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空気環境の調整12

空気浄化装置

空気浄化装置は、一般に空調機の構成部品として、取入外気中あるいは循環空気中の汚染物質を除去する目的で用いられる。また、 排気系等に含まれる有害物質の外部(周辺環境)への、放出・拡散を防止する目的でも用いられる。
汚染物質の種類としては粉じん有害物質がある。
粉じんを除去するものを(粒子用)エアフィルタ、特に有害ガスを除去するものをガス除去用エアフィルタと呼んでいる。

空気浄化装置の浄化原理には、静電式、粘着式、ろ過式、吸収法などがある。

静電式

高圧の電界で荷電し、吸引付着力で除じんする。空気調和機用に用いられる静電式では、オゾン発生量の少ない陽極放電が用いられる。
静電式は圧力損失が少なく省エネ的で、微細な粉じんまで効率よく捕集できる。

ろ過式

ろ過式は主にパネル型フィルタと巻き取り型フィルタがある。

パネル型フィルタ

パネル型フィルタ

自動巻き取り型エアフィルタ

自動巻き取り型エアフィルタ

折り込み型エアフィルタ

折り込み型エアフィルタとは、極細の合成繊維またはガラス繊維をジグザグに折り込んだフィルターのことです。
粉じん捕集性能的にも中性能から高性能まで数多くの種類が存在する。
ろ材の捕集面積を大きくして、ろ材通過風速を下げることにより圧力損失を大きくしています。

折り込み型エアフィルタ

HEPAフィルタ

HEPAフィルタとは、ろ過式折り込み形エアフィルタの一種で、極微細な粉じん粒子を非常に高い性能で捕集できるエアフィルタである。
HEPAのHはHighのことで高いを意味します。
主に半導体製造や精密機器製造などの工業用クリーンルーム、医学・製薬・食品などのバイオクリーンルーム、原子力発電所や放射性同位元素使用施設の排気浄化装置など特に 清浄性が求められる特殊用途に用いられる。
一般空調用と比較して、圧力損失が大きくなります。

ガス除去用エアフィルタ

空気中の有害ガスを除去するガス除去用エアフィルタとしては、吸着作用を利用する吸着材フィルタ、吸着材や不織布ろ材に触媒などを添着したもの、イオン交換繊維などが使用される。
吸着材フィルタは、シリカゲル、アルミナゲル、活性炭などの吸着材によって有害ガスを吸着除去する方法である。
一般に、ろ過式粒子用エアフィルタと比較して、圧力損失が小さい。

エア―フィルタの性能表示

エア―フィルタ―の性能は、定格風量時における汚染除去率、圧力損失、汚染除去容量で示される。

  1. 汚染除去率
    • 空気浄化装置の上流側に流入する汚染物質が、空気浄化装置により除去される割合のこと。
      汚染除去率=(上流側濃度 - 下流濃度量) / 上流側濃度 X 100(%)で表される。
  2. 圧力損失
    • 空気浄化装置に定格流量の空気が流れるときの、空気浄化装置上流側と下流側の全圧差で表示される。
  3. 汚染除去容量
    • 空気浄化装置が使用限度に至るまでに保持できる汚染物質の量で示される。
粉じん保持容量は、一般に圧力損失が初期値の2倍となるまで、最高圧力損失になるまで、 あるいは粉じん捕集率が規定値の85%に低下するまで、に捕集される粉じん量として示される。ガス除去容量は、ガス除去率が 規定値の85%に低下するまでに捕集される有害ガスの重量として示される。

上記赤字は暗記するべし、特に数字はしっかり覚えましょう。
初期値の2倍、捕集率が規定値の85%あたりは暗記

性能試験の方法

粉じん捕集率の測定方法には質量法・比色法・計数法(個数法)がある

質量法

プレフィルタ等の粗じん用の性能表示に使用される。

比色法

中性能フィルタの性能表示に使用される。

計数法

計数法は、高性能フィルタの性能表示使用される。


上記質量法→粗じん用、比色法→中性能、計数法→高性能これ、しっかり暗記です。

これも丸暗記するべし。

比色法の50%フィルタは計数法では20%強、質量法では約90%の粉じん捕集効率となる。

フィルタの目詰まりを起こした場合

  1. 冷暖房能力の低下
  2. 送風量の減少
  3. フィルタ前後の差圧の増大
  4. 給気ダクト内の静圧の低下
  5. 送風機用電動機の運転電流値の減少
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