令和7年度建築物衛生行政概論「過去問題解説3」
問題11
建築物衛生法に基づく事業の登録に必要な人的要件に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 特定建築物の建築物環境衛生管理技術者として選任されている者は、登録事業の監督者等を兼務することができない。
- 同一の者が2以上の営業所の監督者等となることができない。
- 同一の者が同一営業所の2以上の登録事業の監督者等となることができない。
- 登録事業に従事するパート従業員は、従事者研修の対象者とはされていない。
- 事業者は、研修対象者全員が、1年に1回以上、研修を受けられる体制をとらなければならない。
答え【4】
(4)が誤りです。登録事業に従事する者として、パート、アルバイト等であっても従事者研修の対象となる。
また、従事者研修は、作業に従事する者全員が1年以内に1回以上研修を受ける体制を事業者がとっていることが必要である。
ただし、従事者全員を1度に研修することが事実上困難を伴う場合には、何回かに分けて行うことも可能である。
- 特定建築物の建築物環境衛生管理技術者として選任されている者は、登録事業の監督者等を兼務することができない。
- 同一の者が2以上の営業所の監督者等となることができない。
- 同一の者が同一営業所の2以上の登録事業の監督者等となることができない。
問題12
建築物衛生法に基づく国又は地方公共団体の用に供する特定建築物に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
- 国の用に供する特定建築物の使用開始時の届出は、厚生労働大臣に行う。
- 建築物環境衛生管理技術者を選任するよう努めなければならない。
- 国の用に供する特定建築物の立入検査は、都道府県知事等が行う。
- 建築物環境衛生管理基準に従って特定建築物の維持管理をするように努めなければならない。
- 都道府県知事等は、改善措置の勧告をすることができる。
答え【5】
(5)が正しい。都道府県知事は、公共の用に供する特定建築物の場合、必要があると認めるときは改善措置の勧告をすることができる(建築物衛生法第13条)
- (1)の使用開始時の届出は、都道府県知事です。(同法第5条第1項)
- (2)の努めなければならない。の部分が誤りです。選任は努めなければならない。義務になります。(努力義務ではない。)
- (3)の立入検査および改善命令についての規定は適用されず、立入検査に代えて資料の提出、改善命令に代えて勧告を行うことが認められている。
- (4)は建築物環境衛生管理基準に遵守しなければならない。(努力義務ではない。)
問題13
地域保健法に基づく保健所の事業として、最も適当なものは次のうちどれか。
- 生活保護に関する事項
- 人口動態統計に関する事項
- 介護認定に関する事項
- 身体障害者に対する援護に関する事項
- 児童虐待の防止に関する事項
答え【2】
正しいのは(2)の人口動態統計に関する事項です。(地域保健法第6条第2号)- (1)生活保護に関する事項は、各自治体の福祉事務所が所管する。
- (3)介護認定に関する事項は、市区長村の介護認定審査会が行う。
- (4)身体障害者に対する援護に関する事項は、市町村が主体となって行う。
- (5)児童虐待の防止に関する事項は、都道府県の福祉事務所が主体となって行う。
保健所の事業
-
第6条 保健所は、次に掲げる事項につき、企画、調整、指導及びこれらに必要な事業を行う。
- 地域保健に関する思想普及及び向上に関する事項
- 人工動態統計その他地域保健に係る統計に関する事項
- 栄養の改善及び食品衛生に関する事項
- 住宅、水道、下水道、廃棄物の処理、清掃その他の環境の衛生に関する事項
- 医事及び薬事に関する事項
- 保健師に関する事項
- 公共医療事業の向上及び増進に関する事項
- 母性及び乳幼児並びに老人の保健に関する事項
- 歯科保健に関する事項
- 精神保健に関する事項
- 治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病により長期に療養を必要とする者の保護に関する事項
- エイズ、結核、性病、伝染病その他の疾病の予防に関する事項
- 衛生上の試験及び検査に関する事項
- その他地域住民の健康の保持及び増進に関する事項
良く出題されやすい保健所の業務は以下です。
- 地域保健の思想の普及及び向上
- 人口動態他地域保健の統計
- 栄養の改善及び食品衛生
- 下水道、廃棄物、清掃環境の衛生
- 医事及び薬事
- 保健師に関する事項
- 公共医療事業の向上及び増進
- 母性及び乳幼児並びに老人の保健
- 伝染病その他の疾病の予防
- 衛生上の試験及び検査
- 地域住民の健康の保持及び増進
- 住宅の衛生に関する業務
問題14
学校保健安全法に規定されている学校薬剤師の職務として、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 学校安全計画の立案への参与
- 水泳プールの水質検査
- 健康診断
- 学校における毒物及び劇物の管理に関する指導
- 教室の空気に関する検査
答え【3】
健康診断は学校医の職務です。(学校保健安全法施行規則第22条第1項第5号)
学校薬剤師
- 学校保健安全計画の立案に参与すること。
- 環境衛生検査に従事すること。(教室の照度の検査、水泳プ―ルの水質検査など)
- 学校環境衛生の維持及び改善に関し、必要な指導と助言を行うこと。
- 学校において使用する医薬品、毒物、劇物並び保健管理に必要な用具及び材料の管理に関し必要な指導と助言を行い、及びこれらのものについて必要に 応じ試験、検査鑑定を行うこと。
- 必要に応じ、学校における保健管理に関する専門的事項に関する技術及び指導に従事すること。
- 学校の飲料水の水質検査も学校薬剤師の職務である。
問題15
次に示すものは、建築物衛生法に基づく、ある特定建築物の飲料水水質検査結果である。このうち、水道法第4条で規定する水質基準を満たしていないものはどれか。
- 一般細菌(1mLの検水で形成される集落数)―――――――――50個
- 色度―――――――――――――――――――――――――3度
- pH値―――――――――――――――――――――――――6.3
- 塩化物イオン―――――――――――――――――――――100mg/L
- 有機物(全有機炭素(TOC)の量)――――――――――――――5mg/L
答え【5】
有機物(全有機炭素(TOC)の量)は3mg/L以下であることとあります。
水道水の水質検査項目と基準値(51項目)
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 一般細菌 | 1mlの検水で形成される集落数が100以下 |
| 大腸菌 | 検出されないこと |
| カドミウムおよびその化合物 | カドミウムの量に関して、0.003mg/l以下 |
| 水銀およびその化合物 | 水銀の量に関して、0.0005mg/l以下 |
| セレンおよびその化合物 | セレンの量に関して、0.01mg/l以下 |
| 鉛およびその化合物 | 鉛の量に関して、0.01mg/l以下 |
| ヒ素およびその化合物 | ヒ素の量に関して、0.01mg/l以下 |
| 六価クロム化合物 | 六価クロムの量に関して、0.05mg/l以下 |
| 亜硝酸態窒素 | 0.04mg/l以下 |
| シアン化物イオンおよび塩化シアン | シアンの量に関して、0.01mg/l以下 |
| 硝酸態窒素および亜硝酸態窒素 | 10mg/l以下 |
| フッ素およびその化合物 | フッ素の量に関して、0.8mg/l以下 |
| ホウ素およびその化合物 | ホウ素の量に関して、1.0mg/l以下 |
| 四塩化炭素 | 0.002mg/l以下 |
| 1,4-ジオキサン | 0.05mg/l以下 |
| シス-1,2-ジクロロエチレンおよび トランス-1,2-ジクロロエチレン |
0.04mg/l以下 |
| ジクロロメタン | 0.02mg/l以下 |
| テトラクロロエチレン | 0.01mg/l以下 |
| トリクロロエチレン | 0.01mg/l以下 |
| ベンゼン | 0.01mg/l以下 |
| 塩素酸 | 0.6mg/l以下 |
| クロロ酢酸 | 0.02mg/l以下 |
| クロロホルム | 0.06mg/l以下 |
| ジクロロ酢酸 | 0.03mg/l以下 |
| ジブロモクロロメタン | 0.1mg/l以下 |
| 臭素酸 | 0.01mg/l以下 |
| 総トリハロメタン | 0.1mg/l以下 |
| トリクロロ酢酸 | 0.03mg/l以下 |
| ブロモジクロロメタン | 0.03mg/l以下 |
| ブロモホルム | 0.09mg/l以下 |
| ホルムアルデヒド | 0.08mg/l以下 |
| 亜鉛およびその化合物 | 亜鉛の量に関して、1.0mg/l以下 |
| アルミニウムおよびその化合物 | アルミニウムの量に関して、0.2mg/l以下 |
| 鉄およびその化合物 | 鉄の量に関して、0.3mg/l以下 |
| 銅およびその化合物 | 銅の量に関して、1.0mg/l以下 |
| ナトリウムおよびその化合物 | ナトリウムの量に関して、200mg/l以下 |
| マンガンおよびその化合物 | マンガンの量に関して、0.05mg/l以下 |
| 塩化物イオン | 200mg/l以下 |
| カルシウム、マグネシウム等(硬度) | 300mg/l以下 |
| 蒸発残留物 | 500mg/l以下 |
| 陰イオン界面活性剤 | 0.2mg/l以下 |
| ジェオスミン | 0.00001mg/l以下 |
| 2-メチルイソボルネオール | 0.00001mg/l以下 |
| 非イオン界面活性剤 | 0.02mg/l以下 |
| フェノール類 | フェノールの量に換算して、0.005mg/l以下 |
| 有機物(全有機炭素(TOC)の量) | 3mg/l以下 |
| pH値 | 5.8以上8.6以下 |
| 味 | 異常でないこと |
| 臭気 | 異常でないこと |
| 色度 | 5度以下 |
| 濁度 | 2度以下 |
















