令和7年度建築物の構造概論「過去問題解説3」
問題101
建築物の防火対策と避難計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 火災の早期発見のため、自動火災報知機などを設置する。
- 火災の拡大防止のため、特定防火設備で区画化して防火区画を作る。
- 避難の原則として、二方向以上の避難経路を確保する。
- 劇場、集会場における客室からの出口の戸は、内開きとする。
- 避難動線は、日常動線と一致させる計画が望ましい。
答え【4】
劇場、集会場における客室からの出口の戸は、内開きとしてはならない。(建築基準法施行令 第118条第1項)外開きとするのが原則である。
問題102
防犯・防災の管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 防犯用ネットワークカメラは、撮影した高解像度の映像を伝送でき、高画質なシステムを構築できる。
- アクティブセンサとは、人などの発熱体を赤外線で検知し、その発熱体が移動する場合に動作する防犯センサである。
- 夜間無人となる建物の機械警備業務では、異常発生時には25分以内に警備員が駆け付けなくてはならない。
- 大規模事業所においては、従来の防火管理者、自衛消防組織に加えて、大地震などに備えた防災管理者を置くことが必要である。
- 入退室管理システムには、緊急避難時において、電気錠の一斉開錠機能をもたせることが必要である。
答え【2】
(2)の説明はパッシブセンサです。パッシブセンサは人感センサと呼ばれてるものです。
人体から発する熱を検知して、室内に人がいることを感知する。
アクティブセンサは赤外線ビ―ムを発射してそのビ―ムを反射したりさえぎったりした物体を検出します。

(3)ですがなぜビル管理士試験で出題されたのか謎の問題ですが
これは
機械警備に関する努力義務(警備業法)
警備業法によれば、機械警備業務を実施するにあたっては、警備会社がセンサ―等で異常発生を覚知してから遅くとも25分以内に警備員を現場に到着させ、もしくは速やかに都道府県警察に通報して司直の介入を仰ぐことが「努力義務」として規定されている。とあります。あくまでも努力義務で絶対25分以内に到着しないといけないというような規定ではありません。
問題103
建築基準法の建築物の制限に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 建築面積は、壁、柱等の内側で囲まれた部分の水平投影面積で求められる。
- 敷地面積は、土地の高低差にかかわらず水平投影面積として求められる。
- 建蔽率とは、建築面積を敷地面積で除した比である。
- 容積率とは、建築物の延べ面積を敷地面積で除した比である。
- 建築物高さの制限として、北側高さ制限がある。
答え【1】
建築面積は、壁や柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積で求められます。
建ぺい率と容積率
建築基準法では、用途地域制と連動させて容積率、建ぺい率を規制している。
建ぺい率とは建築面積の敷地面積に対する割合
容積率とは建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合- 建ぺい率:建築面積 / 敷地面積 x 100%
- 容積率:延べ床面積 / 敷地面積 x 100%
※容積率、建ぺい率とも法では%で表示さることは規定していないが、通常は%で表示される。
- 地階
- 床が地盤面下にある階で、床面から地盤面までの高さがその階の天井の高さの1/3以上のものをいう。
- 敷地面積
- 建物が建っている土地の面積
- 建築面積
- 建築物の外壁又はこれらに代わる柱の中心線(軒、ひさし、はね出し縁その他これらに類するもので当該中心線から水平線1m以上突き出たものがある場合においては、その端から水平距離1m後退した線)で囲まれた部分の水平投影面積による。
- 地階で地盤面上1m以下にある部分を除く。
- 国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造の建築物又はその部分については、その端から水平距離1m以内の部分の水平投影面積は、当該建築物の建築面積に算入しない。
- 延べ床面積
- 建築物の各階の床面積を合計した面積
- 床面積
- 建築物の各階又はその一部で壁やその他区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積による。
- 階数
- 昇降機塔、装飾塔、物見塔その他これらに類する建築物の屋上部分又は地階の倉庫、機械室その他これらに類する建築物の部分で、水平投影面積の合計がそれぞれ当該建築物の建築面積の八分の一以下のものは、当該建築物の階数に算入しない。また、建築物の一部が吹抜きとなつている場合、建築物の敷地が斜面又は段地である場合その他建築物の部分によつて階数を異にする場合においては、これらの階数のうち最大なものによる。

あくまでも建築面積は真上から見たときの水平面積です。
下図のように2階の地面が大きい建物の場合は2階の面積になります。


問題104
建築物に関連する法令に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 消防法における特定防火対象物にあっては、消防用設備等の設置及び維持に関する規定は、新規に建築される建築物に限られる。
- 高さ31mを超える高層建築物の管理者は、消防法における防火管理者を定め、消防計画を作成する。
- 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(以下「バリアフリー法」という。)でいう建築物特定施設には、出入口、階段、便所がある。
- 建築主は、バリアフリー法における2,000m2以上の特別特定建築物を建築しようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない。
- 建築物の耐震改修の促進に関する法律における耐震改修とは、地震に対する安全性の向上を目的として、増築、改修、修繕、模様替若しくは一部の除去又は敷地の整備をすることをいう。
答え【1】
(1)が誤りです。新規に建築される建築物に限られる。
の部分が間違いです。新規と限定はされていません。
消防用設備等ごとに、防火対象物の用途、規模、収容人員等に応じ、設置義務の対象を規定しています。
問題105
建築物の管理及び空調技術に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか
- クール・ヒートトレンチシステムとは、外気と地盤の温度差を利用して外気負荷の削減を図る手法である。
- ナイトパージとは、夜間の外気を取り入れることで、空調機の冷房負荷を削減するものである。
- 放射空調は、温度ムラによる不快感が起こりにくい。
- BCPとは、設備の経年劣化に対する保全計画のことである。
- ファシリティマネージメントは、コストと品質の最適化バランスを目的としている。
答え【4】
(4)が誤りです。BCP(事業継続計画)とは、企業が自然災害やシステム障害、テロ攻撃などの緊急事態に直面した際に、重要な業務を継続し、早期に復旧させるための計画です。
















