令和2年度空気環境の調整「過去問題解説2」
問題51
空気の流動に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 吸込気流では、吹出気流と同様に、吸込みの影響が遠方まで及ぶ。
- 自由噴流の中心軸速度が一定速度まで低下する距離を、到達距離と呼ぶ。
- 自由噴流は、吹出口付近では中心軸速度がそのまま維持される。
- 自由噴流では、吹出口から離れた中心軸速度が、距離に反比例して減衰する領域がある。
- 吸込気流には、吹出気流のような強い指向性はない。
答え【1】
吹出気流は吹出口から遠方まで及びますが吸込気流は吸込口付近に限定される。また、吸込気流には、吹出気流のような強い指向性はない。
- 令和元年問題52
- 平成30年問題53
- 平成29年問題53
- 平成28年問題52
- 平成27年問題54
問題52
換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 置換換気は、室温よりやや低温の空気を床面付近に供給し、天井面付近で排気する方式である。
- 気流性状から見た換気方式は、混合方式と一方向方式の二つに大別される。
- 換気回数[回/h]とは、1時間当たりに室内取り入れる新鮮空気(外気)量を室容積で除したもののことである。
- 燃焼器具の必要換気量は、開放型燃焼器具の場合、理論廃ガス量の40倍と規定されている。
- 第2種機械換気は、他に汚染空気を出してはならない汚染室に用いられれる。
答え【5】
(5)の第2種機械換気は機械給気と自然排気による換気で、室内が正圧になります。主な目的は汚染空気の流入阻止になります。
主にクリ―ンル―ム、手術室等の換気です。
汚染空気の流出阻止には第3種機械換気が用いられます。
(1)の置換換気は室温よりやや低温の空気を床面付近に供給し、天井面付近で排気する方式で、原理は空気の温度差によって生じる密度差を利用して拡散させることなく排出する。
(2)は換気方式には混合方式と一方向方式があります。
- 混合方式
- 一般の事務所や会議室で広く採用されているもので、室内に供給する清浄空気と室内の汚染空気を十分に混合・希釈する方式。
- 一方向方式
- 清浄空気を、ピストンのように一方向の流れとなるように室内に供給し、室内汚染物質を核散させることなく、そのまま排気口へ押し出す方式。
- 令和元年問題75
- 平成29年問題78
- 平成28年問題79
問題53
冬期における室内低湿度の原因に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 暖房期であっても、パソコンやサ―バ―等の利用で室内温度が上昇した結果、自動制御により冷房運転を行うことがあり、加湿が困難となる。
- 加湿装置の能力不足による。
- スプレ―式加湿器の場合、そのノズルの詰まりによる。
- 加湿器の位置が空調機加熱コイルの後に設置されている。
- 設計時に想定した室内温度よりも高い室内温度で運用している。
答え【4】
(4)は室内低湿度の原因にはならない。逆に絶対湿度が上昇して湿度は上がります。
後の選択枠も重要です。
問題54
浮遊粉じんに関する次の文章の[ ]内の語句のうち、最も不適当なものはどれか。
建築物衛生法の測定対象となる浮遊粉じん濃度は、[(1)相対沈降径]が[(2)10μm以下]の粒子を対象に、[(3)0.15mg/m3]以下と規定されており、標準となる測定法は、ロ―ボリウムエアサンプラによる[(4)質量濃度測定法]である。かつては空気環境管理項目の中で不適率の高い項目であったが、大気汚染物質の減少、禁煙及び分煙等の受動喫煙対策、エアフィルタの高性能化により、不適率は[(5)10%]程度となった。
- 相対沈降径
- 10μm以下
- 0.15mg/m3
- 質量濃度測定法
- 10%
答え【5】
建築物衛生法の測定対象となる浮遊粉じん濃度は、[(1)相対沈降径]が[(2)10μm以下]の粒子を対象に、[(3)0.15mg/m3]以下と規定されており、標準となる測定法は、ロ―ボリウムエアサンプラによる[(4)質量濃度測定法]である。かつては空気環境管理項目の中で不適率の高い項目であったが、大気汚染物質の減少、禁煙及び分煙等の受動喫煙対策、エアフィルタの高性能化により、不適率は[(5)0~1%]程度となった。
この問題はその通りですのでそのまま覚えましょう。
- 平成30年問題77
- 平成27年問題80
問題55
揮発性有機化合物(VOCs)と室内での主な発生源との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
- アセドアルデヒド―――――コンクリ―ト
- ホルムアルデヒド―――――接着剤
- エチルベンゼン――――――塗料
- クロルピリホス――――――防蟻剤
- フタル酸ジ―2―エチルヘキシル――プラスチックの可塑剤
答え【1】
アセドアルデヒドの発生源は塗料や接着剤などです。
物質名 | 主な用途 |
---|---|
ホルムアルデヒド | 接着剤、防腐剤 |
トルエン | 塗料の溶剤、希釈剤 |
キシレン | 塗料の溶剤、希釈剤、殺虫乳剤の溶剤 |
パラジクロロベンゼン | 防虫剤、防臭剤 |
エチルベンゼン | 塗料、スチレンの原料、塗装部、壁紙、接着部 |
スチレン | 発泡スチロ―ル、接着剤、断熱材、スチロ―ル畳 |
クロルピリホス | 防蟻剤、殺虫剤、シロアリ駆除処理した建材 |
フタル酸ジ-n-ブチル | プラスチックの可塑剤、印刷インク、ビニ―ルクロス、クッションフロア |
テトラデカン | 塗料の溶剤、希釈液、塗装部 |
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル | プラスチックの可塑剤、ビニ―ルクロス、クッションフロア |
ダイアシノン | 防蟻剤、殺虫剤、シロアリ駆除処理した建材 |
フェノブカルブ | 防蟻剤、殺虫剤、シロアリ駆除処理した建材 |
アセドアルデヒド | 塗料や接着剤 |
- 平成27年問題58
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