- 血液成分の多くは水分である。
- 身体の中の水分である体液は体重の50~70%(体重50kgの人の水分はおよそ30kg前後)
- 幼若であるほど体内の水分の割合は高く、一般に女性の方が体内の水分量は 少ない。加齢とともに、体内の水分量は少なくなる。
- 人が必要とする水分の量は普通1日約1.5Lで、体重当たりに換算すると小児は成人の3~4の水分量が必要
- 通常の食事及び水分摂取の状態で、成人が1日に排泄する尿の量は1~2Lである。
- 体内で生成された老廃物の排泄のため、成人では1日に最低0.4~0.5Lの尿が必要である。
- 体内における食物の代謝過程で生成される水は通常成人で1日約0.3Lである。
水分の欠乏率と脱水症状
- 1%・・・・のどの渇き
- 2%・・・強い渇き、ぼんやりする、重苦しい、食欲減退、血液濃縮
- 4%・・・動きのにぶり、皮膚の紅潮化、いらいらする、疲労及び嗜眠、感情鈍麻、吐気、感情の不安定
- 6%・・・・手、足の震え、熱性抑うつ症昏迷、頭痛、熱性こんぱい、体温上昇、脈拍、呼吸数の増加
- 8%・・・呼吸困難、めまい、チアノ―ゼ、言語不明瞭、疲労増加、精神錯乱
- 10~12%・・・筋けいれん、平衡機能失調、失神、舌の腫張、講妄および興奮状態、循環不全、血液濃縮及び血液の減少、腎機能不全
- 15~17%・・・皮膚がしなびれてくる。飲込み困難、目に前が暗くなる、目がくぼむ、排尿痛、聴力損失、皮膚の感覚鈍化舌がしびれる、
- 18%・・・皮膚のひび割れ、尿生成停止
- 20%以上・・・死亡
感染症に関すること
この法律は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関し必要な措置を定めることにより、感染症の 発生を防止し、及びそのまん延の防止を図り、もって公衆衛生の向上及び増進を図ることを目的とする。
一類感染症
- ベスト
- エボラ出血熱
- 痘そう
- マ―ルブルグ熱
- クリミア・コンゴ出血熱
- ラッサ熱
- 南米出血熱
結核
- 結核菌が咳、会話による飛沫核感染症により感染する。
- 感染しても多くの人は発症しない。
- 我が国で結核が制圧されたとはいえない。
- 汚染した再循環空気による建築物での集団感染事例の報告や、建築物の気密性の向上と集団感染の増加の関連を示唆する報告もある。
レジオネラ属菌
レジオネラ属菌は土壌や地下水などの自然界に広く存在している。
一般に20~50℃で繁殖し、人の体温に近い36℃前後で最も良く繁殖するが、熱に弱く、55℃ 以上で死滅する。レジオネラ属菌の感染源は主に給水、給湯設備、冷却塔、循環式浴槽、加湿器、蓄熱槽など
レジオネラ防止対策
- 外部からのレジオネラ菌の侵入を防ぐ
- 水温を20℃以下に保つ
- 給水機器の配管類のごみ、垢を防ぐ
- 残留塩素の確保
- 定期的に点検と清掃
- 給湯の末端温度55℃以上を確保
- 貯水槽の滞留時間を短くする
- エアロゾルを発生させる機器は使わない
- 殺菌剤や防食剤の注入
水系感染症
感染症のうち、飲料水の水に何らかの原因で病原体が入り込み、水中で死滅しないで給水末端まで送られ、経口摂取されて消化管に感染した場合を水系感染症と呼ぶ。
水系感染症の特徴
- 患者の発生が給水範囲と重なる。
- 発生時期は季節に左右されることは少ない。
- 初発患者の発生から数日で爆発的に発生する。
- 一般に水で薄められるため、潜伏期間が長く、致死率は低い、軽傷例が多い。
- 患者の性別、職業、年齢等に無関係に発症する。
予防対策
- 感染源の対策
- 病原巣をなくす、患者の隔離、保菌者の管理、治療、病原体に汚染された器具、機械類の消毒
- 感染経路への対策
- 水や空気の浄化、消毒の実施、ねずみ・害虫の駆除、食品の衛生管理、マスクの着用、うがいをする等
- 感受性への対策
- 予防接種は感受性をなくす有効な手段
消毒法
消毒とは 身体外において病原微生物を殺滅するか、その発育能力を失わせるか、あるいは人に疾病を起こさない程度に 生存数を減少させることによって、感染の機会を取り除くことである。 この場合の病原性のない他の微生物の残存については考慮しない。 病原性の有無を問わずすべての微生物を減滅または除去することを滅菌という。
消毒の方法
- 焼却
- 薬物
- 煮沸
- 蒸気
- ホルマリンは刺激性がある。芽胞やウイルスなどほとんどの微生物に有効
- クレゾ―ルは臭いがあるため食器には適さない。
- エタノ―ルは芽胞や一部のウイルスに無効
- 逆性石鹸は手指、ガラス器、金属器具に適する。