コンクリ―トと鉄筋
コンクリ―トは圧縮力に強く、引張力に弱い。(圧縮強度は引張強度の10倍以上)
コンクリ―トの線膨張係数はほぼ等しく、相互の付着性能もよい。
梁にあける設備用の貫通孔
- 貫通孔の直径は主筋を避けて、梁せい(梁の高さ)の1/3以下とする。
- 貫通孔は柱に近い部分は避け中央部に設ける。
- 貫通孔と貫通孔の中心間隔は孔の直径の3倍以上とする。
コンクリ―トの中性化
RC造りの鉄筋はコンクリ―トのアルカリ性で防錆されているが、コンクリ―トは大気中の 二酸化炭素の影響で中性化される。
RC造の特徴
- 耐火耐久性に富む
- 建築の自由な形態が得やすく比較的安価である。
- 自重が重く地震の影響が大きい
- 施工の良し悪しによって強度が影響を受け、工期が長くなる。取り壊しが容易でない。
コンクリ―トのかぶり厚さ
かぶり厚さとは鉄筋とコンクリ―ト表面との距離。
ちなみに、耐力壁、柱、はりのかぶり厚さは3cm以上と定められている。
かぶり厚さはコンクリ―トの耐久性上重要である。またかぶり厚さが十分あると コンクリ―トが打診しやすくなる。
鉄骨造(S造)
- RCに比べ比強度が大きく大スパン構造や高層建築に用いられる。
- じん性に富み、耐震的に有利な構造にしやすい。
- 施工の工期も短く、解体も容易
- 耐火性能性に劣り、耐火被覆、防錆処理をしなければならない。
接合
- ラ―メン構造の鉄骨同士の接合にはリベット、溶接、ボルト等があるが、近年ではほとんどボルト接合である
- 溶接は一般にア―ク溶接が用いられる。
- リベット接合は打ち込み時の騒音と熟練を要する作業の為、現在はあまり用いられなくなった
- ボルト接合は現場での施工が容易で、技術者のレベルに左右されることが少なく、 一定の品質が保てる。
- ボルト接合には普通ボルトと高力ボルトが用いられる。
- 高力ボルト接合では接合部にわざと赤錆を発生させ、より摩擦を得やすくする(塗装してはいけない)
荷重
荷重には鉛直荷重と水平荷重がある。
- 鉛直荷重は固定荷重、積雪荷重、積載重荷等
- 水平荷重は風圧力、地震力等
固定荷重
固定荷重は建物の自重のこと
積載荷重
積載重荷には家具、物品の重量並びに利用する人間の重量が含まれる。
積雪荷重
屋根に積もる雪の重量、積雪の多い地方では荷重はおおきく異なるが、単位荷重も地域により異なる。
地震力
地震による外力、建築物重量が重いほど地震力を受ける。瓦屋根のような重い屋根は地震に弱い。また、地盤の種類により異なる。
風圧力
風による外力、建物が高くなるほど風圧力は大きくなる。
鉛直荷重に対する計画
- 基礎にかかる力の不均衡は不同沈下の原因となるので出来るだけ避ける。
- 鉛直荷重を地盤まで伝えるのは、鉛直方向の力の流れがバランスのよい構造とする。
- 各階の柱・壁は、上下階がなるべ同一位置になるように配置する。
水平荷重に対する計画
水平荷重でも建築物の骨組、耐力壁、筋かい等をバランスよく配置することが重要である。
ねじれを防ぐために、平面的なバランスに対する偏心
率の規定がある。他に立体的なバランスに対する剛性率、扉、窓など二次部材を保護するための層間変形角の規定がある。