=0.3010、log103=0.4771は無視する
- 同じ騒音レベルの機械を2台使用した場合は+3dBになる。
- 同じ騒音レベルの機械を4台使用した場合は+6dBになる。
- 同じ騒音レベルの機械を6台使用した場合は+8dBになる。
- 同じ騒音レベルの機械を8台使用した場合は+9dBになる。
- 同じ騒音レベルの機械を10台使用した場合は+10dBになる。
上記ことを利用すれば簡単に求められます。
つまり今回は測定点から等距離に6台同時に稼働させた場合の騒音レベル
なので
73dB + 8dB = 81dB(A)
になります。
- 平成27年問題86
問題85
音・振動環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 立位、座位では聞こえなくても、寝た場合に、骨伝導で固体伝搬音が感知されることがある。
- ポンプに接続された管路系で発生する騒音は、空気伝搬音である。
- 空気伝搬音を低減するためには、窓、壁、床等の遮音などが必要であるのに対し、固体伝搬音は、振動源の発生振動低減や防振対策が重要である。
- 外部騒音が同じ場合、コンサ―トホ―ル・オペラハウスより、録音スタジオの方が高い遮音性能が求められる。
- 床スラブ厚が薄い機械室に隣接する居室の振動対策としては、設備機器などの防振支持が重要である。
答え【2】
(2)はポンプに接続された管路系で発生する騒音は、固体伝搬音です。伝搬音には建築物内の騒音の、音源から発生した音が空気中を伝搬してくる空気伝搬音と設備機器等の音が躯体等の固体を伝搬してくる固体伝搬音に分かれる。
空気伝搬音
- 空気調和機から発生した音が隔壁・隙間等を透過してくる音
- ダクト内を伝搬して給排気口から放射する音
- 窓から入る道路交通騒音
空気伝搬音を低減するためには、窓・壁・床等を遮断する必要がある。
固体伝搬音
- ダクト・管路系の振動に起因する音
- 設備機器などの振動が建築躯体内を伝搬して居室の内装材から放射される音
固体伝搬音を低減するためには、振動源の発生振動低減や防振対策が重要である
(4)は
「建築物の遮音性能基準と設計指針」日本建築学会によると
録音スタジオの方が高い遮音性能が求められます。
と言われています。 まず、音の伝わりを遮断することを遮音といいます。
遮音性能(しゃおんせいのう)とは、外部から空気や固体を介して伝わる音(空気音と固体音)を遮断する能力の高さをいう。
- 平成28年問題88
- 平成27年問題87
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