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平成27年度空気環境の調整「過去問題解説6」

問題71

空気調和設備の温熱源に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 鋳鉄製ボイラは、高温・高圧・大規模のものは製作できない。
  2. 炉筒煙管ボイラは、直径の大きな横型ドラムを本体とし、燃焼室、煙管群で構成される。
  3. 貫流ボイラは、水管壁に囲まれた燃焼室及び水管群からなる対流伝熱面で構成される。
  4. 真空式温水発生機は、運転中の内部の圧力が大気圧よりも低い。
  5. 水管ボイラは、低温水を熱媒体としている。


解説

答え【5】

水管ボイラは、大きなドラムと水管壁に囲まれた燃焼室を有する構造のボイラで、熱媒として蒸気を発生するために用いられています。
ここがポイント

後の選択枠も重要です。

ボイラ
  1. 鋳鉄製ボイラ
    • 分割搬入が可能で寿命が長い。低圧蒸気、低温水を給湯・暖房用に供給する。
    • 鋳鉄製ボイラは、鋳鉄という材料の節約から、高温・高圧・大容量のものは製作不可能。
      ボイラ構造規格により、温度は高温120℃、圧力は蒸気ボイラの場合0.1MPa、温水ボイラの場合水頭圧50mまでに制限され、容量は換算蒸発量4t/h程度が限度である。また、構造上、セクションの内部清掃が難しいため、スケ―ル防止のため、装置系を密閉系で設計・使用するのが原則である。

  2. 炉筒煙管ボイラ
    • 胴内に炉筒と煙管群との両方を設けた内だき式のボイラで、一般に直径の大きな波形炉筒1本と直管の煙管群からなっている。
      中規模建築物などの暖房用、吸収式冷凍機の熱源として使われる。炉筒煙管式ボイラは、保有水量が大きく負荷変動に対して安定性があるためホテルなどでも多く使われる。
  3. 貫流ボイラ
    • ボイラ本体は、水管壁に囲まれた燃焼室及び水管群からなる対流伝熱面で構成され、大きなドラムがなく、ボイラ水が循環しないことが特徴である。他のボイラに比べて 法的な取り扱い資格などが緩和されており、ボイラ技士の資格を有しない。
  4. 立てボイラ
    • 立て型の缶内に燃焼室と比較的少数の水管又は煙管を設けた簡単な構造で、設置面積が少なく済む小規模な建築物に使用される。
  5. 水管ボイラ
    • 伝熱面が水管で構成され、ボイラ水循環方法により、強制循環式、自然循環式、還流式がある。
    • 水管ボイラは、大きなドラムと水管壁に囲まれた燃焼室を有する構造のボイラで、熱媒として蒸気を発生するために用いられています。
  6. 真空式温水発生機
    • 真空式温水発生機は、缶体内を大気圧より低く保持しながら水を沸騰させ、真空中で水蒸気を発生させ熱交換器に伝熱する80℃以下の低温水を発生。
      真空式温水発生機は内部圧力が大気圧より低いため、ボイラとしての法的な適用を受けません。

類似問題

問題72

空気調和設備における熱交換系統に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 空気の冷却や加熱のために、プレ―トフィン付き管型熱交換器が多く用いられる。
  2. U字管式蒸気―水熱交換器は、プレ―ト式熱交換器と比べて伝熱面積が大きい。
  3. 密閉型冷却塔は、外気に開放されていない冷却水を散布水で冷却する構造である。
  4. プレ―ト式水―水熱交換器は、多管式熱交換器と比べて高性能・コンパクトである。
  5. 空気加熱器には、蒸気用、温水用、冷媒用、電熱用がある。


解説

答え【2】

(2)のU字管式蒸気―水熱交換器は、プレ―ト式熱交換器と比べて伝熱面積が小さく、据付面積が大きくなります。
ここがポイント


類似問題

問題73

空気調和設備に用いられる全熱交換器に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 全熱交換器は、排気中の顕熱・潜熱を同時に回収して省エネルギ―化を図るための熱交換器である。
  2. 回転型全熱交換器では、エレメントが低速回転して吸湿と放湿が連続的に切り替わる。
  3. 回転型全熱交換器のエレメントには、シリカゲルやイオン交換樹脂などが吸着材として利用される。
  4. 全熱交換器を使用する方式では、別に外気取入用系統が必要である。
  5. 静止型全熱交換器の仕切り板には、伝熱性と同時に透湿性が求められる。


解説

答え【4】

全熱交換器は、建築物において空気調和の排気を利用し、空気中の顕熱・潜熱を同時に熱交換して回収し、省エネルギ―を図るための空気・空気熱交換器です。
別に外気取入用系統が不要です。
特徴として結露凝縮を生じにくい。
ここがポイント

回転型全熱交換器は、ロ―タ―の回転により全熱又は顕熱を排気から給気に熱回収する蓄熱式熱交換器です。 オフィスビル、一般ビル、工場等、冷暖房時の外気負荷軽減に、夏冬を通して貢献できる投資効率の良い、代表的空調用省エネルギ―機器です。 回転式全熱交換器は、アルミニウム製ロ―タ―と減速機付きモ―タ―、ベルトで構成され、ロ―タ―は低速度(20回転/毎分以下)で駆動されます。

回転式全熱交換器

画像提供

高砂熱学

静止型全熱交換器は給排気を隔てる仕切り板を伝熱性を透湿性を持つ材料で構成することにより、顕熱と潜熱の熱交換を同時に行う熱交換器である。
回転などの駆動装置を必要としない点が特徴である。

静止型全熱交換器


類似問題

問題74

送風機に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 斜流式送風機は、空気が軸方向から入り、軸に対して傾斜して通り抜ける構造である。
  2. 遠心式送風機は、空気が羽根車の中を軸方向から入り、径方向に通り抜ける構造である。
  3. 送風機の特性曲線は、グラフの横軸に風量をとり、縦軸に各風量における圧力・効率・軸動力等をとって表したものである。
  4. 横流式送風機は、空気が羽根車の外周の一部から入り、反射側の外周の一部へ通り抜ける構造である。
  5. 空気調和用の送風機には、ブロワが多用される。


解説

答え【5】

空気調和用の送風機には、ファンが多用される。

送風機は大まかに分けてファンとブロワに分かれる。


これ、重要です。
空調用で使用されている送風機はほとんど圧力1.5kPa以下のファンである。

送風機の軸動力は回転数の3乗に比例し、全圧は回転数の2乗に比例し、風量は回転数に比例する。


ここがポイント

送風機

特性曲線

送風機の運転と送風量の関係を示したものを特性曲線という。

特性曲線

送風機の特性曲線は、グラフの横軸に風量をとり、縦軸に 静圧をとって曲線Pのように示される。一方、送風系の抵抗曲線は、同じグラフ 上に、原点を通る二次曲線Rとして示される。ここで、2曲線の交点Aは、運転点を示している。その送風量をQAからQBに減少したい場合には、 送風系のダンパを操作することで調整できる。


類似問題

問題75

ダクト系に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. グラスウ―ルダクトは、吸音性に優れる。
  2. 耐食性を必要とするダクトには、ステンレス鋼板が使用される。
  3. 防火ダンパには、温度感知器と連動して流路を遮断するものがある。
  4. 風量調整ダンパには、多翼型、スライド型等がある。
  5. 丸ダクトは、一般にスパイラルダクトよりも強度に優れる。


解説

答え【5】

(5)ですが円形ダクトには鉄板を円柱状に丸めて製作される丸ダクトと、らせん状に巻いて製作されるスパイラルダクトがあります。
スパイラルダクトはらせん状の継ぎ目が補強の役目をするため 丸ダクトより強度に優れています。
ここがポイント

(1)のグラスウ―ルダクトは、断熱性・吸音性に優れているので断熱材等に使用されています。
(4)の風量調整ダンパダクト系の抵抗損失に対する風量の微調整、風量変更や一部の閉止の用途に使用されます。
風量ダンパには、多翼型・スパイラル型・バタフライ型等があります。


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