平成30年度清掃「過去問題解説5」
問題161
一般廃棄物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 市町村は、一般廃棄物処理計画に従い清掃事業として処理を行う。
- ごみとし尿に分類され、ごみは家庭系ごみと事業系ごみに分類される。
- ごみの分別とは、収集、運搬、リサイクル(再生利用)、中間処理、最終処分が適切に行われるよう、発生・排出元であらかじめ区分することである。
- 中間処理方法としては、破砕・圧縮が最も多い。
- ごみの排出量を排出形態別でみると、平成28年度において、家庭系ごみが約70%を占める。
答え【4】
中間処理方法としては、焼却が最も多い。焼却がおよそ全体の85%程度占めます。
問題162
事務所建築物がら雑芥が1日当たり5m3されており、その質量は全廃棄物量の50%を占めていた。いま、全廃棄物量の質量を1日当たり2.0トンとすれば、雑芥の容積質量値(kg/m3)として正しいものは、次のうちどれか。
- 10kg/m3
- 20kg/m3
- 100kg/m3
- 200kg/m3
- 800kg/m3
答え【4】
全廃棄物量の質量を1日当たり2.0トンとは、2000kgの事ですね。
次に
全廃棄物量の50%なので2000kg x 0.5 =1000kg
です。
次に
雑芥が1日当たり5m3ということで
雑芥の容積質量値(kg/m3)を求めればいいです。
単位に注目!
雑芥の容積質量値の単位は
kg/m3
です。
つまり
kg ÷ m3
ですので
1000 ÷ 5m3
より200kg/m3
になります。
問題163
建築物内廃棄物の中間処理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 中間処理の目的は、廃棄物の減量化である。
- 建築物に導入されている設備は、比較的小規模なものが多い。
- 溶融固化装置は、ちゅう介の処理に用いられる。
- 中間処理方法として、脱水がある。
- プラスチックの中間処理方法として圧縮がある。
答え【3】
溶融固化装置は発泡スチロ―ルの中間処理装置です。ちゅう芥には冷蔵、脱水、粉砕等です。
廃棄物の種類 | 処理 | 処理設備 |
---|---|---|
新聞・雑誌 | 梱包 | 梱包機 |
缶 | 破砕、圧縮 | 破砕機、圧縮機 |
雑芥、紙 | 梱包、切断、圧縮 | 圧縮機(コンパクタ)、梱包機、切断機(シュレッダ) |
プラスチック | 破砕、溶融 | 破砕機、圧縮機、梱包機 |
ビン | 破砕 | 破砕機 |
ちゅう芥 | 冷蔵、脱水、粉砕 | 冷蔵庫、脱水機、粉砕機 |
発泡スチロ―ル | 溶融固化、圧縮 | 熱溶融固化装置 |
注射器 | 減菌 | 減菌装置 |
問題164
建築物内廃棄物の保管場所に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 出入口には自動ドアを設ける。
- 床は傾きがないように水平にする。
- ねずみ、昆虫等の誘引、侵入防止を図るため、防虫・防鼠構造とする。
- 壁面(腰壁)は、防水加工を施す。
- 分別、収集、保管が支障なく行えるよう、十分なスペ―スを確保する。
答え【2】
(2)が不適当です。(2)は正しくは、
床には集水勾配を付ける。
つまり床にたまった水はけを良くするためにある程度勾配を付ける必要があります。
廃棄物の保管所は以下の条件を満たすものが望ましい。
- 床面は防水構造とする。
- 通路に段差を設けない。
- 必要な分別ごみ置き場の面積を確保し、密閉区画構造とする。
- 衛生、防火の観点から、車両搬入口にはシャッタを設ける。
- 清掃しやすいように、床面は水平でなく、勾配、側溝などを設ける。
- 両手がふさがるので、自動ドアがあるとよい。
- 第一種または第三種換気を設けて、室内を負圧に保つ。
- 室内で中間処理作業を行う場合は、約200lx以上の照明が必要。
- 給水設備を設ける。給水栓は逆流を防止する構造が望ましい。
- 冷蔵・冷房設備を設ける。
問題165
産業廃棄物管理票制度(マニフェスト制度)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 電子マニフェストは、紙マニフェストに代えて、通信ネットワ―クを使用して、排出事業者がその処理を委託した廃棄物の流れを管理する仕組みである。
- 紙マニフェストの場合、排出事業者は、委託時に収集運搬業者からA票を入手し、原本を保存する。
- 紙マニフェストの場合、収集運搬業者は、作業を終了すると排出事業者にB2票を返却する。
- 紙マニフェストの場合、最終処分場での処分が完了すると、収集運搬業者にE票が返却される。
- 紙マニフェストの場合、排出事業者は、D票が委託から90日を経過しても返却されない場合、委託事業者に対して処分の状態を問い合わせる。
答え【4】
(4)はE票は最終処分終了確認用とし排出事業者に返却される。マニフェストとは廃棄物処理票のこと。
マニフェストには紙マニフェストと電子マニフェストに分かれます。
搬出した廃棄物を最終的に処分されるまでの流れを確認する管理伝票である。このシステムをマニフェストシステムといい、不法投棄防止を目的としている。
マニフェスト | 流れ方 | 役割分担 |
---|---|---|
A | 排出事業者の控え | 排出事業者の廃棄物引き渡し確認用 |
B1 | 排出事業者→運搬受託者→処分受託者→運搬受託者の控え | 運搬受託者の運搬終了確認用 |
B2 | 排出事業者→運搬受託者→処分受託者→運搬受託者→排出事業者 | 排出事業者の運搬終了確認用 |
C1 | 排出事業者→運搬受託者→処分受託者の控え | 処分受託者の処分終了確認用 |
C2 | 排出事業者→運搬受託者→処分受託者→運搬受託者 | 運搬受託者の処分終了用 |
D | 排出事業者→運搬受託者→処分受託者→排出事業者 | 排出事業者の処分終了確認用 |
E | (最終処分受託者からの2次マニフェストのE票を受けて) 排出事業者→運搬受託者→処分受託者→排出事業者 | 排出事業者の最終処分終了確認用 |
まず、マニフェストの保存期間は5年間です。
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