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令和3年度建築物の構造概論「過去問題解説3」

問題101

都市ガスとLPガスに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 都市ガスの低位発熱量とは、水蒸気の潜熱を含む場合の発熱量のことである。
  2. LPガスは常温・常圧では気体であるが、加圧や冷却により液化して貯蔵・運搬される。
  3. 都市ガスの大半は、天然ガスを主原料にしている。
  4. 都市ガス及びLPガスは、いずれも臭いがほとんどないガスであるため付臭剤が添加されている。
  5. ガスの比重については、13Aの都市ガスは空気より軽く、LPガスは空気より重い。


解説

答え【1】

発熱量の表し方として、水蒸気の潜熱を含む場合の発熱量を高位発熱量と言い、含まない場合を低位発熱量という。
低位発熱量は高位発熱量の90%程度である。
ここがポイント

都市ガス及びLPガスは、いずれも臭いがほとんどないガスであるため、1000倍に希釈しても臭いを感知できる付臭剤の添加が、法令で義務付けられている。


類似問題

問題102

火災時の排煙対策に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 自然排煙方式では排煙窓の他に、当該室の下部に給気経路を確保することが望ましい。
  2. 排煙設備の給気機の外気取入口は、新鮮な空気を取り入れるため屋上に設置するのが望ましい。
  3. 機械排煙方式では、火災室が負圧になり廊下への漏煙を防止できるが、避難扉の開閉障害が生じるおそれがある。
  4. 加圧防煙は、階段室への煙の侵入を防止するため階段室付室や廊下に用いられることが多い。
  5. 第2種排煙の煙排出量は、排煙窓位置での内外圧力差と排煙窓の有効面積で定まる。


解説

答え【2】

排煙設備の給気の外気取入口は、下層付近に設置し排煙口からの煙を吸い込まないようにすること。屋上に設置は誤りです。
ここがポイント


類似問題

問題103

建築基準法及びその施行令の用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 延床面積とは、地階、屋階(屋根裏部屋)を含む各階の床面積の合計である。
  2. 直通階段とは、建築物の避難階以外の階の居室から、避難階又は地上に直通する階段のことをいう。
  3. 延焼のおそれのある部分とは、可燃性の材料が使われている建築物の外壁部分をいう。
  4. 耐火性能とは、通常の火災が終了するまでの間、建築物の倒壊、延焼を防止するために必要な性能のことである。
  5. 居室とは、居住、執務等の目的のため継続的に使用する室のことで、廊下、階段は該当しない。


解説

答え【3】

「延焼のおそれのある部分」というのは、”計画地の隣の敷地”や”道路”で火災が発生したときに、炎が燃え広がる範囲を示します。
建築基準法第2条第6号に定められています。
ここがポイント

居室

居室とは、居住、執務、作業、集会、娯楽その他これらに類する目的のため継続的に使用する室をいう。


ポイントは継続的に使用するものとある。つまり一時的に使用するものは含まれない。
以下のものは居室の定義に含まれません。

耐火性能

通常の火災が終了するまでの間当該火災による建築物の倒壊及び延焼を防止するためにに当該建築物の部分に必要とされる性能

準耐火性能

通常の火災による延焼を抑制するために当該建築物の部分に必要とされる性能

防火性能

建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼を抑制するために当該外壁又は軒裏に必要とされる性能をいう。


類似問題

問題104

建築基準法の用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 建築とは、建築物を新築し、増築し、改築し、又は移転することである。
  2. 移転とは、既存の建築物を別の敷地へ移動することである。
  3. 増築とは、既存の建築物の床面積を増加させることである。
  4. 改築とは、既存の建築物の全部あるいは一部を除去して、構造、規模、用途を著しく異ならない建物をつくることである。
  5. 新築とは、建築物の存しない土地の部分に建築物をつくることである。


解説

答え【2】

(2)の移転とは建築基準法では、建築物を同一の敷地へ移動させることをいいます。
たとえば
別の敷地に移動を行った場合
元の敷地では除却、移動先の敷地では新築となり、移転として扱わない。
ここがポイント

平成27年問題104


類似問題

問題105

空調技術に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 事務所建築物におけるパ―ソナル空調では、冷暖用に天井、床、デスク等の吹出しが採用されている。
  2. ナイトパ―ジとは、夜間の外気を取り入れることで、空調機の冷房負荷を削減するものである。
  3. 自然換気を併用するハイブリッド空調では、穏やかな気候時の外気を積極的に室内に導入して冷房に利用するものである。
  4. タスク・アンビエント空調とは、タスク域の温熱条件を緩和することで省エネルギ―性の向上を図るものである。
  5. 細霧空調とは、ミストの蒸発潜熱で周りの空気温度が下がる現象を利用した空調システムである。


解説

答え【4】

まず
タスク・アンビエント空調とはアンビエント域とタスク域を分けてタスク域を 効率よく空調し、アンビエント域の空調条件を緩和することで省エネルギ―を図っている。
従って(4)の記述はタスク域の温熱条件を緩和ことではなくアンビエント域の空調条件を緩和することで省エネルギ―を図っている。
ので誤りです。
ここがポイント


類似問題

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