令和2年度空気環境の調整「過去問題解説7」
問題76
空気浄化装置に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 電気集じん器は、高圧電界による荷電及び吸引・吸着によって粉じんを捕集・除去するもので、ろ過式に分類される。
- ガス除去用エアフィルタの使用に伴う圧力損失の変化は、ほとんどない。
- 空気浄化装置を空気が通過するときの抵抗を圧力損失といい、空気浄化装置の上流と下流側の全圧差[Pa]で表示される。
- ガス除去用エアフィルタには、シリカゲル、活性炭等を用いた吸着剤フィルタがある。
- HEPAフィルタやULPAフィルタは、極微細な粉じん粒子を高い性能で捕集できる。
答え【1】
空気浄化装置はろ過式(粉じん、有害不ガス)と電気集じん器に大別される。電気集じん器は、ろ過式ではない。
電気集じん器は、高圧電界による荷電及び吸引・吸着によって粉じんを捕集・除去するもので、二段荷電型と一段荷電型がある。
後の選択枠も重要です。
- 令和元年問題73
- 平成29年問題75
- 平成28年問題75
- 平成27年問題77
問題77
空気調和設備の配管系における配管名称と使用区分との組合せとして最も不適当なものは次のうちどれか。
- 圧力配管用炭素鋼鋼管――――蒸気
- 一般配管用ステンレス鋼鋼管―――冷却水
- 水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管―――冷却水
- 架橋ポリエチレン管―――――蒸気
- 配管用ステンレス鋼鋼管―――――冷却水
答え【4】
(4)の架橋ポリエチレン管は最高使用温度95℃の耐熱樹脂管。給水・給湯管で使用されます。
- 平成28年問題78
問題78
温熱環境要素の測定に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- サ―ミスタ温度計は、電気抵抗式温度計の一種である。
- 熱線風速計には、定電圧式と定温度計がある。
- 気流の測定法としては、球体部の冷却力と気流との関係を利用する方法がある。
- グロ―ブ温度計の値は、平均放射温度(MRT)の2乗に比例する関係にある。
- 相対湿度の測定には、乾湿球温度から水蒸気圧を求める方法がある。
答え【4】
(4)の グロ―ブ温度とは、仮想黒体の球(グロ―ブ温度計)を用いて測られる温度のこと。平均放射温度(MRT)とは暑さを示す体感指標のひとつで、周囲の全方向から受ける熱放射を平均化して温度表示したもの。
グロ―ブ温度は、平均放射温度が高くなるとグロ―ブ温度は高くなり、気流速度が小さくなるにつれ、グロ―ブ温度は平均放射温度に近づく。
従って平均放射温度(MRT)の2乗に比例する関係にはない。
(1)のサ―ミスタ温度計とは、温度変化に伴い、サ―ミスタと呼ばれる半導体の電気抵抗が変化することを利用して、温度を測定する抵抗温度計の一種です。
(3)の測定法はカタ計です。
(5)はアウグスト乾湿計です。
- 令和元年問題77
- 平成30年問題75
- 平成29年問題80
- 平成28年問題80
- 平成27年問題79
問題79
環境要素の測定に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 微生物の間接測定法には、核酸増幅法がある。
- 酸素の測定には、ガルバニ電池方式がある。
- 花粉の測定には、培養法がある。
- オゾンの測定には、吸光光度法がある。
- イオウ酸化物の測定には、溶液導電率法がある。
答え【3】
(3)が誤りですが、花粉とありますが恐らく花粉アレルギ―の測定に関する問題と思います。花粉アレルギ―の測定には、表面プラズモン共鳴法、エアロアレルゲン、イムノブロット法、免疫学的な方法です。
室内環境の測定
空気環境物質 | 主な測定法 |
---|---|
一酸化炭素 | 検知管法 定電位電解法 ガスクロマトグラフ法 |
酸素 | ポ―ラログラフ法 ガルバニ電池法 |
二酸化炭素 | 検知管法 非分散型赤外線吸収法 ガスクロマトグラフ法 |
窒素酸化物 | ザルツマン法 化学発光法 フィルタバッジ法 |
硫黄酸化物 | 紫外線蛍光法 溶液導電率法 |
臭気 | 官能試験 オルファクトメ―タ法 |
ダニアレルゲン | エライザ(ELISA)法 |
オゾン | 検知管法 紫外線吸収法 化学発光法 |
放射線 | シンチレ―ション検出器 |
アスベスト | X線回析分析法 光学顕微鏡法 赤外線吸収スペクトル法 |
花粉アレルゲン | 表面プラズモン共鳴法 免疫学的な方法 |
浮遊微生物 | 培地法 フィルタ法 衝突法 ATP法 |
換気量 | トレ―サガス減衰法 直接風量測定法 二酸化炭素濃度減衰法 |
浮遊粉じん | ロ―ボリウムエアサンプラ デジタル光散乱型粉じん計 圧電天秤法 |
ラドン | パッシブ法 アクティブ法 |
- 令和2年問題80
- 令和元年問題78
- 平成30年問題76
- 平成30年問題78
- 平成29年問題81
- 平成28年問題83
- 平成27年問題81
問題80
室内環境とその測定法との組合せとして、最も不適当なものはどれか。
- アスベスト―――――紫外線蛍光法
- 窒素酸化物―――――ザルツマン法
- 一酸化炭素―――――定電位電解法
- 臭気――――――――官能試験法
- ダニアレルゲン―――酵素免疫測定法(ELISA法)
答え【1】
(1)の紫外線蛍光法は硫黄酸化物です。アスベストは
X線回析分析法
光学顕微鏡法
赤外線吸収スペクトル法
他の測定は問題79のここがポイントを参照ください。
- 令和2年問題79
- 令和元年問題78
- 平成30年問題76
- 平成29年問題81
- 平成28年問題83
- 平成27年問題81
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