平成29年度清掃「過去問題解説2」
問題146
床洗浄作業における環境対策に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 作業頻度を高くすることに配慮し、方法を選定する。
- 使用後の酸性又はアルカリ性の洗剤は、中和してから排出する。
- 洗剤や水を使用する時の温度は、汚れや建材の性質を考慮して適切に設定する。
- 洗剤容器などは、廃棄物が環境負荷にならないものを選定する。
- パッドやブラシは、汚れの状況により研磨剤の種類や量を考慮して選定する。
答え【1】
(1)は作業的な対応になり- 作業回数の減少、作業周期の延長を考慮する方法を取り入れる。
- 作業時間の短縮を図り、電気や水等のエネルギ―を削減する。 など配慮して方法を選定する必要があります。
後の選択枠はその通りです。
問題147
予防清掃に関連する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- 現代の建築物では、窓や隙間がほこりの侵入路として重要視されている。
- 建材に洗剤分を残すことにより、汚れの予防効果が得られる。
- 親水性の建材には、水溶性の物質が付着しにくい。
- 建材の選択に当たっては、清掃の立場も考慮して選ぶ。
- 予防清掃としての建材の加工改良は、人為的原因の汚れに対して効果があるが自然的原因の汚れには効果がない。
答え【4】
(4)が正しいですけどもっともな意見です。(1)は今の現在建築物は高気密化しているので窓や隙間からのほこりの侵入は考えにくい。もっぱらほこりの侵入は主として玄関(出入口)経由と言えます。
(2)ですが、洗剤と汚れはなじみやすい。従って洗剤の使用後は良く水拭きをするか、清水でよくすすぐ必要がある。
(3)親水性の建材には、水溶性物質が付着しやすく、逆に疎水性の建材には油溶性物質が付着しやすい。
(5)は自然的原因の汚れにも効果があります。
ほこりの予防
ほこりの侵入を防ぐ- 建築物内のほこりは外部(外)から侵入したものが多い。密閉性の高い現在の建築物では、窓や隙間から侵入するほこりは少ない。侵入路としては重要視されるのは入口などの開口部(玄関など)である。
- 入り口にエア―シャワ―を設置
- 入り口に前室を設ける
- 扉を自動開閉式・回転式等にする
- 開放式の出入り口にはエア―カ―テンを設置する
- 入り口で衣服・靴等のほこりや泥を除去する。
- 入り口にマットを敷く
自然的原因と人為的原因
自然的原因とは?
建築物は、使用しないでも相当の期間が経過すれば汚れが見えてくる。
その原因としては、空気の流れによる浮遊粉物質や雨水の影響による汚れである。また
、動植物による汚れやカビ・衛生害虫等の発生による汚れがある。
人為的原因とは?
建築物には、人間の使用につれて様々な異物が付着する。このような汚れは、自然的な原因による汚れよりも、量や付着の強さ等がはるかにはなはだしい。その原因と
して考えられるものは、歩行による靴底に付着した土砂、動くことにより発生する衣服からの摩擦粉や繊維くず等人間の動作によるものである。
問題148
床磨き機に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 凹凸のある床面は、研磨粒子が付着したパッドを付けて洗浄する。
- 超高速バフ機の回転数は、毎分1,000~3,000回転である。
- 床磨き機はスクラバマシンと呼ばれる。
- 樹脂皮膜の剥離に使用する床用パッドは、黒又は茶が多い。
- 低速回転の洗剤供給式床みがき機は、カ―ペットのシャンプ―クリ―ニングに使える。
答え【1】
(1)は凹凸のある床面は、研磨粒子が付着したブラシを付けて洗浄する。
パッドの種類
床用パッドは、一般に化繊製フェルト状の不繊布に研磨粒子が組み込まれています。
用途に合わせて使い分けしなければいけません。
粗さ | 色 | 主な用途 |
---|---|---|
1 | 黒 | 樹脂皮膜の剥離 |
2 | 茶 | 樹脂皮膜の剥離 |
3 | 緑 | 一般床洗浄 |
4 | 青 | 表面洗浄 |
5 | 赤 | スプレ―バフ |
6 | 白 | つや出し磨き |
問題149
カ―ペットクリ―ニングに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- エクストラクタは、水分に耐えるカ―ペットの洗浄に適する。
- アップライト型真空掃除機は、カ―ペットのほこりを取るのに適する。
- 通常のフィルタ付き真空掃除機は、0.3μm程度の微粒子を捕捉するように設計されている。
- 真空掃除機は、電動ファンによって機械内部に空気の低圧域を作りほこりを吸引する。
- スチ―ム洗浄機は、カ―ペットのしみ取りにも使える。
答え【3】
(3)は高性能付き真空掃除機は、0.3μm程度の微粒子を捕捉するように設計されている。問題150
清掃作業に使用する洗剤に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- 洗剤に使用する界面活性剤は、陰イオン系と非イオン系に大別される。
- 表面洗剤は、泡立ち性に優れている。
- リノリウムに付着した油汚れを除去するには、アルカリ性洗剤を使用する。
- 合成洗剤の助剤はビルダと呼ばれ、洗浄効果を高める。
- アルカリ性洗剤は、小便器に付着した尿石や鉄分を含んだ水垢などの除去に有効である。
答え【4】
(4)が正しい。(1)は界面活性剤の種類によって陰イオン系活性剤、陽イオン系活性剤、両性系活性剤、非イオン系活性剤等に分けられる。
(2)の表面洗剤は床面に塗布した樹脂床維持剤の皮膜の手入れ用として作られたもので、皮膜に影響を与えずに表面の汚れだけを除去するために、中性又はアルカリ性で、泡立ちが少ないようにしてある。
(3)リノリウムはアルカリ性洗剤・水に弱い。
(5)の小便器に付着した尿石や鉄分を含んだ水垢などの除去に有効なのは酸性洗剤です。
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