平成27年度清掃「過去問題解説2」
問題146
建材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- アルミニウムとステンレスのカラ―仕上げは、見分けがつきにくいので、建材仕上げ表で材質を確認する。
- アルミニウム建材は、耐アルカリ性に乏しい。
- 吸水性のある建材は、洗剤分が残っていれば再汚染を促進させる。
- 外装金属のシ―ル剤は、施工によっては汚れを抱き込むことがある。
- テラゾは酸性洗剤に強い建材である。
答え【5】
(5)のテラゾは酸性洗剤に弱い。大理石・テラゾは酸性洗剤が使用できない。また、表面は土砂により、長年の間につやがなくなる傾向にあるので、日常清掃で常時除去する必要がある。
種類 | 特徴 |
---|---|
大理石 | 吸水率は低く、耐酸性、耐アルカリ性に乏しい |
花崗岩 | アルカリ、酸、油には耐性があるが耐熱性に乏しい |
テラゾ | 耐酸性に乏しい |
モルタル・コンクリ―ト | 耐酸性に乏しく表面の凸凹が激しい |
セラミックタイル | 耐酸性、耐アルカリ性があり、耐磨耗性も大きい |
特にアルミニウムとステンレスのカラ―仕上げは、見分けがつきにくいので、建材仕上げ表で材質を確認する必要があります。
問題147
床磨き機に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ブラシは、シダの茎又はナイロンを植え付けられたものが普通であるが、ワイヤブラシを用いる場合もある。
- タンク式スクラバマシンは、カ―ペットのシャンプ―クリ―ニングを行うことができる。
- 高速床磨き機は、主にドライメンテナンス作業に使われる。
- 樹脂皮膜の剥離は、床材を傷めないようにするため、床用パットの青又は赤が使われる。
- 自動床洗浄機には、カ―ペット床の洗浄用のものもある。
答え【4】
(4)の樹脂皮膜の剥離は、粗めの黒あるいは茶色の床用パットが使われます。パッドの種類
床用パッドは、一般に化繊製フェルト状の不繊布に研磨粒子が組み込まれています。
用途に合わせて使い分けしなければいけません。
粗さ | 色 | 主な用途 |
---|---|---|
1 | 黒 | 樹脂皮膜の剥離 |
2 | 茶 | 樹脂皮膜の剥離 |
3 | 緑 | 一般床洗浄 |
4 | 青 | 表面洗浄 |
5 | 赤 | スプレ―バフ |
6 | 白 | つや出し磨き |
問題148
カ―ペット洗浄用機械に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- スクラバ方式の機械の洗浄力は、ロ―ラブラシ方式の機械より劣る。
- ドライフォ―ム方式のカ―ペット洗浄機は、洗剤液を泡にし、縦回転ブラシで洗浄する機械である。
- パウダ―方式の機械は、パイルを起毛しながらパウダ―洗剤をパイルにすり込み洗浄する。
- スチ―ム洗浄機は、カ―ペットのしみ取りにも使われる。
- エクストラクタは、水分に耐えるカ―ペットに適する機械である。
答え【1】
(1)はロ―ラブラシ方式の機械の洗浄力は、スクラバ方式の機械より劣る。つまりスクラバ方式の機械の洗浄力の方が優れている。
ここでいうスクラバ方式とはタンク式スクラバマシン(洗剤供給式床磨き機)のことですがカ―ペットを敷いたままで シャンプ―クリ―ニングを行うことができる機器です。
タンク式スクラバマシン(洗剤供給式床磨き機)は、ブラシが回転し、洗剤がカ―ペットのパイルにこすりつけられて発砲し洗浄する方式です。
ロ―ラブラシ方式の機械より洗浄力に優れ、化学繊維のタフテッドカ―ペットの洗浄に適している。
ロ―ラブラシ方式はスクラバ方式より洗浄力は劣りますが、ウ―ルのウイルトンカ―ペットの洗浄に適しています。
(2)ですが(1)でも出てきましたが
ドライフォ―ム方式=ロ―ラブラシ方式です。
ロ―ラブラシ方式の機械は、洗剤が機械内部で完全に泡となって供給され(この意味からドライフォ―ム方式と呼ばれる。)、ロ―ラ型の縦回転ブラシがパイルに当たり、
これによってクリ―ニングが行われる構造となっています。
(4)のスチ―ム洗浄機ですがスチ―ムとは蒸気のことです。
つまり高温の蒸気を熱源としています。高温の水蒸気で汚れを分解するため、水分が少なく仕上がりも柔らかい。
小型のものは、カ―ペットのしみ取り以外にも、汚れ除去に多く使われます。
問題149
清掃作業に使用する洗剤に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 一般用洗剤(万能洗剤)には、助剤の添加を控えて、有機溶剤を加えたものがある。
- 洗剤の助剤として、リン酸塩はほとんど使用されない。
- 洗剤に使用する界面活性剤は、陰イオン系と陽イオン系に大別される。
- 石けんは、硬水中では洗浄力が十分に発揮できない。
- 洗剤の濃度は、汚れの度合いにより調整する。
答え【3】
(3)の洗剤の主剤である界面活性剤は、陰イオン系と陽イオン系、非イオン系、両性系があります。(2)の助剤はビルダともいい、界面活性剤の表面張力を低下させて洗浄力を向上させるもので、以前はリン酸塩が使用されていましたが現在、ほとんど使用されていません。
りん酸塩が使用中止になった理由として、りん酸塩が、湖沼や内海の富栄養化の原因となることが各地で問題となったからです。
富栄養化とは
湖沼・内海等の水中の栄養分が過剰になること。その結果藻類の著しい増殖や赤潮やアオコ等の現象を起こす。
問題150
剥離剤の性質及び使用方法に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- フロアシ―ラを容易に剥離できる。
- ゴム系床材は、ひび割れなどを生じるおそれがある。
- リノリウム系床材は、変色を生じるおそれがある。
- 低級アミンを主剤とし、界面活性剤を添加されている。
- 剥離剤の使用後は、すすぎ拭きを十分に行ってから、樹脂床維持剤を再塗布する。
答え【1】
フロアシ―ラとは床仕上げ材(床材)の保護と美観の向上に使用される化学製品で、乾燥後に皮膜を形成し、物理的・化学的方法により、容易に除去できない製品群をいう。下地剤、目止め剤に用いる。
後の選択枠も重要です。
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