令和2年度建築物衛生行政概論「過去問題解説4」
問題16
水質汚濁防止法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 特定施設を有する事業場(特定事業場)から排出される水について、排水基準以下の濃度で排水することを義務付けしている。
- 公共用水域への排出とは河川、湖、海等への排出であって、下水道に排出する場合を含まない。
- 都道府県は、条例により国が定めた排水基準よりも厳しい基準を定めることができる。
- 工場や事業場から公共用水域に排出される排水が規制対象であり、地下への水の浸透を含まない。
- 日平均排水量が50m3以上であるホテルは、水質汚濁防止法に基づく特定事業場である。
答え【4】
(4)が誤りです。水質汚濁防止法
第1条【目的】
この法律は、工場及び事業場から公共用水域に排出される水の排出及び地下に浸透する水の浸透を規制するとともに、生活排水対策の実施を推進すること等によって、公共用水域及び地下水の水質の汚濁の防止を図り、もって国民の健康を保護するとともに生活環境を保全し、並びに工場及び事業場から排出される汚水及び廃液に関して人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図ることを目的とする。
とあり地下への水の浸透も含まれます。参考資料
- 令和元年問題18
問題17
悪臭防止法に規定する特定悪臭物質に該当しないものは、次のうちどれか。
- アンモニア
- ホルムアルデヒド
- 硫化水素
- トルエン
- メチルメルカプタン
答え【2】
(2)のホルムアルデヒドは特定悪臭物質に該当しません。
特定悪臭物質
不快な臭いが原因となり、生活環境を損なうおそれのある物質をいう。
- アンモニア
- メチルメルカプタン
- 硫化水素
- 硫化メチル
- トルエン
- アセトアルデヒド
ホルムアルデヒド
- ホルムアルデヒドは、常温では可燃性の無色の気体である。水やアルコ―ル等に溶けやすい。
- 35~38%水溶液はホルマリンと呼ばれている。
- ホルムアルデヒドは還元性が強く、人間にとって毒性、刺激性が強い。発がん性が確認されている。
- 建材、洗剤、化粧品、消毒剤、防腐剤に利用されている。
- 燃焼排気ガス、たばこ煙中にも存在
- シックハウス症候群及び肺気腫の原因物質である。
- 建築基準法によって居室の種類によるホルムアルデヒド発散建築材料の面積制限と換気設備の設置が義務付けられている。
ホルムアルデヒドは新築の住宅や家具類の接着剤から発散します。
それにより、シックハウス症候群が多発しました。(1990年代)
新築、増築、大規模の修繕又は大規模の模様替えを完了し、その使用を開始した時点から直近の6月1日から9月30日までの間に1回実施することと定義されています。
問題18
労働安全衛生法に規定されている労働災害防止に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 厚生労働大臣は、労働災害防止計画を策定しなければならない。
- 事業者は、規模に応じて総括安全衛生管理者を選任しなければならない。
- 事業者は、業種と規模に応じて安全委員会を設けなければならない。
- 都道府県知事は、重大な労働災害が発生した場合、事業者に対し特別安全衛生改善計画を作成することを指示することができる。
- 安全委員会の構成委員には、当該事業場の労働者で、事業者が指名した者が含まなければならない。
答え【4】
(4)は厚生労働大臣は、重大な労働災害が発生した場合、事業者に対し特別安全衛生改善計画を作成することを指示することができる。
この手の問題が出たらまず疑うのはどこが責任を負うかです。
つまり
(1)厚生労働大臣は、労働災害防止計画を策定しなければならない。
(4)都道府県知事は、重大な労働災害が発生した場合、事業者に対し特別安全衛生改善計画を作成することを指示することができる。
その時点で2拓まで絞られてきます。
参考サイトを掲載しておきます。
厚生労働省
- 平成30年問題19
問題19
平成30年の健康増進法の改正に関する次の文章の[ ]内に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。
平成30年の健康増進法の改正では[ ア ]の[ イ ]の強化が行われ、原則として、学校・病院・児童福祉施設での[ ウ ]の禁煙の徹底が図られている。
- (ア)能動喫煙―――(イ)削減―――(ウ)敷地内
- (ア)能動喫煙―――(イ)防止―――(ウ)屋内
- (ア)受動喫煙―――(イ)防止―――(ウ)屋内
- (ア)受動喫煙―――(イ)防止―――(ウ)敷地内
- (ア)受動喫煙―――(イ)削減―――(ウ)屋内
答え【4】
平成30年の健康増進法の改正では[ 受動喫煙 ]の[ 防止 ]の強化が行われ、原則として、学校・病院・児童福祉施設での[ 敷地内 ]の禁煙の徹底が図られている。健康増進法に関する問題ですが、(ア)の受動喫煙と(イ)の防止については直ぐにわかると思います。
(ウ)は屋内ではなく敷地内です。
参考サイトを掲載しておきます。
参考資料問題20
次の国際的合意のうち、主として廃棄物対策に関するものはどれか。
- モントリオ―ル議定書
- ラムサ―ル条約
- ワシントン条約
- パリ協定
- バ―ゼル条約
答え【5】
バ―ゼル条約が正しい。バ―ゼル条約
【目的】
有害廃棄物及び他の廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制について、国際的な枠組みを定め、これらの廃棄物によってもたらされる危険から人の健康及び環境を保護。
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