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令和2年度建築物の環境衛生「過去問題解説1」

問題21

人体の臓器系とその臓器・組織との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

  1. 造血器系―――――脾臓
  2. 内分泌系―――――下垂体
  3. 呼吸器系―――――肺
  4. 神経系――――――甲状腺
  5. 循環器系―――――毛細血管


解説

答え【4】

(4)の甲状腺は内分泌系になります。
(4)の神経系は中枢神経系と末梢神経系です。
ここがポイント

人体の機能

臓器名主な機能主な構成器官疾患
循環器系酸素と栄養の供給心臓、動脈
静脈、リンパ管
心筋梗塞
呼吸器系酸素の摂取と
二酸化炭素の排出
気道、肺肺気腫、肺炎、気管支炎
消化器系栄養と水の摂取、再合成と排泄食道。肝臓、胃
十二指腸、肛門
小腸、大腸等
肝炎、腸炎
胃炎、胃潰瘍
腎臓、泌尿器系血液中の老廃物の排泄腎臓、尿管
膀胱、尿道
腎不全
感覚器系外部刺激の神経系への伝達
感覚器系は神経系と密接な関係を持っている。
聴覚器、視覚器
味覚器、嗅覚
左記器官の疾患
筋骨格系身体の構成と運動骨、筋肉骨折
生殖器系子孫形成と種の保存生殖器生殖器疾患
皮膚系発汗外皮皮膚疾患
神経系刺激の中枢への伝達、
中枢からの命令の伝達
脳、知覚神経
運動神経、自律神経
パ―キンソン病
脳出血、脳梗塞
造血器系赤血球、白血球、血小板の生成骨髄、脾臓血友病、白血病
内分泌系成長、代謝等の活性のコントロ―ル視床下部、下垂体
副腎、甲状腺、性腺
甲状腺疾患


類似問題

問題22

体温調整機能に関する次の文章の[  ]内に入る語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。

生体は、体内における産熱と放熱が平衡を保ち、一定の体温を維持している。産熱機能は、[ ア ]の増進などによって制御されている。放熱機能は、[ イ ]、[ ウ ]、皮下組織の熱遮断等によって調整されている。

  1. (ア)消化――――(イ)呼吸――――(ウ)神経興奮
  2. (ア)発汗――――(イ)筋収縮―――(ウ)神経興奮
  3. (ア)発汗――――(イ)呼吸――――(ウ)内分泌
  4. (ア)基礎代謝――(イ)尿産生―――(ウ)血液循環
  5. (ア)基礎代謝――(イ)呼吸――――(ウ)血液循環


解説

答え【5】

生体は、体内における産熱と放熱が平衡を保ち、一定の体温を維持している。産熱機能は、[ 基礎代謝 ]の増進などによって制御されている。放熱機能は、[ 呼吸 ]、[ 血液循環 ]、皮下組織の熱遮断等によって調整されている。
ここがポイント

主体は、体内における産熱と放熱が平衡を保ち、一定の体温を維持している。
産熱機能は、基礎代謝の増進や、低温曝露時における産熱の増加によって制御されている。
放熱機能は、発汗、呼吸、血液循環、皮下組織の熱遮断等によって調整されている。


類似問題

問題23

通常の室内における、人体各部位の温度が低い順番に並んでいるものとして、最も適当なものは次のうちどれか。

  1. 顔 < 直腸 < 足
  2. 顔 < 足 < 直腸
  3. 直腸 < 顔 < 足
  4. 足 < 直腸 < 顔
  5. 足 < 顔 < 直腸


解説

答え【5】

人の体温は平均して36℃~37℃程度で維持されている。1日のうちで早朝は低く夕方は高い。

気温が23℃のとき

ポイント・・・・つまり温度の高い順から
直腸温 > 顔 > 手 > 足
となります。
気温と人体温度の関係

気温と人体の温度の関係


ここがポイント


類似問題

問題24

熱中症予防の指標となる暑さ指数(WBGT)に関する次の文章の[  ]内に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。

暑さ指数(WBGT)は、屋内や屋外で太陽照射のない場合、0.7TA + 0.3TBで求められる。

ただし、TAは、[ ア ]、TBは、[ イ ]である。

  1. (ア)黒球温度―――(イ)湿球温度
  2. (ア)湿球温度―――(イ)乾球温度
  3. (ア)湿球温度―――(イ)黒球温度
  4. (ア)乾球温度―――(イ)黒球温度
  5. (ア)乾球温度―――(イ)湿球温度


解説

答え【3】

暑さ指数(WBGT)は、屋内や屋外で太陽照射のない場合、0.7TA + 0.3TBで求められる。

ただし、TAは、[ 湿球温度 ]、TBは、[ 黒球温度 ]である
ここがポイント

湿球黒球温度WBGTは熱中症予防のために作られた指標で、屋内外での暑熱作業時の暑熱ストレスを評価するために使用されている。

屋外で太陽照射がある場合

WBGT=0.7Tw + 0.2Tg + 0.1Ta

Tw:自然湿球温度(℃)、Tg:黒球温度(℃)、Ta:気温(℃)
屋内や屋外で太陽照射がない場合

WBGT=0.7Tw + 0.3Tg

Tw:自然湿球温度(℃)、Tg:黒球温度(℃)


類似問題

問題25

温熱条件の快適性に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 温冷感とは心理反応であり、人間の主幹的評価による指標である。
  2. 快適感は、核心温の状態に関わらず一定である。
  3. 一般に、平均皮膚温が33~ 34℃の時に温熱的中性申告が得られる。
  4. 温熱的快適感とは、熱環境に対して満足感を表現できる心の状態をいう。
  5. 温熱感尺度は、諸外国で開発されたものを日本語に翻訳して用いられているものが多く、言語による違いが生じる。


解説

答え【2】

(2)は温冷感は、核心温の状態に関わらず一定である。
快適感は、核心温の影響を受け、低体温の場合には低い温熱刺激を不快に感じ、核心温が高いときには冷たい刺激を快適に感じる。
ここがポイント

温熱的快適感とは、「熱環境に対して満足感を表現できる心の状態」と定義される。
温冷感は心理反応であり、人間の主幹的評価による指標である。評価には評価尺度を用い、質問用紙に記入か問診等の方法で行われます。
人間は、一般的に、温熱的中性申告を得られるときの平均皮膚温が33~ 34℃程度であることが、多くの実験からも確認されている。


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