平成29年度建築物衛生行政概論「過去問題解説4」
問題16
下水道法の第1条に規定する目的に関する次の条文の[ ]内に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。
この法律は、流域別下水道整備総合計画の策定に関する事項並びに公共下水道、流域下水道及び都市下水路の設置その他の管理の基準等を定めて、下水道の整備を図り、もって[ ア ]及び公衆衛生の向上に寄与し、あわせて公共用水域の[ イ ]に資することを目的とする。
- (ア)国民の生命、財産の保護――(イ)水質の保全
- (ア)国民の生命、財産の保護――(イ)環境の保護
- (ア)生活排水対策の実施の推進――(イ)水質の保全
- (ア)生活排水対策の実施の推進――(イ)環境の保護
- (ア)都市の健全な発達―――(イ)水質の保全
答え【5】
下水道法の第1条に規定する目的の問題です。この法律は、流域別下水道整備総合計画の策定に関する事項並びに公共下水道、流域下水道及び都市下水路の設置その他の管理の基準等を定めて、下水道の整備を図り、もって[ 都市の健全な発達 ]及び公衆衛生の向上に寄与し、あわせて公共用水域の[ 水質の保全 ]に資することを目的とする。
- 令和元年問題16
- 平成30年問題16
- 平成27年問題17
問題17
興行場法に関するア~オの記述のうち、誤っているものの組合せは次のどれか。
ア 興行場とは、映画、演劇、音楽、スポ―ツ、演芸又は観せ物を、公衆に見せ、又は聞かせる施設をいう。
イ 業として興行場を経営しようとする者は、都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市長又は区長)に届け出なければならない。
ウ 興行場営業を営む者は、興行場について、換気、照明、防湿又は清潔その他入場者の衛生に必要な措置を講じなければならない。
エ 入場者の衛生に必要な措置の基準について、厚生労働省令によって定められている。
オ 入場者は、興行場において、場内を著しく不潔にし、その他公衆衛生に害を及ぼす虞(おそれ)のある行為をしてはならない。
- アとイ
- アとウ
- イとエ
- ウとオ
- エとオ
答え【3】
イとエが誤りです。興行場を経営しようとする者は、許可が必要です。
エについても興行場を経営しようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならないので厚生労働省令によって定められている。という記述は矛盾しています。
旅館業法、興行場法、理容師法など(生活衛生関係営業法令)
- 興行場法
- 興行場とは、映画、演劇、音楽、スポ―ツ、演芸又は観せ物を、公衆に見せ、又は聞かせる施設
- 旅館業法
- 旅館業とは、ホテル営業、旅館営業、簡易宿泊営業及び下宿営業をいう。
- 公衆浴場法
- 公衆浴場とは、温湯、潮湯又は温泉その他を使用して、公衆を入浴させる施設をいう。
- 食品衛生法
- 食品衛生法で定める営業とは、業として、食品若しくは添加物を採取し、製造し、輸入し、加工し、調理し、貯蔵し、運搬し、若しくは販売することをいう。
- 興行場法
- 営業者、興行場について、換気、照明、防湿及び清潔その他入場者の衛生に必要な措置を 講じなければならない。
- 旅館業法
- 営業者は、営業の施設について、換気、採光、照明、防湿及び清潔その他宿泊者の 衛生に必要な措置を講じなければならない。
- 公衆浴場法
- 営業者は、公衆浴場について、換気、採光、照明、保温及び清潔、その他 入浴者の衛生及び風記に必要な措置を講じなければならない。
営業に関して都道府県知事等の許可の要るもの
営業に関して都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあっては市町又は区長)の許可の要るもの
- 興行場法
- 旅館業法
- 公衆浴場法
- 食品衛生法
営業に関して都道府県知事等に届け出でなければならないもの
営業に関して都道府県知事に届け出なければならないもの
- 理容師法
- 美容師法
- クリ―ニング業法
- 平成30年問題17
- 平成27年問題18
問題18
廃棄物の処理及び清掃に関する法律の第1条に規定する目的に関する次の条文の[ ]内に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。
この法律は、廃棄物の排出を抑制し、及び廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、[ ア ]等を処理をし、並びに[ イ ]することにより、[ ウ ]及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする。
- (ア)焼却―――(イ)生活環境を清潔に――(ウ)生活環境の保全
- (ア)焼却―――(イ)資源を有効に活用――(ウ)経済の発展
- (ア)焼却―――(イ)良好な景観を形成――(ウ)生活環境の保全
- (ア)処分―――(イ)生活環境を清潔に――(ウ)生活環境の保全
- (ア)処分―――(イ)資源を有効に活用――(ウ)経済の発展
答え【4】
この法律は、廃棄物の排出を抑制し、及び廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、[ 処分 ]等を処理をし、並びに[ 生活環境を清潔に ]することにより、[ 生活環境の保全 ]及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする。廃棄物の処理及び清掃に関する法律の目的の問題です。
廃棄物処理の基本は廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等です。
従って(4)と(5)になりますが、最後に及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする。
となってます。
経済の発展は考えにくいのでウは生活環境の保全になると思います。
問題19
労働安全衛生法に基づく事務所衛生基準規則第17条に定める便所の設置についての基準に規定されていないものは、次のうちどれか。
- 流出する清浄な水を十分に供給する手洗い設備を設けること。
- 男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者30人以内ごとに1個以上とすること。
- 女性用便所の便房の数は、同時に就業する女性労働者20人以内ごとに1個以上とすること。
- 便所内に、高齢者、障害者等が円滑に利用することができる構造の水洗器具を設けた便房を1個以上設けること。
- 男性用と女性用に区別すること。
答え【4】
この問題は(4)が誤りです。(4)ですが事務所衛生基準規則第17条に定める便所の設置についての基準に規定されていません。
(4)の法律は実はバリアフリ―法 第14条に規定されている法律です。
参考程度に資料がありましたので掲載しております。
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令(抄)
の第14条に規定がありますので興味がある方は見てください。第17条【便所】
- 事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。
- 男性用と女性用に区別すること。
- 男性用大便所の便房の数は、同時に就業する男性労働者60人以内ごとに一個以上とすること。
- 男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者30人以内ごとに一個以上とすること。
- 女性用便所の便房の数は、同時に就業する女性労働者20人以内ごとに一個以上とすること。
- 便池は、汚物が土中に浸透しない構造とすること。
- 流出する清浄な水を十分に供給する手洗い設備を設けること。
- 事業者は、便所を清潔に保ち、汚物を適当に処理しなければならない。
問題20
建築物衛生法における特定建築物についての建築基準法による取扱いに関する次の文章の[ ]内に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。
建築主事又は[ ア ]は、建築物における衛生的環境の確保に関する法律に規定する特定建築物に該当する建築物に関して、建築基準法第6条の規定による確認の申請書を受理した場合は遅滞なく、これを当該申請に係る建築物の工事施工地又は所在地を管轄する[ イ ]に通知しなければならない。
[ イ ]は、必要があると認める場合においては、この法律の規定による許可又は確認について、[ ウ ]、建築主事又は[ ア ]に対して意見を述べることができる。
- (ア)指定確認検査機関―――(イ)保健所長――(ウ)特定行政庁
- (ア)指定確認検査機関―――(イ)市町村長――(ウ)特定行政庁
- (ア)都道府県知事―――――(イ)保健所長――(ウ)国土交通省
- (ア)都道府県知事―――――(イ)市町村長――(ウ)国土交通省
- (ア)都道府県知事―――――(イ)市町村長――(ウ)特定行政庁
答え【1】
建築主事又は[ 指定確認検査機関 ]は、建築物における衛生的環境の確保に関する法律に規定する特定建築物に該当する建築物に関して、建築基準法第6条の規定による確認の申請書を受理した場合は遅滞なく、これを当該申請に係る建築物の工事施工地又は所在地を管轄する[ 保健所長 ]に通知しなければならない。
[ 保健所長 ]は、必要があると認める場合においては、この法律の規定による許可又は確認について、[ 特定行政庁 ]、建築主事又は[ 指定確認検査機関 ]に対して意見を述べることができる。
これは、建築基準法第93条からの出題です。
そのまま覚えましょう。買い物は楽天市場