空気環境の調整3_1
換気量及び換気回数の計算
換気量及び換気回数の公式は以下の公式を使います。
そこでポイントは二酸化炭素濃度及び外気二酸化炭素濃度の単位がppmか%によって少し代わってきます。つまり計算するときに
- ppmのときは x10-6=0.000001
- %のときは x10-2=0.01
例題1
室面積10m2,天井高2.5mの居室に8人在室しているとき、換気によって室内の二酸化炭素濃度が900ppmに維持されていたとする。この部屋の換気量[m3/h]として、最も近いものは次のうちどれか。
ただし、室内は定常状態・完全混合(瞬時一様拡散)とし、外気二酸化炭素濃度は400ppm、在室者一人当たりの二酸化炭素発生量は0.025m3/hとする。
今わかっているものは
- 室面積10m2,天井高2.5m
- 8人在室している
- 室内の二酸化炭素濃度が900ppm
- 外気二酸化炭素濃度は400ppm
- 在室者一人当たりの二酸化炭素発生量は0.025m3/h
この部屋の換気量[m3/h]
です。
換気量を求める式は以下を使います。
になります。
- C1:室内の二酸化炭素濃度が900ppm
- C0:外気二酸化炭素濃度は400ppm
- M:在室者一人当たりの二酸化炭素発生量は0.025m3/hで8人在室しているので
0.025m3/h x 8 =0.2になります。
従って計算していくと以下のようになります。
10-6=0.000001
ですので
以下のようになります。
400m3/h
になります。
もう一つ今回のポイントとしては
室面積10m2,天井高2.5m
ですが換気量を求める場合には必要がありません。
たとえば、その他換気回数を求める場合には以下の公式を使います。
になります。
例題2
これも以前出題されたことのある問題です。平成22年度の問題です。
室面積20m2、天井高2.5mの居室に6人が在室しているとき、換気によって室内の二酸化炭素濃度が0.09%に維持されていたとする。
この部屋の換気回数(回/h)として最も近いものは次のうちどれか。
ただし、室内は完全混合(瞬時一様拡散)とし、外気濃度は0.04%、一人当たりの二酸化炭素発生量は0.025m3/hとする。
この問題は換気回数を求める問題ですが、まずは換気量を求めなければいけません。
換気量を求める式は上記の式です。
まず整理します。今わかっているものは
- 室面積20m2,天井高2.5m
- 6人在室している
- 室内の二酸化炭素濃度が0.09%
- 外気二酸化炭素濃度は0.04%
- 在室者一人当たりの二酸化炭素発生量は0.025m3/h
- C1:室内の二酸化炭素濃度が0.09%
- C0:外気二酸化炭素濃度は0.04%
- M:在室者一人当たりの二酸化炭素発生量は0.025m3/hで6人在室しているので
0.025m3/h x 6 =0.15になります。
次に換気回数は
室面積20m2,天井高2.5m
なので
20 x 2.5 =50m3
になります。
式に代入すると以下のようになります。