平成28年度清掃「過去問題解説3」
問題151
カ―ペット清掃に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- カ―ペットのほつれは、年に1~2回まとめて処理する。
- しみ取り作業は、定期作業で行う。
- カ―ペットスイ―パは、回転ブラシを電動モ―タで回して掃きとり、内部に巻き込む機構になっている。
- 全面クリ―ニング方式の一つとして、パウダ―方式がある。
- パイル上部の汚れ除去には、拭取り方式を用いる。
答え【5】
この問題は素直な問題なのでそんなに難しくないと思います。正しいのは、(5)です。
(1)(2)は発見したらすぐに対処するべきです。
(3)のカ―ペットスイ―パは、手で前後に動かすことによってカ―ペットのごみを掃き取る。
(3)の説明はアップライト型真空掃除機です。
(4)のパウダ―方式はスポットクリ―ニングです。
全面クリ―ニング方式にはロ―ラブラシ方式、エクストラクション方式、シャンプ―クリ―ニング方式がある。
スポットクリ―ニング
除じんで除去できない汚れで、汚れがパイルの上部にあるうちに行う洗浄である。
汚れの拡散を防ぐことで、空隙の詰まりをなくし、新たな汚れが堆積しやすくすることである。
スポットクリ―ニングには
- パウダ―方式
- 拭き取り方式
- エクストラクション方式
全面クリ―ニング
パイル奥の汚れ除去と、全体の調和を保つために行う。シャンプ―後にすすぎ洗いをする方法が、汚れと残留洗剤の除去に最もよい。
全面クリ―ニングには
- ロ―ラブラシ方式
- エクストラクション方式
- シャンプ―クリ―ニング方式
しみ取り
しみの種類とパイルの素材に適したしみ抜き剤を使用し、早く対応することが、仕上がりの良さと作業時間の短縮につながります。
ほつれ等
ほつれは、施工初期でのジョイント部の毛羽立ちが多く、カットすればよい。処置が遅れるとパイルが抜け、接着や代替カ―ペットの埋込が必要になるなどするので、早急な処置が必要である。
問題152
床維持剤に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- フロアシ―ラは仕上げ剤として使用し、床の保護と美観を向上する。
- フロアオイルは、主に表面加工された木質床材の保護のために用いられる。
- 水性フロアポリッシュは、ろう状物質や合成樹脂を水に溶解させ乳化したものである。
- フロアフィニッシュは、顔料などの着色剤を含有する。
- フロアポリッシュは、主に目止め剤として使用する。
答え【3】
正しいのは(3)です。フロアフィニッシュ
フロアフィニッシュは、床仕上げ材(床材)の保護と美観の向上に使用される化学製品の総称。ただし、顔料などの着色剤を含有する床用塗料を除く。
フロア―ポリッシュ
床仕上げ材(床材)の保護と美観の向上に使用される化学製品で、塗布乾燥後に皮膜を形成し、、物理的・化学的方法により、容易に除去できる製品群をいう。
フロアポリッシュは油性のもの、乳化性のもの、水性のものに分類されます。
現在、一般に市販されている製品としては、ワックスタイプとポリマタイプの2種類ある。
このなかでは、
水性ポリマタイプが、多く使われています。
床用ワックスは、すべてこの区分に含まれる。
油性フロア―ポリッシュ
油性フロア―ポリッシュは不揮発性成分を揮発性溶剤に溶解又は分散させたものをいう。
乳化性フロア―ポリッシュ
乳化性フロア―ポリッシュは、ろう状物質、合成樹脂等の不揮発成分と揮発性溶剤とを水に乳化させたもので、揮発性溶剤の含有量が不揮発成分よりも多いものをいう。
フロア―ポリッシュ ポリマ―タイプ
不揮発性分が合成樹脂などのポリマ―が主原料、一般に市販されている製品では水性ポリマタイプが普及している。
フロア―ポリッシュ ワックスタイプ
不揮発性分としてろう類、ろう状物質を主成分とする。
フロア―シ―ラ
フロアシ―ラとは床仕上げ材(床材)の保護と美観の向上に使用される化学製品で、乾燥後に皮膜を形成し、物理的・化学的方法により、容易に除去できない製品群をいう。
下地剤、目止め剤に用いる。
フロア―オイル
床仕上げ材(床材)のなかで、主に表面加工の行われていない木質系床材の保護と美観の向上に使用される化学薬品。鉱油を主体とし、常温で液体の製品をいう。
問題153
床材の特徴に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 花崗岩は、耐アルカリ性に乏しい。
- コンクリ―トは、耐酸性に乏しい。
- ゴムタイルは、耐磨耗性に優れる。
- テラゾは、耐酸性に乏しい。
- セラミックタイルは、耐酸性、耐アルカリ性がある。
答え【1】
花崗岩はアルカリ、酸、油には耐性があるが耐熱性に乏しい。
硬性床材
種類 | 特徴 |
---|---|
大理石 | 吸水率は低く、耐酸性、耐アルカリ性に乏しい |
花崗岩 | アルカリ、酸、油には耐性があるが耐熱性に乏しい |
テラゾ | 耐酸性に乏しい |
モルタル・コンクリ―ト | 耐酸性に乏しく表面の凸凹が激しい |
セラミックタイル | 耐酸性、耐アルカリ性があり、耐磨耗性も大きい |
硬性床材の清掃時の注意点
- 石材系の床では、油等が染み込みやすいので、油性のダストモップの使用は注意を要する。
- 大理石、テラゾ―は酸性洗剤を使用できない。
- 一般に、硬性床材は多孔質であったり、細かい凹凸があって汚れやすいので、水洗い等、水分を極力少なくすることが必要である。
- 洗浄に際しては、洗剤と仕上げ剤の選択がポイントとなり、作業上では、汚水や洗剤分を完全に除去することが大切で、リンスをしたり、凹凸のある床材では、吸水式真空掃除機の使用も効果的である。
- 花崗岩は耐酸性、耐アルカリ性があるが、大理石と同様の手入れが基本てある。
大理石、テラゾ―は酸性洗剤を使用できない。
花崗岩は耐酸性、耐アルカリ性があるが、大理石と同様の手入れが基本てある。
問題154
床以外の清掃作業に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 湯沸室に使用する資機材は、湯沸室専用として、他の場所と区別する。
- エレベ―タのインジゲ―タや扉の汚れは、水溶性のものが多い。
- 空気調和用の吹出口などは、ほこりが付着しやすいので、定期的な清掃が必要である。
- 人の手による汚れは、化学繊維を使った製品(マイクロファイバ―クロスなど)を用いると除去しやすい。
- 階段の壁面は、他の共用区域の壁面と比較して、ほこりの付着量が多い。
答え【2】
(2)はエレベ―タのインジゲ―タや扉は手垢が付着しやすい。後の選択枠も重要ですので、覚えておきましょう。
問題155
外装の清掃に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- 自動窓拭き装置の窓ガラスクリ―ニングは、人の作業に比べて仕上がりが良い。
- 陶磁器タイルは、ほかの素材より汚れが目立ちやすいので、清掃回数を多くする。
- 光触媒(酸化チタン)コ―ティングは、清掃回数を減らす効果が期待されている。
- ガラスの遮光や飛散防止用フィルムは、剥がしてから清掃を行う。
- 臨海工業地帯に立地する建築物のアルミニウム外壁は、1年に1回清掃する。
答え【3】
(1)は自動窓拭き装置の窓ガラスクリ―ニングは、人の作業に比べて仕上がりが良くない。(2)の陶磁器タイルは、ただちに目立つような結果は生じない。
(4)のガラスの遮光や飛散防止用フィルムは、剥がさないで注意しながら清掃をする。
(5)の臨海工業地帯に立地する建築物のアルミニウム外壁は、1年に4~6回が望ましい。
(1)の自動窓拭き装置は超高層建築物の窓ガラスを自動的に清掃する設備です。
屋上の台車から吊り降ろした無人の窓拭きユニットが、遠隔操作によって下降しながらガラス面を清掃する。
長所としては
- 天候に左右されない。
- 作業員に危険がない。
- 作業能率が良い。
(2)の陶磁器タイル及び石材の壁面も、他の部分と同様に、大気や雨水中の汚染物質によって徐々に汚れていくが、直ちに目立つような結果は生じない。
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