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平成28年度空気環境の調整「過去問題解説1」

問題46

熱と湿気に関する用語とその単位との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 比エンタルピ――――kJ/kg(DA)
  2. 水蒸気分圧―――――kPa
  3. 比容積―――――――m3/kg(DA)
  4. 貫流熱流量―――――W/m2
  5. 熱伝導抵抗―――――m・K/W


解説

答え【5】

(5)の熱伝導抵抗の単位は
m2・K/Wです。
ここがポイント

過去に出題された用語と単位問題

空気環境の調整には必ず用語と単位の問題が出題されます。
今まで出題された単位の問題の総まとめです。

用語単位出題年度
光度cd平成30年度、平成22年度
振動加速度m/s2平成30年度、平成27年度
熱伝導率W/(m・k)平成30年度、平成26年度
音圧Pa平成30年度、平成27年度、平成23年度
音の強さW/m2平成29年度、平成26年度、平成22年度、平成20年度
熱量J平成29年度
色温度K平成29年度,平成26年度,平成23年度、平成20年度
立体角sr平成29年度
比エンタルピ―kJ/kg(DA)平成28年度
水蒸気分圧kPa平成28年度
比容積m3/kg(DA)平成28年度
貫流熱流量W/m2平成28年度
吸音力m2平成27年度
透過損失dB平成27年度
振動加速度レベルdB平成26年度
光束lm平成23年度
輝度cd/m2平成23年度、平成20年度
熱伝達抵抗m2・K/W平成22年度
水蒸気圧Pa平成22年度
形状抵抗係数無次元平成21年度
アスペクト比無次元平成21年度
摩擦抵抗係数無次元平成21年度
レイノルズ数無次元平成21年度
電気抵抗Ω平成20年度


類似問題

問題47

建築材料表面(白色ペイント、黒色ペイント、酸化した亜鉛鉄板、光ったアルミ箔)の長波長放射率と日射吸収率の関係を下の図中に示している。最も適当な組合せは次のうちどれか。

平成28年問題47

  1. (A)光ったアルミ箔――(B)白色ペイント――(C)酸化した亜鉛鉄板――(D)黒色ペイント
  2. (A)光ったアルミ箔――(B)酸化した亜鉛鉄板――(C)白色ペイント――(D)黒色ペイント
  3. (A)酸化した亜鉛鉄板――(B)光ったアルミ箔――(C)黒色ペイン――(D)白色ペイント
  4. (A)白色ペイント――(B)酸化した亜鉛鉄板――(C)光ったアルミ箔――(D)黒色ペイント
  5. (A)白色ペイント――(B)光ったアルミ箔――黒色ペイント――(D)酸化した亜鉛鉄板


解説

答え【5】

ビル管理士試験での出題される長波長放射率と日射吸収率の関係は以下の通りです。

毎回試験に出るのは黒っぽい材料と白っぽい材料です。
表を見ればわかると思うけど
これを抑えておけば試験対策では消去法で答えがわかると思います。
今回もともに0.9付近にあるのはCなのでCが黒色ペイントとわかります。
その時点で 答えは(3)か(5)の2拓になります。
白は0.9(放射率) 0.1(日射吸収率)
より
Aが白になります。

放射率と日射吸収率
建材放射率日射吸収率
白っぽい材料白色プラスタ―(石膏)0.90.1
白色ペイント0.90.2
黒っぽい材料アスファルト0.90.9
黒色ペイント0.90.9
その他新しい亜鉛鉄板0.20.74
光ったアルミ箔0.10.1
木材(松板)0.60.9
酸化した亜鉛鉄板0.30.8


ここがポイント


類似問題

問題48

下の図は、厚さの異なるA、B、C部材で構成された建築物外壁における定常状態の内部温度分布を示している。この図に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

平成28年問題48

  1. B部材の方がC部材より熱伝導率は大きい。
  2. 熱伝達率は、屋外側の方が室内側より大きい。
  3. B部材が主体構造体であるとすれば、この図は外断熱構造を示している。
  4. A部材とB部材を流れる単位面積当たりの熱流量は等しい。
  5. 壁表面近傍で温度が急激に変化する部分を境界層という。


解説

答え【3】

まず図は屋外からA部材B部材C部材を伝わって室内に行くほど温度が上がっています。
C部材で温度が急激に上がっているということはC部材は断熱材ということになります。
つまり冬をイメ―ジすると冬は寒く外気が低いですが、室内の前の壁に断熱材が入っているの冷たい熱を断熱材で遮断して室内に伝わらないので室内は温度が高くなっているという感じです。
(3)ですが、B部材が主体構造体であるということなのでB部材から見てC部材の断熱材は室内側にあり内断熱構造になります。
まず熱伝導率とは熱の伝わりやすさを表します。
(1)については

平成28年問題48

で確認してください。
つまり(1)はB部材の方が熱伝導率は大きい。
(2)については屋外側と室内側の熱伝達率を比べると、一般的に屋外側のほうが大きいです。
定常状態であれば、どのような部材であっても、そこを流れている熱流は一定になります。
(4)熱量はA部材=B部材=C部材になります。
(5)は図の赤で囲んだ部分になります。
ここがポイント


類似問題

問題49

下に示す湿り空気線図に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

類似問題

  1. 乾球温度14℃、相対湿度50%の空気の伝熱ヒ―タ―で29℃に温めると相対湿度は約20%となる。
  2. 乾球温度10℃、相対湿度50%の空気は、乾球温度30℃、相対湿度10%の空気より絶対湿度が高い。
  3. 露点温度14℃の空気は、乾球温度25℃において約60%の相対湿度となる。
  4. 乾球温度21℃の空気が含むことのできる最大の水蒸気量は、0.015kg/kg(DA)より大きい。
  5. 乾球温度22℃、相対湿度60%の空気が表面温度13℃の窓ガラスに触れると結露する。


解説

答え【3】

まず湿り空気線図では何かわかるかを知るために以下の図を見てください。
A点をポイントとして以下のものを知ることができます。

平成28年問題49

順に見ていきます。

平成28年問題49

従って(3)は相対湿度60℃ではなく50℃です。
ここがポイント


類似問題

問題50

浮遊粒子の動力学性質のうち、粒径が大きくなると数値が大きくなるものとして、最も適当なものは次のうちどれか。

  1. 終末沈降速度
  2. 荷電数が等しい粒子の電気移動度
  3. 拡散係数
  4. 水平ダクトにおける鉛直面への沈着速度
  5. ブラウン運動による移動量


解説

答え【1】

球形の浮遊粒子が重力により沈降し、定常状態における床面などの物体に到達するときに最終的に一定速度で沈降するようになる。その粒子の速度を終末沈降速度という。

平成28年問題50


ここがポイント

(2)の電気移動度は電界中の電荷が持つ粒子の移動速度を電界強度で除した値を電気移動度といいます。
電界中の電荷が持つ球形粒子の移動速度は粒径に反比例し、粒径が大きくなると小さくなります。
(3)の拡散係数は粒径に反比例する。
(4)の粒子は表面付着力により、物体の表面を沈着します。粒子の気中濃度で除したものを、沈着速度といいます。

(5)のブラウン運動による移動量は、浮遊粉じんの粒径が小さいほど大きくなり、浮遊粉じんの粒径に反比例する。
類似問題

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