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平成28年度給水及び排水の管理「過去問題解説4」

問題121

給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 貯湯槽の容量は、ピ―ク時の必要容量の1~2時間分を目安に加熱能力とのバランスから決定する。
  2. 返湯管に銅管を用いる場合は、潰食を考慮して管内流速を1.2m/s以下にする。
  3. 逃がし管の立ち上げ高さは、補給水量(高置水槽)の水面よりもやや低い位置に設定する。
  4. 給湯設備における金属材料の腐食は、同じ金属材料の給水設備の腐食よりも早期に発生し、腐食速度も速くなる。
  5. 給湯量を均等に循環させるためには、返湯管に定流量弁を設けるとよい。


解説

答え【3】

(3)は逃がし管の立ち上げ高さは、補給水量(高置水槽)の水面より高い位置に設定する。
湯の密度は水の密度より小さいので、逃し管を水槽の水面より高く立ち上がらないと、加熱によって膨張した湯が常時逃し管から出ることになる。
その立ち上げ高さは次の式のようになります。

平成28年問題121


ここがポイント


類似問題

問題122

給湯設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 器具のワッシャには、細菌の繁殖を防止するために天然ゴムを使用する。
  2. 第二種圧力容器は1年以内ごとに1回、定期自主検査を行う。
  3. 給湯配管は1年に1回以上、給水系統配管の管洗浄方法に準じて洗浄を行うことが望ましい。
  4. 給湯栓から出る湯が分離気体によって白濁する場合は、自動空気抜き弁の空気排出口が詰まっている可能性がある。
  5. 簡易ボイラ、小型ボイラ以外のボイラは、1ヵ月以内ごとに1回、定期自主点検を行う。


解説

答え【1】

(1)は器具のワッシャには、細菌の繁殖を防止するために合成ゴムを使用する。
器具のワッシャに使用される天然ゴムは、レジオネラ属菌に限らず細菌の格好の栄養源となるので使用しない。
使用している場合は合成ゴム(クロロプレン系等)に交換する。
ここがポイント


類似問題

問題123

給湯設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 逃がし弁は、1ヵ月に1回、作動を確認する。
  2. 各種の弁は、1年に1回以上の分解清掃を行う。
  3. シャワ―ヘッドは、1年に1回以上の分解清掃を行う。
  4. 維持管理が適切に行われており、かつ、末端給水栓で50℃以上の水温が保持できる場合は、残留塩素の検査を省略することができる。
  5. 基準値を超える一般細菌が検出された場合は、70℃以上の湯を循環して加熱処理を行う。


解説

答え【4】

(4)は末端給水栓の温度は55℃以上とする。
その理由として55℃以上でレジオネラ属菌が死滅するためである。
給湯設備の給湯温度は、貯湯槽の給湯温度において常時60℃以上とし、ピ―ク使用時においても末端の給湯栓で55℃以上を確保する必要があります。給湯設備の 維持管理が適切に行われており、かつ、末端の給水栓における温度が55℃以上に保持されている場合は、遊離残留塩素の含有率について検査を省略することができる。
ここがポイント


類似問題

問題124

雑用水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 配管にスライムが発生した場合は、残留塩素濃度を高めて洗浄する。
  2. 雑用水の原水は、年間を通じて安定して確保できる排水を優先する。
  3. 雑用水受水槽は、槽内の水が滞留しないような措置を講じる。
  4. 水栓には、雑用水であることを示す飲用禁止の表示・ステッカ―等を掲示する。
  5. 広域循環方式の雑用水の利用により、下水道への負荷が軽減される。


解説

答え【5】

(5)は個別循環方式、地区循環方式の雑用水の利用により、下水道への負荷が軽減される。
ここがポイント

個別循環方式個別の建物ごとに排水を処理。各建物内で処理水を雑用水として便所洗浄水等に循環利用する。
地区循環方式地区内の複数の建物に排水再利用設備を共同利用し、処理した水を各建物の送水して便所洗浄水として利用する。
広域循環方式公共下水処理場の処理水を排水再利用設備で処理して、比較的広域で大規模な地区に送水して、雑用水として利用する。

平成28年問題124

平成28年問題124

平成28年問題124


類似問題

問題125

雨水利用設備の単位装置と維持管理項目との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

    [単位装置]――――――[維持管理項目]
  1. 集水装置―――――屋根面の汚れの除去
  2. スクリ―ン――――固形物の除去
  3. ストレ―ナ――――逆洗洗浄装置の点検
  4. 沈砂槽――――――空気供給量の調整
  5. ろ過装置―――――閉塞状況の点検


解説

答え【4】

まず、雨水利用設備とは建物などに降った雨をタンクに貯め、貯めた雨水を利用する設備のことです。

雨水の集水場所は、建築物の屋根面や屋上にする場合がほとんどで、集水した雨水は雨水貯留槽に貯留され、雨水貯留槽の下流側に消毒槽が設置されています。
消毒装置で消毒されて各場所に供給される。

(4)ですが沈砂槽は槽内の汚れ、沈殿物、浮遊物を点検する。

平成28年問題125


ここがポイント
雨水利用設備の維持管理項目

集水装置屋根面、ル―フドレンの汚れ、夾雑物を除去
沈砂槽への送水管の堆積、汚れ、漏水の点検
スクリ―ン枯葉、ごみ等、固形物を除去。
スクリ―ンの腐食
スクリ―ンの保持の堅牢性
かき揚げ装置の作動点検
沈砂槽槽内の汚れ、沈殿物、浮遊物を点検する。
蚊等の発生状況
マンホ―ル(鍵)を点検する。
構造物の損傷を点検する。
沈殿槽槽内の汚れ、沈殿物、浮遊物を点検する。
昆虫等の発生状況
マンホ―ル(鍵)を点検する。
構造物の損傷を点検する。
ストレ―ナ網、ろ布の破損の有無の点検
逆洗洗浄装置を点検する。
機器、駆動装置を点検する。
ろ過装置ろ槽の閉塞状況の点検
機器を点検する。
ろ材を点検する。
雨水貯留槽槽内の汚れ、沈殿物、浮遊物を点検する。
警報装置、および自動弁作動点検。
構造物の損傷を点検する。
補給水設備を作動点検する。
マンホ―ルを点検する。
防虫網を点検する。
送水ポンプ類の作動点検。
付属装置水位計、流量計測装置、自動弁、オ―バ―フロ―管を点検する。
消毒装置を点検する。
消毒槽水位計、流量計測装置、自動弁、オ―バ―フロ―管を点検する。
消毒装置を点検する。

上記からもわかるように雨水利用設備の維持管理項目に空気供給量の調整は含まれていません。
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