令和3年度清掃「過去問題解説1」
問題141
建築物清掃において一般的に行う日常清掃として、最も不適当なものはどれか。
- ドアノブなどの金属類の除じん
- エスカレ―タ―のランディングプレ―トの除じん
- 駐車場の除じん
- 玄関ホ―ルのフロアマットの除じん
- 事務所窓台の除じん
答え【5】
(5)は定期清掃で行います。この手の問題はまず除じんは日常清掃、洗浄は定期清掃となるケ―スが多いのでそこから解いていくことになりますが、今回の問題は全て除じんの出題になっています。
そこでその中で一番日常清掃で重要度が低いのは(5)になります。従って事務所窓台の除じんは定期清掃で十分と思います。
作業頻度
作業頻度、大きく分けて日常清掃、定期清掃、臨時清掃に分かれる。
- 日常清掃
- 1日1回以上行う清掃
- 定期清掃
- 週一回、月一回など一定の間隔において行う作業。
計画的に実施
- 週一回、月一回など一定の間隔において行う作業。
- 臨時清掃
- 予定外の清掃(事務所移転に伴う清掃、普段清掃しない場所で汚れが目立つ箇所の清掃のなど)
日常清掃
- トイレの清掃、出入口マットの清掃、ライディングプレ―トの除じん、共用区域の床、壁面、柱の低い部分の清掃、家具、灰皿清掃、ビル周りの清掃、紙くずの処理、消耗品の補充、エレベ―タかご内部の除じん
- 床面の洗浄、ブラインドの清掃、天井・壁の高所部分の清掃、カ―ペットの洗浄、各種金属磨き。照明器具の清掃、机、いす等の脚の清掃、窓ガラスのクリ―ニング、洗面所の換気口の徐じん、エレベ―タかご内部の洗浄、床のワックスかけ、廊下壁面のスポット洗浄、廊下壁面のスイッチ回りの洗剤拭き
問題142
建築物清掃管理仕様書に関する次の文章の[ ]内に入る語句として、最も適当なものはどれか。
建築物清掃管理仕様書は、基本管理方針や作業範囲、作業管理、作業時間帯等を記載した総括的なものと作業内容を詳細に図表などで表した[ ]からなる。
- 清掃作業基準表
- 清掃品質管理表
- 清掃作業計画表
- 清掃作業予定表
- 清掃点検評価表
答え【1】
この問題は基本管理方針や作業範囲、作業管理、作業時間帯等を記載した表ということから- 清掃作業基準表
- 清掃品質管理表
- 清掃作業計画表
- 清掃作業予定表
- 清掃点検評価表
問題143
建築物清掃業の登録基準に関する次の文章の[ ]内に入る語句として、正しいものはどれか。
作業計画及び作業手順書の内容並びにこれらに基づく清掃作業の実施状況について、[ ]以内ごとに1回、定期に点検し、必要に応じ、適切な措置を講ずること。
- 3ヵ月
- 4ヵ月
- 6ヵ月
- 1年
- 2年
答え【1】
(1)の3ヵ月です。この問題は建築物清掃業の登録基準に関する問題で厚生労働省告示第117号8に記載されている内容です。
作業計画及び作業手順書の内容並びにこれらに基づく清掃作業の実施状況について、[ 3ヵ月 ]以内ごとに1回、定期に点検し、必要に応じ、適切な措置を講ずること。問題144
建築物清掃の品質評価に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- きれいさの評価は、主として測定機器(光沢度計など)を用いて行う。
- 改善内容や具体的な対策を示して、清掃責任者に指示する。
- 点検は、インスペクション実施計画に従って実施する。
- 同一の仕様であってもできばえに相当の違いが出てくるので、品質評価が重要である。
- 評価は、利用者の立場になって行う。
答え【1】
評価方法には、測定機器(光沢度計等)を使用する検査と、目視等による官能検査とがある。清掃作業の点検は、基本的に目視点検で行う。目視で行うことは、必ずしも原始的な方法とはいえない。なぜなら、利用者は目視できれいさ等を評価しているからである。
問題145
ほこりや汚れの除去に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- アクリル板のほこりは、載っているだけの状態である。
- 湿ったタオルでしみの部分を軽くこすり、タオルに汚れが付着すれば水溶性のしみである。
- ほこりは、長時間放置しても除去のしやすさは変わらない。
- ダストコントロ―ル法は、水溶性の汚れも除去できる。
- ダストクロス法は、油分による床面への弊害が多い。
答え【2】
正しいのは(2)です。この問題は(2)は少し考えたら分かりそうな問題と思います。
水溶性とは水に溶ける性質の汚れです。
従って湿ったタオルで拭けばタオルに付着します。
- アクリル板のほこりは、静電気を発生してほこりが「吸いついている状態」といえます。
- ほこりは、長時間放置していれば除去しにくい。
- ダストコントロ―ル法は、綿布やモップにほこりが付着する力を高めるため、粘土の低い不乾性の鉱油等を、布の重量に対して20%前後の少量を含ませ拭き取る方法である。
欠点としてほこり以外のものは除去できない。 - ダストクロス法は化学繊維を不織布として織り、静電気を利用してほこりを付着させたり、繊維の隙間を利用して土砂等を回収する。ダストモップに比べ、油分による床面への弊害が少ない。