平成29年度給水及び排水の管理「過去問題解説7」
問題136
衛生器具設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 節水機器を導入する場合は、給水器具からの吐水量の削減だけでなく、排水管内の流下特性などにも配慮する。
- 小便器は乾燥面が広いため、洗浄に注意しないと臭気が発散する。
- 温水洗浄式便座の給水に、雑用水系統であることを表示した再利用水配管を接続する。
- 節水を目的とした小便器には、個別感知洗浄方式や照明スイッチとの連動による洗浄方式などが用いられる。
- 上質水供給設備では、末端水栓で規定の残留塩素を確保するために、最小限の塩素注入を行う。
答え【3】
(3)ですが、温水洗浄式便座の給水に排水再利用水は利用できないのでもちろん再利用水配管を接続することもできません。温水洗浄式便座の給水には、水道法第4条に規定する水質基準に適合している必要があります。
(5)の上質水供給設備とは水道水を処理し、配管で建築物内へ飲料水を供給するために開発された設備で、水道水から不純物・異臭味やトリハロメタン等 の有害物質を取り除き、あるいは、カルシウム等ミネラル成分の調整等が目的であり、末端水栓で規定の残留塩素を確保するために、最小限の塩素注入を行うことになっています。
問題137
浄化槽における高度処理で除去対象とする物質とその除去法との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 浮遊性の残存有機物質――――凝集沈殿法
- 溶解性の残存有機物質――――活性炭吸着法
- 窒素化合物―――――――――生物学的硝化・脱窒法
- アンモニア―――――――――イオン交換法
- リン化合物―――――――――急速砂ろ過法
答え【5】
リン化合物は凝集沈殿法です。問題138
浄化槽法に基づく浄化槽管理者に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 設置届を提出すること。
- 清掃を実施すること。
- 保守点検を実施すること。
- 浄化槽設備士を置くこと。
- 法定検査を受検すること。
答え【4】
浄化槽工事業者は、営業ごとに、浄化槽設備士を置かなければならない。とあります。
その他浄化槽管理者については下に記載しておきます。
浄化槽管理者の義務
- 毎年1回(環境省令で定める場合にあっては、環境省令で定める回数)、浄化槽の保守点検及び浄化槽の清掃をしなければならない。
- 新たに設置された浄化槽の、最初の保守点検は浄化槽の使用開始の直前に行う。
- 501人槽以上の浄化槽の浄化槽管理者は、保守点検及び清掃に関する技術上の業務を担当させるため、環境省令で定める資格を有する技術管理者を置かなければならない。ただし、自ら技術管理者として管理する 浄化槽については、この限りではない。
- 浄化槽管理者は、浄化槽の保守点検を、第48条第1項の規定により条例で浄化槽の保守点検を業とする者の登録制度が設けられている場合には浄化槽管理士に、又は浄化槽の清掃業者に委託することができる。
- 浄化槽管理者は、環境省令で定めるところにより、毎年1回(環境省令で定める浄化槽については、環境省令で定める回数)、指定検査機関の行う水質に関する検査を受けなければならない。
- 浄化槽工事業を営もうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。登録の有効期間は5年である。
- 浄化槽工事業者は、営業ごとに、浄化槽設備士を置かなければならない。
- 浄化槽清掃業を営もうとする者は、当該業を行おとする区域を管轄する市町村長の許可を受けなければならない。
- 都道府県(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市又は特別区とする。)は、条例で、浄化槽の保守点検を業とする者について、都道府県知事の登録を受けなければ浄化槽の保守点検を業としてはならないとする制度を設ける ことができる。
問題139
浄化槽の単位装置とその点検内容との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 流入管渠―――――――異物などの付着状況
- 嫌気ろ床槽――――――目詰まりの状況
- 汚泥貯留槽――――――スカムの貯留状況
- 沈殿槽――――――――堆積汚泥の生成状況
- 接触ばっ気槽―――――MLSS濃度
答え【5】
MLSS濃度はばっき槽です。
単位装置名 | 点検内容 |
---|---|
流入管渠、インバ―ト升、移流管(口)等 | 異物等の付着状況 |
スクリ―ン | 目詰まりまたは閉塞の状況 |
流量調整層 | スカム、堆積汚泥の生成状況、ポンプ作動水位、分水計量装置の作動状況 |
沈殿分離槽 | スカム、堆積汚泥の生成状況 |
嫌気ろ床槽、脱窒ろ床槽 | スカム、堆積汚泥の生成状況、異物等の付着状況、目詰まり状況 |
ばっき槽 | MLSS濃度、溶存酸素濃度、SV30 |
接触ばっき槽 | 生物膜、剥離汚泥・堆積汚泥の生成状況 |
回転板接触槽 | 生物膜、剥離汚泥・堆積汚泥の生成状況 |
沈殿槽 | スカム、堆積汚泥の生成状況 |
汚泥濃縮槽、汚泥貯留槽、汚泥濃縮貯留槽 | スカム・汚泥の貯留状況 |
消毒槽 | 沈殿物の堆積状況、消毒の状況 |
問題140
特殊設備の維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ちゅう房機器の具備すべき要件には、食品に接する部分は、衛生的で、用意に洗浄・殺菌ができる構造とすることが挙げられる。
- 入浴設備の打たせ湯に、循環している浴槽水を用いる。
- プ―ル水の消毒設備には、塩素剤に加えてオゾン消毒や紫外線消毒を併用する例がある。
- HACCPとは、食品製造に関して原材料の受入れから最終製品の出荷までの各段階におけるリスク分析に基づき、重点管理点を定めて連続的に監視する安全性確保のための衛生管理手法である。
- 水景施設への上水系統からの補給水は、必ず吐水口空間を設けて間接的に給水する。
答え【2】
入浴設備の打たせ湯、シャワ―に、循環している浴槽水を用いないこと。
これは、平成15年に厚生労働省告示といて「レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針」が示され、その中にで、入浴設備における衛生上の措置として示されてます。参考サイト
レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針買い物は楽天市場