- 粘膜の症状・・・・・眼、鼻、喉の刺激
- 中枢神経系の症状・・ 頭痛、疲労、倦怠感、吐き気、めまい
- 精神神経症状・・・抑うつ、不安、集中力・記憶力の低下
- 呼吸器系の症状・・胸部圧迫感、胸やけ、息切れ、咳
- 皮膚の症状・・・・乾燥、掻痒感、紅斑、ジンマシン、湿疹
シックビル症候群(定義)
- そのビルの居住者の20%以上が不快感にもとづく症状の訴えを申し出る。
- それらの症状の原因は必ずしも明確ではない。
- それらの症状のほとんどは該当ビルを離れたら解除する。
慢性的なシックビル症候群の起きやすい建築物の発生要因
- 室内の空気が循環されている。
- 屋外空気の換気量の低減。
- 気密性が高すぎる。
- 室内がテクスタイルやカ―ペット仕上げになってている。
シックビル症候群につながる危険因子
- 個人の医学的背景・・・・アトピ―体質、アレルギ―疾患、皮膚炎、女性の更年期
- 仕事の要因・・・・・・・複写機、改築、改装、職場のストレス
- 建築物の要因・・・・・・室外空気の供給不足、清掃の回数不足など
音に関する
- 人の耳が音として聞こえる周波数はおよそ20~20000Hzである。
- 人の耳に感度(敏感)のよい周波数は4000Hzである。
- 高齢者は、高い周波数の音は聞き取りにくい。(加齢による聴力の低下は高い周波数から始まり、一般に聴力の低下の度合いは.女性より男性のほうが大きい。)
音の三要素
人間の聴覚によって聞き分けられる音の性質として大きさ、高さ、音色がある。
騒音の影響
ある騒音環境下で、対象とする特定の音以外の音を暗騒音という。
マスキング・・・・一つの音により、他の音が遮へい(マスク)されて聞こえなくなる現象。
振動に関すること
- 振動は全身振動と局所振動に分けられる。
- 全身振動は、鉛直振動と水平振動に分けて測定・評価する。
- 人は鉛直振動のほうが 水平振動より敏感に感じる
- 振動による人の感覚は、 周波数によって異なる。
- 鉛直振動では4~8Hzの振動に最も感じやすい。水平振動では1~2Hzである。
- 振動の知覚は、皮膚、内臓、間接等、人の全身に散らばる知覚神経末端受容器によりなされる。全身振動の場合には、内耳の前庭器官、三半規管が加速度の知覚に関係している。
- 人間の周波数による振動感覚の違いを補正して計測した振動加速度レベルを周波数補正加速度レベルまたは振動レベルという。
- 振動レベル55dBは地震の震度段階0(無感) に相当し,振動感覚閾値という。
- 局所振動ではレイノ―症候群(白ろう病)が生ずる場合がある。
- 振動の単位はdBである。
光に関すること
- 照度(ルクス:lx)・・・・被照射面の明るさの度合い、単位面積当たりに入射する光束
- 光束(ル―メン:lm)・・・・人の視覚で光と感じる量のこと。
- 光度(カンデラ:cd)・・・・光の明るさの度合いのこと。光の強さ、単位立体角当たりの光束
- 輝度(cd/m2)・・・・ある面の輝きの度合い。単位面積当たりの光の明るさの度合い
杆体細胞と錐体細胞
- 視細胞を大別すると杆体細胞と錐体細胞に分かれる。
- 杆体細胞は暗い時に働く
- 錐体細胞は明るい時に働く
- 暗順応して杆体細胞が働いて物を見る作業を暗所視という。
- 明順応して錐体細胞が働いている時を明所視という。
視力と照度
- 周囲の照度が低下すると瞳孔は拡大する。(より多くの光を取り入れようとする。)
- 人間の視力は0.001Lxから徐々に現れ、0.1Lx付近で大きく変化する。約10000Lxまで直線的に視力は向上する。(照度が高いほど細かい物を識別しやすくなる。)
視対象を見た時、それを正しく認識する明視の条件
- 視対象が明るいこと。
- 視対象の視覚が大きいこと。
- 視対象の動きがないこと。
- 視対象の対比(コンストラスト)が大きいこと。
色彩
色相、明度、彩度を色彩の性質を決める要素として色の三属性という。
暖色系は手前に進出して見える進出色。寒色系は後退色である。情報機器作業(VDT作業)
情報機器作業(VDT)とはブラウン管、液晶ディスプレイなど電子式表示画面の総称。
- 室内は、できるだけ明暗の対象が著しくなく、かつ、まぶしさを生じさせないようにすること。
- ディスプレイを用いる場合の書類上及びキーボード上における照度は300Lx以上とし、作業しやすい照度とすること。
- ディスプレイ画面の明るさ、書類及びキ―ボ―ド面における明るさと周辺との明るさの差はなるべく小さくすること。
- ディスプレイ画面に直接又は間接的に太陽光等が入射する場合は、必要に応じて窓にブラインド又はカ―テン等を設け、適切な明るさとなるようにすること。
- グレア の防止
紫外線
紫外線への曝露は、殺菌・ア―ク溶接・屋外作業・炉前作業・検査作業で起こる。
電磁放射線
電磁放射線とは強いエネルギ―により照射された物質をイオン化する作用をもった放射線のこと。
電磁放射線の強さ、量を表す単位にはベクレル(Bq)、シ―ベルト(Sv)がある。人体への放射線障害
人体細胞で最も感受性が高い(影響を受けやすい)のはリンパ球で、低いのは神経細胞である。
放射線への影響
- 身体的影響
- 早期影響(皮膚紅斑,皮膚潰瘍, 白血球減少,脱毛,不妊等)
- 晩発影響(白内障,胎児の障害,悪性腫瘍,寿命短縮)
- 遺伝的影響
- 遺伝子,染色体異常,胎児奇形)