令和1年度空気環境の調整「過去問題解説6」
問題71
送風機に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 斜流式送風機は、空気が羽根車の外周の一部から入り、反対側の外周の一部に通り抜ける。
- 遠心送風機は、空気が羽根車の中を軸方向から入り、径方向に通り抜ける。
- 軸流送風機は、空気が羽根車の中を軸方向から入り、軸方向に通り抜ける。
- 送風機系の抵抗曲線は、風量に関する2次曲線で表される。
- 送風機の特性について、グラフ上の横軸に風量をとり、縦軸に各風量における圧力・効率・軸動力等をとって表したものを送風機の特性曲線という。
答え【1】
- 軸流送風機は空気が羽根車の中を軸方向から入り、軸方向に通り抜ける
- 遠心式送風機は空気が羽根車の中を軸方向から入り、径方向に通り抜ける
- 斜流式送風機は空気が軸方向から入り、軸に対して傾斜して通り抜ける
- 横流式送風機は空気が羽根車の外周の一部から入り、反対側の外周の一部へ通り抜ける
特性曲線
送風機の運転と送風量の関係を示したものを特性曲線という。
送風機の特性曲線は、グラフの横軸に風量をとり、縦軸に 静圧をとって曲線Pのように示される。一方、送風系の抵抗曲線は、同じグラフ 上に、原点を通る二次曲線Rとして示される。ここで、2曲線の交点Aは、運転点を示している。その送風量をQAからQBに減少したい場合には、 送風系のダンパを操作することで調整できる。
- 平成29年問題72
- 平成27年問題74
問題72
ダクトとその付属品に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ピッツバ―グはぜは、鋼板ダクトの組立てに用いられる。
- 鋼板製長方形ダク同士を接合する継手には、アングルフランジ工法継手がある。
- 耐食性を必要とするダクトには、ステンレス鋼板が用いられる。
- 風量調整ダンパには、バタフライ型がある。
- 丸ダクトはスパイラルダクトに比べて、はぜにより高い強度が得られる。
答え【5】
まず、はぜとは?板金加工の分野において、板を接続する場合に用いる折り曲げの部分のことを指す。
上記図はピッツバ―グはぜとボタンパンチはぜの断面です。 このように折り曲げの事をはぜと言います。
円形ダクトのうち鉄板を丸めて製作される丸ダクトは、工場生産品として規格化スパイラルダクトが普及した現在では、あまり使用されていない。
スパイラルダクトは、丸ダクトに
比べてはぜにより高い強度が得られる点が特徴である。
鋼板の組立には、ピッツバ―グはぜ、ボタンパンチはぜ、甲はぜ、角甲はぜが用いられるが、はぜ折り機で折曲げができない厚板は重ね合わせにリベットで接合するか、溶接で接合する場合もある。
- 令和2年問題74
- 令和元年問題70
- 平成30年問題71
- 平成29年問題73
- 平成28年問題74
問題73
空気浄化装置に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 静電式は、高圧電界により粉じんを荷電し、吸引吸着することによって捕集・除去するもので、電気集じん機が代表的な装置である。
- ろ過式は、慣性、拡散、さえぎりなどの作用で粉じんをろ材繊維に捕集するものをいう。
- HEPAフィルタやULPAフィルタは、圧力損失が大きい傾向にある。
- ろ過式は各種フィルタがあるが、粒子補修率の値の範囲は狭い。
- 空気浄化装置は、排気系統に設置される場合もある。
答え【4】
ろ過式の粒子補修率は、粗じん用フィルタの60%以上からULPAフィルタと呼ばれる超高性能のフィルタまであり粒子補修率の値の範囲は広い。静電式は、高圧電界により粉じんを荷電し、吸引吸着することによって捕集・除去するもので、電気集じん機が代表的な装置である。 一方、ろ過式は粉じん粒子がより大きな外形の繊維空間を通る際に生じるさえぎり、慣性、拡散、静電気などの作用を利用し、繊維等に沈殿補集させるもので、電気集じん器以外のエアフィルタは全てろ過式と考えてよいと思います。
- 令和2年問題76
- 平成29年問題75
- 平成28年問題75
- 平成27年問題77
問題74
空気調和設備の配管・ポンプに関する語句の組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 伸縮継手―――――――振動防止対策
- 容積型ポンプ―――――歯車ポンプ
- ポンプの特性曲線―――全揚程
- 蒸気トラップ―――――凝縮水の分離
- キャビテ―ション―――吐出量の低下、揚水不能
答え【1】
伸縮継手は配管が温度変化による膨張収縮するとき、その伸縮をある程度吸収し管壁に生じる応力をできるだけ小さくする必要があります。その目的で用いられれるのが伸縮継手、ベンド継手、フレキシブル継手等であり、振動防止対策ではない。
伸縮継手は配管の軸方向の変位を吸収するためのもので、ベロ―ズ型とスリ―ブ型がある。
- 平成29年問題76
- 平成28年問題76
- 平成27年問題78
問題75
換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 局所換気は、汚染物質を発生源の近くで捕集するため捕集効率が高く、換気量も比較的少ない。
- 温度差による換気力は、室内外の空気の密度差に比例する。
- 住宅等の居室のシックハウス対策として機械換気設備を用いる場合の必要換気量は、換気回数で0.5回/h以上と規定されている。
- 第2種機械換気方式は、給気口及び排風機により構成される。
- ハイブリッド換気は、自然換気に機械換気や空調設備を組み合わせたものである。
答え【4】
第2種機械換気方式は送風機及び自然排気による換気で室内を正圧にする必要がある場所です。主にクリ―ンル―ム・手術室などで採用されています。
第三種換気方式は自然給気及び排気ファンによる換気方式で室内を負圧にする場合に採用されます。
用途 | 主な目的 | 適用される換気方式 |
---|---|---|
便所 | 臭気の除去 | 第1種、第3種 |
手術室・クリ―ンル―ム | 室内の清浄化 | 第1種、第2種 |
給湯室 | 熱・水蒸気の除去 | 第1種、第3種 |
厨房 | 酸素の供給・熱・臭気の除去 | 第1種、第3種 |
汚物処理場 | 臭気の除去 | 第1種、第3種 |
ボイラ室 | 酸素の供給 | 第1種、第2種 |
浴室・シャワ―室 | 水蒸気・湿気の排除 | 第1種、第3種 |
地下駐車場 | 排ガスの排除 | 第1種、第3種 |
感染症室 | 汚染物質の排除 | 第1種、第3種 |
- 令和2年問題52
- 平成29年問題78
- 平成28年問題79
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