平成29年度給水及び排水の管理「過去問題解説5」
問題126
排水の水質に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 浮遊物質とは、水中に懸濁している2mm以上の物質である。
- BODは、20℃、暗所、5日間で消費された溶存酸素量を表したものである。
- 窒素化合物は、閉鎖性水域の富栄養化の原因物質の一つである。
- ノルマルヘキサン抽出物質は、主として比較的揮発しにくい油脂類などである。
- 汚泥容量指標(SVI)は、活性汚泥の沈降性を表す指標である。
答え【1】
浮遊物質(ふゆうぶっしつ、suspended solids)とは、水中に浮遊する粒子径2 mm以下の不溶解性物質の総称である。日本では水質指標の1つとされており、重量濃度(mg/L)で表される。懸濁物質(けんだくぶっしつ、suspended substance)とも呼ばれる。通常、SSと略される。問題127
排水通気方式及び通気配管に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 結合通気管は、高層建築物でブランチ間隔15以上の排水立て管において、最下階から数えてブランチ間隔15以内ごとに設ける。
- 通気立て管の上部は、最高位の衛生器具のあふれ縁から150mm以上高い位置で伸頂通気管に接続する。
- ル―プ通気方式は、通気管を最上流の器具排水管が排水横枝管に接続される位置のすぐ下流から立ち上げて、通気立て管に接続する方式である。
- 通気立て管の下部は、排水立て管に接続されている最低位の排水横枝管より低い位置で排水立て管から取り出す。
- 特殊継手排水システムは、排水横枝管への接続器具数が比較的少ない集合住宅やホテルの客室系統に多く採用されている。
答え【1】
まず、(1)の結合通気管とは?
排水立て管内の圧力変動を緩和し、空気の流通を円滑にするために、排水立て管から分岐して立ち上げ、通気立て管に接続した逃し通気管のことをいう。
結合通気管は、高層建築物でブランチ間隔10以上の排水立て管において、最下階から数えてブランチ間隔10以内ごとに設ける。
ブランチ間隔は
ブランチとは、枝、排水立て管に接続した各階の横管(主管、枝管)の間の垂直距離が2.5mを超える区間の数をいう。
問題128
排水管へ設置する掃除口及び排水ますに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 掃除口の設置間隔は、排水管の管径が100mm以下の場合は15m以内とする。
- 掃除口は、排水横主管と敷地排水管の接続部に近い箇所に設置する。
- 掃除口の口径は、排水管の管径が125mmの場合には75mmとする。
- 排水ますの大きさは、配管の埋設深度、接続する配管の大きさと本数、及び点検等を考慮して決定する。
- 敷地排水管の直管が長い場合は、管内径の120倍を超えない範囲内に排水ますを設置する。
答え【3】
(3)ですが、管径が100mm以下の場合は配管と同一径、100mmを超える場合は100mmより小さくしてはならない。掃除口を設ける箇所
- 延長が長い排水横管の途中
- 排水横主管および排水横枝管の起点
- 排水管が45°を超える角度で方向を変える個所
- 排水立て管の最下部またはその付近
- 排水横主管と敷地排水管の接続箇所またはその付近
問題129
排水通気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 間接排水管の口径が100mmの場合の排水口空間は、最小150mmである。
- 排水ポンプは、排水槽の吸込みピットの壁などから200mm以上離して設置する。
- 管径125mmの排水横管の最小勾配は、1/150である。
- 伸頂通気方式の排水横主管の水平曲りは、排水立て管の底部から2m以内に設ける。
- 雨水ますの流出管は、流入管よりも管底を20mm程度下げて設置する。
答え【4】
(4)の伸頂通気方式の排水横主管の水平曲りは、排水立て管の底部から3m以内に設けてはならない。後の選択枠も色々数字が出ますがこれは良く出ますので覚えておきましょう。
排水口空間も重要なので覚えておきましょう。
間接排水管の管径[mm] | 排水口空間[mm] |
---|---|
25以下 | 最小50 |
30~50 | 最小100 |
65以上 | 最小150 |
各種飲料水用の給水タンク等の間接排水管 | 最小150 |
問題130
排水通気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 防水床用の排水トラップ―――水抜き孔を設置
- 通気弁―――――――――――寒冷地の集合住宅の通気管に使用
- 通気口の通気率―――――――通気口の開口面積/管内断面積
- 即時排水型ビルピット設備―――排水槽の悪臭防止に有効
- トラップの封水強度――――――毛管現象発生時の封水の保持能力
答え【5】
トラップの封水強度とは、排水管内に正圧または負圧が生じたときのトラップの封水保持能力のことです。毛管現象発生時には関係ないです。
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