ダクト設計法
等摩擦損失法
ダクト単位長さ当たりの摩擦損失が一定となるようにサイズを決める方法
等速法
ダクト内の風速が一定になるようにサイズを決める方法
静圧再取得法
高速ダクトの設計に用いられる方法、ダクトが分岐すると風速が減少するが、これにより再生される静圧を次の区間の抵抗損失に利用される。
ダクトについて
風速が15m/s以上のダクトを高速ダクト、それ以外のものを低速ダクトという。
グラスウ―ルダクトは断熱が不要で、吸音性がある。 軽く、加工性、施行性がよいが、使用できる風速・圧力に制限がある。ダクトの振動・騒音の原因
- ダクトの吊り間隔が長い
- ダクトの鉄板が薄い
- 風速が速い、風量が過大
- ダクトの曲がりがキツイ、形状の不良
- 送風機との継ぎ手不良
- ダクトの補強の不良
ダンパ―
ダンパ―の種類
ダンパ―には防火ダンパ、風量調整ダンパ、防煙ダンパ、防煙防火ダンパ、逆流防止ダンパがある。
防火ダンパ
防火区画貫通部に設置され、火災時にダクトを経由して、火災が他の区内に延焼しないように、温度ヒュ―ズ(溶解温度72℃以上)によって流路が 遮断される機構になっている。
防火ダンパの羽根及びケ―シングは、火災遮断のために1.5mm厚以上の鋼板製である。
風量調整ダンパ
送風機の出口回りやダクトの分岐部分に、流量調節や流路の開閉のため、必要に応じて設置する。
防煙ダンパ
防煙ダンパは同様に、防煙区画に設置され煙感知器によって流路が遮断される
吹出し口、吸込み口
ダクトで導かれた空調空気は吹出口から吹き出し、吹出された同量の室内空気が吸込み口から排出される。
- 自由噴流は、吹き出し口付近では吹き出し風速がそのまま維持される。
- 噴出した自由噴流の到達距離とは、その中心風速が0.25m/s以下になるまでの距離のこと。
- 自由噴流は吹出した方向に平行に天井や壁があると到達距離が長くなる。
吹き出し口の種類
軸流型吹出し口
吹出し気流が一定の軸方向に分布する吹出し口。誘引効果が小さいので、拡散角度は小さく、到達距離は大きい。
ユニバ―サルレジスタ型
風向き、気流到達距離の調節が可能。
ノズル型
気流の到達距離が大きいので、大空間の壁面に用いられる。
ふく流吹出し口
吹出し口の中心軸から全円周の外側に向かって吹出す。
線状吹出し口
吹き出し空気に対する周囲空気の誘引比が高い。良好な混合状態を作り出し、居住域の温度分布は良好な傾向を示す。主にペリメ―タ負荷処理用として窓に近い天井に用いられることが多い。
アネモスタット型
コ―ンの上下で気流の状態変化ができる。上げることで気流を下方向に、下げることで、気流を周囲に散らすことができる。
ポンプ
軸流ポンプ
胴体内にプロペラ型の羽根を持ち液体を 軸方向に送り出す。渦巻ケ―シングを持たないポンプ
渦巻ポンプ
渦巻き状のケ―シングを備えた遠心ポンプ。渦巻ポンプには 片吸込み型と両吸い込み型がある。量が多い場合は両吸い込み型が用いられる。
多段渦巻ポンプ
高揚程を得るために2枚以上の羽根車を直列に組み込み、吸込み口から吐出口まで、順次昇圧していくポンプ
歯車ポンプ
歯車ポンプは、2個の歯車がケ―シングの中で回転し、流体を押し出す容積式ポンプで、圧力に関わらず流量がほぼ一定に保たれる。
ポンプの運転
回転数を2倍にすると吐出し水量は2倍、揚程は4倍、軸動力は8倍になる
サ―ジング
ポンプの水量を絞りすぎるとサ―ジングが起こりやすい。
キャピテ―ション
液体の流れの中で圧力差により短時間に泡の発生と消滅が起きる物理現象である。
キャビテ―ションは吐出弁を少し絞ることで改善されることが多い。配管について
蒸気配管には白ガス管(亜鉛メッキ炭素鋼鋼管)は使用しない。黒ガス管を用いる。
配管のリタ―ン方式
リバ―スリタ―ン方式リバ―スリタ―ン方式とは、往き管はポンプから順に各機器へ接続し、還り管はポンプから近い機器から順に遠い機器へ配管する方式。
ダイレクトリタ―ン方式
ダイレクトリタ―ン方式とは往き管はポンプから順に各機器へ接続し、還り管はポンプから遠い機器から順に配管する方式。
配管全長が増える欠点があるダイレクトリタ―ン方式は圧力バランスのために、必要箇所に抵抗を調整する弁を入れるのが普通である。
ブ―スタポンプ方式
冷房時と暖房時で流量が大きく異なる場合や部分負荷時に動力削減のために用いる。