平成28年度給水及び排水の管理「過去問題解説3」
問題116
高置水槽の電極による水位制御に関して、図中A~Eの電極棒とその機能の組合せとして、最も適当なものは次のうちどれか。
-
A B C D E
- 満水警報―給水開始―給水停止―減水警報―共通
- 満水警報―給水停止―給水開始―減水警報―共通
- 共通―――給水停止―満水警報―減水警報―給水開始
- 共通―――満水警報―給水停止―給水開始―減水警報
- 共通―――満水警報―給水開始―給水停止―減水警報
答え【2】
(2)が正解です。この問題はもちろんAが満水警報になるので、この時点で消去法で(1)と(2)になります。
下の図の通りですので確認しましょう。
問題117
給湯設備における水の性質に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 水中に溶存している空気は、配管内の圧が高いと分離されにくい。
- 水は、ほとんど非圧縮性流体として扱える。
- 15℃における水の比熱は、4.186kJ(kg・℃)である。
- 配管内の水中における気体の溶解度は、水温が上昇すると減少する。
- 4℃以上の水は、温度が高くなると比体積が小さくなる。
答え【5】
水は温度が高くなると膨張するので、比体積は大きくなる。そのため多くの給湯設備には膨張した湯を逃すため膨張管や逃し弁を設けてある。
問題118
給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- エネルギ―と水の節約を図るためには、湯と水を別々の水栓から出さずに混合水栓を使用する。
- 貯蔵式湯沸器は、90℃以上の高温湯を得られ、飲用として利用される。
- ホテル宿泊部の設計給湯量は、30~50L/(人・日)である。
- 壁掛けシャワ―の使用温度は、42℃程度である。
- ちゅう房における業務用皿洗い機のすすぎに用いる給湯温度は、70~90℃である。
答え【3】
(3)はホテル宿泊部の設計給湯量は75~150L/(人・日)である。ホテルは宿泊施設なので、浴室等の給湯量を考えると30~50L/(人・日)は少ないと思います。
給湯量(1日あたりの設計給湯量)
事務所 | 7.5~11.5L/(人・日) |
総合病院 | 150~200L(人・日) |
ホテル客室 | 75~150L/(人・日) |
集合住宅 | 75~150L/(人・日) |
住宅 | 75~150L/(人・日) |
飲食店 | 30~70L/m2・日)、3.1~16L/食 |
工場 | 20L/(人・日) |
問題119
給湯設備の配管に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 配管の伸縮量を吸収するため配管形状は、可とう性を持たせ、長い直線配管には伸縮管継手を設ける。
- スリ―ブ型伸縮管継手は、ベロ―ズ型伸縮管継手に比べて伸縮吸収量が大きい。
- 密閉式給湯方式の横管は、無勾配で配管し、管理しやすい位置に自動空気抜き弁を設ける。
- 凹配管となる場合は、水抜きのために止水弁を設ける。
- ちゅう房など、連続的に湯を使用する系統の枝管には、返湯管を設けない場合が多い。
答え【3】
配管方式の基本は空気や水が容易に抜けるように勾配を設けることです。密閉式給湯方式でも上向き配管方式における横管は上がり勾配に、下向き配管方式における横管は下り勾配を設ける。
勾配は1/200以上とすること。
最後部には空気抜き弁を設けること。
極力凹凸配管としないこと。
問題120
給湯設備の循環ポンプに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ポンプは、返湯管に設置する。
- ポンプは、背圧に耐えれるものを選定する。
- ポンプの揚程は、循環管路系で最も大きくなる管路における摩擦抵抗・局部抵抗による圧力損失から決定する。
- 循環水量は、配管からの熱損失に反比例する。
- 省エネルギ―対策のためには、ポンプを連続運転せずに、返湯管の温度低下した時に作動する。
答え【4】
循環水量は、配管からの熱損失に比例し、加熱装置における給湯温度と返湯温度の差に反比例します。
まず、給湯循環ポンプは配管系の熱損失により湯温が低下するのを防ぐために設ける、
(2)の背圧とは、ポンプの場合において吸込み側にかかる圧力をいいます。
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