令和7年度空気環境の調整「過去問題解説2」
問題51
自然換気の換気力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 温度差による換気力は、開口部の高さの差に比例する。
- 温度差による換気力は、室内外空気の密度差に比例する。
- 風力による換気力は、外部風速に比例する。
- 風力による換気力は、開口部での風圧係数に比例する。
- 風力による換気力は、風向きが変わると変化する。
答え【3】
(3)が誤りです。正しくは、
風力による換気力は、外部風速の2乗に比例する。
この式から答えを導くことができます。
問題52
下の図は、冷房時の各種吹出方式による室内気流を示したものである。一般的に、冷房時に好ましい方式の室内気流の組合せとして、最も適当なものは次のうちどれか。
- AとC
- BとD
- AとD
- BとC
- CとD
答え【1】
したがって冷房時に最も好ましいのは壁上部からの水平吹出と天井からの水平吹出です。
したがってAとCの組合せの(1)が正しいと思います。
冷房時各吹出方式による室内気流

| 側壁上部からの水平吹出し | 冷房時に吹出し速度を適切に選べば、噴流が対向壁まで到達し、ドラフトが発生することなく、良好な温度分布が形成される。 速度が大きすぎるとドラフト、弱すぎると天井面の途中で冷気が剥離して降下し、ドラフトとなる場合がある。 |
|---|---|
| 側壁下部からの水平吹出し | 冷房時には床面に沿って噴流が拡がり、上部に滞留域が発生する。室の低い部分に空調空気が行きわたるので 、置換空気として室の効率的な換気・空調を意図して用いられる場合もある。 |
| 天井からの水平吹出し | 冷房時は一様な温度分布が形成され、特にアネモスタット型吹出口では、拡散性が強いのでドラフトの問題生じにくい。 |
| 天井からの下向き吹出し | 冷房時は冷気が床面付近に拡散し、上部に滞留域が生じる。側壁下部からの水平吹出しと、ほぼ同様の室内気流分布となる。 |
従って冷房時は
- 側壁上部からの水平吹出し
- 天井からの水平吹出し

令和元年問題52
問題53
室内気流に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 置換換気は、室温よりやや低温の空気を床面付近に供給し、天井面付近で排気する方式である。
- ドラフトによる不快感は、気流の速度、気流変動の大きさ、空気温度の影響を受ける。
- 天井面に沿った噴流の到達距離は、自由噴流の場合よりも短くなる。
- 吹出しの影響は遠方まで及ぶのに対し、吸込みの影響は吸込口付近に限定される。
- 気流性状から見た還気方式は、混合方式と一方向方式の二つに大別される。
答え【3】
(3)が誤りです。正しくは、天井面に沿った噴流の到達距離は、自由噴流の場合よりも長くなります。
この理由は、吹出口からの噴流は周囲の空気を巻き込んで拡がりながら減速していきます。 天井面に沿った噴流の場合は天井や壁に沿って、周囲の空気の巻き込みが少なくなり到達距離は長くなります
問題54
室内における空気汚染物質に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 建築物衛生法における一酸化炭素の管理基準値は、6ppm以下である。
- 室内の二酸化炭素は、主にヒトの呼吸などによって発生し、その濃度は換気量の指標として利用されている。
- 室内浮遊粉じんの発生源は、たばこ、ヒトの活動、外気由来等である。
- 建築物衛生法におけるホルムアルデヒドの管理基準値は、0.08mg/m3以下である。
- 省エネルギーのため室内に取り入れる外気量を過剰に削減すると、室内の空気質に影響することがある。
答え【4】
(4)が誤りです。正しくは
建築物衛生法におけるホルムアルデヒドの管理基準値は、0.1mg/m3以下である。
若しくは
建築物衛生法におけるホルムアルデヒドの管理基準値は、0.08ppm以下である。
となっています。
建築物衛生法におけるホルムアルデヒドの管理基準値は、空気中のホルムアルデヒドの濃度が0.1mg/m3以下になるように空気を調整することが求められています。この基準は、特に新築や大規模な修繕・模様替えの際に重要です。また、ホルムアルデヒドの濃度が高くなると人体に悪影響があり、頭痛・吐き気などの症状が出ることがあります。
問題55
室内汚染物質の特性を表すア~エの記述のうち、オゾンの特性を表すものの組合せとして、最も適当なものは次のうちどれか。
ア 常温で特異な刺激臭をもつ不安定な気体である。
イ 室内における発生源は、コピー機、レーザプリンタ等である。
ウ 大気における発生源は、火山や森林火災である。
エ 比較的低分子の有機物質である。
- ア と イ
- ア と ウ
- イ と ウ
- イ と エ
- ウ と エ
答え【1】
(1)が正しい。
オゾン
オゾンは光化学オキシダントの主成分であり、独特の刺激臭を持った青い気体で
水に溶けにくく肺の奥まで侵入する。
落雷や放電でもオゾンは発生するが、人間の環境に影響する大部分のオゾンは自動車やその他燃焼過程の排気ガス中に含まれている炭化水素と窒素酸化物の光化学
反応の結果として生成される。
室内のオゾン量に重要な影響を与えそうな発生源が、高電圧を利用したコピ―機、レ―ザ―プリンタ―、コロナ放電を伴う静電式空気清浄機である。
オゾンは酸化力の強い物質で、オゾン濃度が0.3~0.5ppm程度となると肺や気道粘膜に刺激し始める。
オゾンの特徴
- 特有の臭気がある。
- 水に溶けにくい。
- 室内では、高電圧を利用している機器から発生する。
- 吸入すると肺の奥まで達する。
- レ―ザプリンタから発生する。
- 光化学オキシダントとして、大気の汚染に係る環境基準が定められている。
- 自然界では、落雷の際の放電で発生する。
- 紫外線の光化学反応で生成される。
















