平成27年度建築物の環境衛生「過去問題解説4」
問題36
VDT作業による疲労などの原因として、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 「表示画面」と「書類やキ―ボ―ドなど」との輝度の差が大きい。
- 表示画面注視による、瞬き回数の減少。
- 「眼と表示画面との距離」と「眼と書類などとの距離」の差がない。
- 表示画面への窓の映込み。
- 視野内での高輝度の存在。
答え【3】
(3)は疲労などの原因ではなく疲労対策です。その他疲労対策
- ディスプレイまわりの視野内の輝度をほぼ同じレベルにする。
- 「目と表示画面」と「目と書籍、キ―ボ―ド」の距離の差を少なくする。
- グレア防止用照明器具を用いる。
- 反射防止型ディスプレイを用いる。
- 令和2年問題36
- 令和元年問題34
- 平成30年問題34
- 平成29年問題37
- 平成28年問題36
問題37
電離放射線の生体影響には確定的影響と確率的影響があるが、確定的な影響として適当なものの組合せは次のうちどれか。
ア 皮膚潰瘍
イ 脱毛
ウ 遺伝子異常
エ 不妊
オ 白血病
- アとイとウ
- アとイとエ
- アとウとオ
- イとエとオ
- ウとエとオ
答え【2】
ア 皮膚潰瘍イ 脱毛
エ 不妊
が確定的影響です。
皮膚紅斑、白血球減少、脱毛、不妊、白内障等は、かなりの放射線に被曝しないと発症しない。この放射線の量を閾値と呼び、この閾値のある放射線影響のことを確定的影響という。
一方、癌や遺伝子・染色体異常や胎児奇形等の発生に関しては、閾値がなく、どんなに少ない線量でも影響が発生する確率が存在するため、確率的影響と呼ばれる。
- 令和元年問題37
- 平成30年問題37
- 平成28年問題38
問題38
赤外線による生体影響として、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 白内障
- 熱中症
- 皮膚血管拡張
- 代謝促進
- 電気性眼炎
答え【5】
電気性眼炎は赤外線の生態影響です。紫外線
紫外線への曝露は、殺菌・ア―ク溶接・屋外作業・炉前作業・検査作業で起こる。紫外線は波長からUV-A、UV-B、UV-Cに分類される。
紫外線の生態影響- ビタミンD生成
- 皮膚黒色腫
- 皮膚紅斑
- 皮膚がん
- 白内障
- クル病予防
- 無精子病
- 白血病
- 電気性眼炎
赤外線
熱線とも呼ばれる。可視光線より長い波長で、マイクロ波より短い波長の電磁波です。
- 近赤外線・・・・770nm~1400nm
- 遠赤外線・・・・1400nm以上
- 炉前作業
- 赤外線乾燥作業
- 溶接作業
- 硝子加工作業
- 熱中症
- 白内障
- 網膜損傷
- 代謝促進
- 皮膚血管拡張
- 令和2年問題38
- 平成30年問題35
問題39
身体の水分量に関する次の文章の[ ]内に入る割合(%)の組合せとして、最も適当なものはどれか。
健常な一般成人における体内の水分量は、体重の[ ア ]程度である。さらに、その水分量は、細胞内部の水分である細胞内液と、細胞外部の水分である細胞外液とに区分される。
成人の場合には、細胞内液は体重の約[ イ ]、細胞外液は約[ ウ ]である。
- (ア)80%―――(イ)40%―――(ウ)40%
- (ア)60%―――(イ)40%―――(ウ)20%
- (ア)60%―――(イ)20%―――(ウ)40%
- (ア)40%―――(イ)30%―――(ウ)10%
- (ア)40%―――(イ)20%―――(ウ)20%
答え【2】
健常な一般成人における体内の水分量は、体重の[ 60 ]程度である。さらに、その水分量は、細胞内部の水分である細胞内液と、細胞外部の水分である細胞外液とに区分される。 成人の場合には、細胞内液は体重の約[ 40 ]、細胞外液は約[ 20 ]である。- 血液成分の多くは水分である。
- 身体の中の水分である体液は体重の50~70%(体重50kgの人の水分はおよそ30kg前後)
- 幼若であるほど体内の水分の割合は高く、一般に女性の方が体内の水分量は少ない。加齢とともに、体内の水分量は少なくなる。
- 人が必要とする水分の量は普通1日約1.5Lで、体重当たりに換算すると小児は成人の3~4倍の水分量が必要
- 通常の食事及び水分摂取の状態で、成人が1日に排泄する尿の量は1~2Lである。
- 体内で生成された老廃物の排泄のため、成人では1日に最低0.4~0.5Lの尿が必要である。
- 体内における食物の代謝過程で生成される水は通常成人で1日約0.3Lである。
体液は細胞の内部に含まれる細胞内液と、細胞の外に存在する細胞外液とに分けられる。
細胞内液は全体液の約3分の2を占め、細胞外液は約3分の1を占める。細胞外液の代表的なものは血液(血漿(けっしょう))であるが、そのほかに間質液、リンパ液などがある。細胞内液の組成はカリウムイオンが多く、細胞外液にはナトリウムイオンおよび塩素イオンが多い。
問題40
健常者における体重当たりの水分欠乏率とその脱水症状との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 2%―――――――強い渇き
- 4%―――――――腎機能不全
- 8%―――――――チアノ―ゼ
- 10%―――――――失神
- 20%―――――――死亡
答え【2】
(2)の腎機能不全は10~12%です。水分の欠乏率と脱水症状
水分欠乏率「%」 | 脱水症状 |
---|---|
1 | のどの渇き |
2 | 強い渇き、ぼんやりする、重苦しい、食欲減退、血液濃縮 |
4 | 動きのにぶり、皮膚の紅潮化、いらいらする、疲労及び嗜眠、感情鈍麻、吐気、感情の不安定 |
6 | 手、足の震え、熱性抑うつ症昏迷、頭痛、熱性こんぱい、体温上昇、脈拍、呼吸数の増加 |
8 | 呼吸困難、めまい、チアノ―ゼ、言語不明瞭、疲労増加、精神錯乱 |
10~12 | 筋けいれん、平衡機能失調、失神、舌の腫張、講妄および興奮状態、循環不全、血液濃縮及び血液の減少、腎機能不全 |
15~17 | 皮膚がしなびれてくる。飲込み困難、目の前が暗くなる、目がくぼむ、排尿痛、聴力損失、皮膚の感覚鈍化舌がしびれる、 |
18 | 皮膚のひび割れ、尿生成停止 |
20%以上 | 死亡 |
尿生成停止は死亡する直前の18%だから頭の片隅に覚えて置いてください
- 令和2年問題40
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