平成29年度給水及び排水の管理「過去問題解説2」
問題111
給水設備配管に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 給水管と排水管が平行して埋設される場合には、給水管の上方に排水管を埋設する。
- ポンプに弁及び配管を取り付ける場合には、その荷重が直接ポンプにかからないように支持する。
- 給水配管の枝管の分岐は、下方に分岐する場合には下取り出しとする。
- 止水弁は、主管からの分岐、各系統の起点、機器との接続部等に設置される。
- 飲料水用配管は、他の配管系統と識別できるようにしなければならない。
答え【1】
(1)は給水管と排水管が平行して埋設される場合には、原則として両配管の水平間隔は500mm以上とし、かつ給水管は排水管の上方に埋設する。また両配管が交差する場合も、給水管は排水管の上方に埋設する。(3)の配管方式は枝管の分岐は、上方に給水する場合は上取り出し、下方に給水する場合は下取り出しとする。
問題112
給水設備機器に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 木製貯水槽は、断熱材に優れているため結露対策が不要である。
- ステンレス鋼板製貯水槽は、気相部の腐食対策が必要である。
- 渦巻きポンプは、羽根車を高速回転し、水に向心力を与えて吐出させる。
- FRP製貯水槽は、機械的強度が低いため耐震補強が必要である。
- 受水槽から高置水槽へ送水する揚水ポンプの起動・停止は、高置水槽の水位により作動させる。
答え【3】
渦巻ポンプは遠心ポンプで、羽根車を高速回転し、水に遠心力を与えて吐出させる。後の選択枠もとても重要なので覚えましょう。
(5)ですが、よく受水槽の水位低下により作動すると出題されますが、間違えないようにしましょう。
高置水槽の水位低下ですので
問題113
給水設備の配管に関する語句の組合せとして、最も不適当なものはどれか。
- ステンレス鋼管(フランジ接合)―――テフロン製(テフロン被覆)ガスケット
- 合成樹脂ライニング鋼管(ねじ接合)――管端防食継手
- ポリプテン管―――――――――――接着接合
- 銅管―――――――酸化保護被膜
- 架橋ポリエチレン管――――さや管ヘッダ工法
答え【3】
(3)のポリプテン管が誤りです。 ポリプテン管は合成樹脂管で架橋ポリエチレン管と非常によく似た配管です。(ほぼ一緒です。)架橋ポリエチレン管との違いは
- 値段が安い
- 色が架橋ポリエチレン管が白に対しポリプテン管は黄色
- ポリプテン管の方が少し柔軟
主な接合方法に
- 熱融着式継手
- 電気融着式継手
- メカニカル継手
もっと詳しく知りたい方は以下にサイトを紹介しております。
ポリプテン管の接合方法問題114
給水設備の汚染に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 飲料用貯水槽のオ―バ―フロ―管は、オ―バ―フロ―排水を円滑に行うために、一般の排水管に直接接続する。
- 吐水口空間を設けることは、逆サイホン作用防止の基本である。
- 大便器洗浄弁には、大気圧式バキュ―ムブレ―カを設置する。
- 上水系統とそれ以外の系統は、いかなる理由があっても直接接続してはならない。
- 屋内の貯水槽は、6面から点検ができるように床上に独立して設置する。
答え【1】
貯水槽のオ―バ―フロ―管は、最少150mmの排水口空間をとって間接排水とする。良く排水口開放と排水口空間が混合する方がいますので間違えないようにしましょう。
問題115
貯水槽の清掃に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 清掃時は、必要に応じてマンホ―ルの蓋を開けた後に、換気用のファンやダクトを設置して槽内の換気を図るなどの事故防止対策を講じる。
- 受水槽と高置水槽の清掃は、原則として同じ日に行い、受水槽清掃後に高置水槽の清掃を行う。
- 清掃終了後は、塩素剤を用いて2回以上、貯水槽内の清掃を行う。
- 清掃終了後の水洗いと水張りは、消毒終了後、すくなくとも30分以上経過してから行う。
- 清掃終了後の水質検査における遊離残留塩素濃度の基準値は、0.1mg/L以上である。
答え【5】
清掃終了後の水質検査における遊離残留塩素濃度の基準値は、0.2mg/L以上である。(2)ですが、受水槽清掃後に高置水槽の清掃を行う。
これは高置水槽は受水槽の水を揚水ポンプで給水するので、先に高置水槽 を清掃するということは清掃前の受水槽の水で高置水槽を清掃することになります。従ってまず受水槽を清掃する必要があります。
貯水槽の清掃
- 受水槽の清掃を行った後に高置水槽・圧力水槽の清掃を行う。
- 貯水槽内の沈でん物質及び浮遊物質並びに壁面等に付着した物質を洗浄等により除去し、洗浄を行った場合は、用いた水を完全に排除するとともに、貯水槽周辺の清掃を行うこと。
- 貯水槽の清掃終了後、有効塩素濃度50~100mg/Lの次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素剤を用いて2回以上貯水槽内の消毒を行い、消毒終了後は、消毒に用いた塩素剤を完全に排除するとともに、貯水槽内に 立ち入らないこと。
- 貯水槽の水はり終了後、給水栓及び貯水槽内における水について、次の表の上欄に揚げる事項について検査を行い、当該各号の下欄に揚げる基準を満たしていることを確認すること。
基準を満たしていない場合はその原因を調査し、必要な措置を講ずること。残留塩素の含有率 遊離残留塩素の場合は100万分の0.2以上
結合残留塩素の場合は100万分の1.5以上色度 5度以下であること。 濁度 2度以下であること。 臭気 異常でないこと。 味 異常でないこと。 - 清掃によって生じた汚泥等の廃棄物は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の規定に基づき、適切に処理すること。
- 貯水槽清掃終了後は、水洗い及び水張りは、清掃終了後少なくとも、30分経過してから行う。
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