令和7年度給水及び排水の管理「過去問題解説4」
問題121
給湯設備における水の性質に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 4℃以上の水は、温度が高くなると密度は小さくなる。
- 配管中の水中における気体の溶解度は、水温の上昇により増加する。
- 15℃における水の比熱は、4.186kJ/(kg・℃)である。
- 水中に溶存している空気は、配管中の圧力が高いと分離されにくい。
- 水温が高いほど、金属腐食速度が速くなる。
答え【2】
(2)が誤りです。配管中の水中における気体の溶解度は、水温が上昇すると減少する。
これは、水温が高いほど気体の溶解度が下がるためである。
例えば、お湯を沸かすと気泡が出てくるのはこのためである。
問題122
給湯設備の加熱装置に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ガス瞬間湯沸器には、給湯の他にセントラルヒーティング用の回路を内蔵したものがある。
- 給湯用貫流ボイラは、水菅群により構成され耐圧性に優れている。
- 無圧式温水発生機は、缶体内を大気圧以下とし、熱媒体を蒸発させて内部の熱交換器で熱交換を行い、湯を供給する。
- 加熱コイル付き貯湯槽は、蒸気などの熱源が得られる場合に使用される。
- ガスマルチ式給湯機は、小型の瞬間湯沸器を複数台連結してユニット化したものである。
答え【3】
(3)が誤りです。無圧式温水発生機の缶体は開放容器構造で、缶体内の圧力が大気圧以上にならないようにしたもの。
因みに(3)の説明は真空式温水発生機です。
問題123
給湯設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 給湯水にレジオネラ属菌汚染が認められた場合は、高濃度塩素により系統内を消毒する対策がある。
- SUS444製の貯湯槽は、腐食を防止するために電気防食を施す。
- 給湯設備は、給水設備に準じた保守管理が必要である。
- 給湯水を均等に循環させるため、返湯管に定流量弁を設置する。
- ベローズ形伸縮管継手は、ベローズの疲労破壊により漏水することがある。
答え【2】
(2)が誤りです。SUS444製の貯湯槽は、電気防食を施してはならない。
SUS444製は、耐孔食性、耐隙間腐食がSUS304製に比較して優れているが、電気防食によって発生する水素による水素脆性割れを生ずる性質があることによる。
貯湯槽の電気防食
- 配管に、配管の鋼よりも化学的に卑な金属(犠牲陽極という)を接触しておくと、鋼の代わりに腐食されて鋼は防食される。これを流電陽極式電気防食という。
- SUS444製の貯湯槽は電気防食を施してはならない。
- SUS444は、耐孔食性、耐隙間腐食性がSUS304製に比較して優れている。
電気防食の方法には流電陽極式電気防食と外部電源式電気防食とに分かれる。
流電陽極式電気防食とは
別称犠牲陽極方式とも呼ばれており、鉄よりも卑電位な金属(マグネシウム、亜鉛、アルミニウム)を接続することにより、形成される電池作用により管の電位を下げて防食するものである。
電極の取替が不要。(長寿命)であるが、電流密度の調整や定期的な保守が必要となる。
問題124
給湯設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 給湯循環ポンプは、作動確認を兼ねて分解・清掃を実施する。
- 自動空気抜き弁は、弁からの水漏れがある場合には分解・清掃を実施する。
- 貯湯槽に流電陽極式電気防食を施す場合は、外部電源が必要である。
- 逃し弁は、レバーハンドルを操作して作動を確認する。
- 配管系統の末端において、定期的に停滞水の排出を行い、温度測定を実施する。
答え【3】
問題123の解説でもありますが流電陽極式電気防食を施す場合は、外部電源は不要です。
流電陽極式電気防食とは
別称犠牲陽極方式とも呼ばれており、鉄よりも卑電位な金属(マグネシウム、亜鉛、アルミニウム)を接続することにより、形成される電池作用により管の電位を下げて防食するものである。
犠牲陽極は消耗するため取替が必要である。
問題125
雑用水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 排水再利用設備は、その循環方法から、個別循環方式、地区循環方式及び広域循環方式に分類される。
- 雑用水の原水は、年間を通じて安定して確保できる排水を優先する。
- 散水、修景、清掃用水として利用する場合、雑用水受水槽は、6面点検ができるように設置することが望ましい。
- 建築物衛生法では、雑用水の水質基準項目として、浮遊物質(SS)が規定されている。
- 上水管、雑用水管、給湯管等が並行して配管される場合は、配管の配列を変えない。
答え【4】
(4)が誤りです。浮遊物質(SS)は規定されていません。
雑用水の水質基準
| pH値 | 5.8以上8.6以下であること。 |
|---|---|
| 臭気 | 異常でないこと。 |
| 外観 | ほとんど無色透明であること。 |
| 大腸菌 | 検出されないこと。 |
| 濁度 | 2度以下であること。 |
また、水栓末端における水に含まれる遊離残留塩素の含有率は、0.1mg/L以上保持しなければならない。
















