令和7年度給水及び排水の管理「過去問題解説3」
問題116
給水設備の汚染に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 逆サイホン作用とは、給水管内に生じた負圧により、水受け容器にいったん吐水された水が給水管内に逆流することである。
- クロスコネクションとは、飲料水系統と他の配管系統を配管などで直接接続することである。
- 洗面器における吐水口空間は、給水栓の吐水口と洗面器のあふれ縁との垂直距離である。
- 散水用水栓の上流側には、一般に大気圧式バキュームブレーカを設置する。
- 上水配管から消火系統への水の補給は、消火用補助水槽を設けて行う。
答え【4】
(4)が誤りです。正しくは
散水用水栓の下流側には、一般に大気圧式バキュームブレーカを設置する。
逆流を防止するため、その下流側にバキュームブレーカを取り付ける必要があります。
クロスコネクション
クロスコネクションとは飲料水系統の配管とほかの配管系統(雑用水配管等)を機器や配管で接続することである。(飲料水の汚染させる危険性があるので絶対やってはいけない)
- 逆止弁を介していてもクロスコネクションになる
(逆止弁を設置されていても、逆止弁が機能しなくなった場合には汚染される恐れがあるため) - 上水高置水槽と雑用水高置水槽をパイパス管・パイパス弁等でつなぐのもクロスコネクションになるので絶対やってはいけない。
逆流とは
逆流とは、「水が流出側から給水主管側へ流れること」であり、逆サイホン作用と逆圧によって発生する。
逆サイホン作用
水受け容器中に吐き出された水、使用された水、またはその他の液体が給水管内に生じた負圧による吸引作用のため、給水管内に逆流することをいう。
水受け容器とは、使用する水若しくは使用した水を一時貯留し、またはこれらを排水系統に導くために用いられる器具及び容器をいう。
逆サイホン作用の防止には吐出口空間の確保とバキュ―ムブレ―カの設置がある。水受け容器では、逆サイホン作用の防止のために吐出口空間を確保する。

吐水口空間の数値
| 吐水口口径 | 13 | 20 | 25 | 32 | 40 | 50 | 65 | 80 | 100 | 125 | 150 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 吐水口空間[mm] | 25 | 40 | 50 | 60 | 70 | 75 | 90 | 100 | 115 | 135 | 150 |
バキュ―ムブレ―カ
大気圧式と圧力式がある。
- 大便器洗浄弁に取り付ける大気圧式バキュ―ムブレ―カは、大便器のあふれ縁より150mm以上高い位置に取り付ける。
- 大気圧式ブレ―カは最終弁の出口側に取り付ける。
- 構造上吐出口空間が確保出来ない場所には、バキュ―ムブレ―カを取り付ける。
- 大便器洗浄弁・小便器洗浄弁・ハンドシャワ―・散水栓・ビデ・洗浄用タンクのボ―ルタップ・ホ―ス接続口付き水栓・食器洗浄機・電気洗濯機など

バキュ―ムブレ―カを取り付ける必要がないもの
実験用流しの自在水栓・吹上げ水飲み器バキュ―ムブレ―カを取り付ける目的
バキュ―ムブレ―カは、給水管が負圧になって逆サイホン作用を生じようとするときに空気を吸引して、負圧状態(真空(バッキューム))を破壊(ブレーク)して、逆サイホン作用を防止するために設置する。
ウォ―タ―ハンマ
液体が充満して流れている管路において、弁等を急激に閉止すると弁前後に急激な圧力上昇が起こり、この圧力変動の波が閉じた点と上流側 との間を往復して、次第に減少していく現象のこと。配管等の損傷の原因になる。
問題117
次のポンプの点検項目のうち、点検頻度を一般に6か月に1回程度としているものはどれか。
- 吐出側の圧力
- ポンプの電動機の芯狂い
- 振動・騒音
- 電流値
- 軸受温度
答え【2】
点検頻度を一般に6か月に1回程度とあるので消去法ですぐ(2)と分かると思います。
- 吐出側の圧力
- 振動・騒音
- 電流値
- 軸受温度
ポンプの維持管理
ポンプの点検には毎日行う日常点検と月に1回、6ヵ月に1回、数年に1回行う定期点検に分類されます。
| 点検項目 | 点検頻度 |
|---|---|
| 吸込み側の圧力 | 毎日 |
| 吐出し側の圧力 | 毎日 |
| 電流値 | 毎日 |
| 電圧 | 毎日 |
| 軸受温度 | 毎日 |
| 震動・騒音 | 毎日 |
| 軸受部 | 毎日 |
| 各部の温度測定 | 月1回 |
| 電動機の絶縁測定 | 月1回 |
| 清掃 | 6ヵ月に1回 |
| ポンプと電動機の芯狂い | 6ヵ月に1回 |
| 基礎 | 6ヵ月に1回 |
| 分解・点検 | 3~5年に1回 |
問題118
給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 業務用皿洗い機のすすぎの温度は、70~80℃とする。
- ライニング鋼管における単式の伸縮管継手の設置間隔は、50m程度とする。
- 総合病院における使用湯量は、100~200L/(床・日)程度である。
- 架橋ポリエチレン管の使用温度は、95℃以下とする。
- 循環式給湯設備の下向き配管方式における給湯横主管は、1/200以上の下り勾配とする。
答え【2】
(2)が誤りです。単式の伸縮管継手の設置間隔は、伸縮量が伸縮管継手の伸縮吸収量以内になるようにするが、配管がライニング鋼管の場合には、 30m程度、銅管・ステンレス鋼管の場合に20m程度としている。
直管部の長さが更に長い場合には、複式の伸縮管継手を使用する。
問題119
給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 業務用厨房など連続的に湯を使用する給湯枝管には、返湯管を設けない場合が多い。
- 貯湯槽の容量が小さいと、加熱装置の発停が多くなる。
- エネルギーと水の節約を図るため、湯と水を別々の水栓から出さずに混合水栓を使用する。
- 中央式給湯方式の循環ポンプは、給湯主管に設置する。
- 加熱装置から逃がし管を立ち上げる場合は、水を供給する高置水槽の水面よりも高く立ち上げる。
答え【4】
(4)が誤りです。中央式給湯方式の循環ポンプは、給湯返湯管に設置する。
中央式給湯方式に設置する循環ポンプは、一般に末端の給湯栓を開いた場合にすぐに熱い湯が出るように設けるものです。
そのため、もともと温度の高い給湯主管にポンプを設けるより、温度の下がっている返湯管にポンプを設け、循環がうまくいくようにします。
問題120
給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 強制循環方式においては、湯を均等に循環させるため、リバースリターン方式とする。
- 密閉式膨張水槽を設ける場合は、逃がし弁を設ける。
- 給湯循環ポンプは、背圧に耐えることのできるものを選定する。
- 自動空気抜き弁は、配管中の湯に含まれている溶存空気を抜くために、圧力の低いところに設置する。
- 給湯循環ポンプは、背圧に耐えることのできるものを選定する。
答え【1】
(1)が誤りです。配管のリタ―ン方式にはダイレクトリタ―ン方式とリバ―スリタ―ン方式とがあります。
下の図がその方式図です。
今回はリバースリターン方式に関する問題です。 リバースリターン方式とは、循環配管系において、どの循環経路においても往き管と返り管の長さが等しくなるような配管方式のことです。
給湯配管では必要とされる循環量が給湯量に比べて少なくなるので、返湯管の管径は往き管の管径の半分程度とするのが一般的です。
つまり給湯配管が長い方は循環が良くなりますが給湯配管が短い方は循環が悪くなります。

給湯量を均等に循環させるためには、返湯管に定流量弁などを設置して、返湯量を調整する方法が必要になります。
















