平成29年度空気環境の調整「過去問題解説9」
問題86
音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 線音源からの音圧レベルは、音源からの距離が10倍になれば約20dB減衰する。
- 騒音は、人の聴覚の周波数特性の補正したA特性音圧レベルで測定・評価される。
- 時間によって変動する騒音は、等価騒音レベルによって評価される。
- 音圧レベルは、人間の感覚量に対応するよう定義された尺度で、人間の最小可聴値の音圧2 x 10-5Paを基準として定義される。
- 音速は、空気の温度が1℃上昇するごとに約0.6m/s速くなる。
答え【1】
線音源からの距離が10倍になったときの音圧レベルの減衰は約10dBです。
同じ振動レベルの機械を2台 | +3dB |
同じ振動レベルの機械を4台 | +6dB |
同じ振動レベルの機械を8台 | +9dB |
同じ振動レベルの機械を10台 | +10dB |
点状の騒音源から2倍の距離 | -6dB |
点状の騒音源から10倍の距離 | -20dB |
線状の騒音源から2倍の距離 | -3dB |
線状の騒音源から10倍の距離 | -10dB |
それと(5)ですが、空気の音速は、1気圧下では下の式で計算されます。
C=331.5 + 0.6t
つまり0℃中では
c=331.5m/s + 0.6 x 0=331.5m/sとなりますが、
20℃では
c=331.5 + 0.6 x 20=343.5m/sとなり、温度の上昇とともに音速は増加します。
- 平成27年問題85
問題87
床衝撃音に関する次の文章の[ ]内に入る語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。
重量床衝撃音は、[ ア ]ときに発生し、衝撃音は[ イ ]に主成分を含む。対策としては[ ウ ]が効果的である。
- (ア)食器を落とした―――(イ)高周波数域――――(ウ)柔らかい床仕上げ材
- (ア)食器を落とした―――(イ)低周波数域――――(ウ)床躯体構造の質量増加
- (ア)人が床上で飛び跳ねたりした―――(イ)高周波数域―――(ウ)柔らかい床仕上げ材
- (ア)人が床上で飛び跳ねたりした―――(イ)低周波数域―――(ウ)柔らかい床仕上げ材
- (ア)人が床上で飛び跳ねたりした―――(イ)低周波数域―――(ウ)床躯体構造の質量増加
答え【5】
人が床上で飛び跳ねたり、小走りを行ったりした場合、下階住戸に発生する床衝撃音を重量床衝撃音と言います。この衝撃音は、衝撃源自体の衝撃力が大きく 低周波数域に主な成分を含むため、対策の基本は床躯体構造の質量や曲げ剛性の増加にあり、床仕上げ材による改善はほとんど期待できない。
床上にナイフやフォ―クを落としたり、テ―ブルを引きずったりしたとき、下室に発生する衝撃性騒音を軽量床衝撃音と言います。
この騒音は、音源となる物の落下による衝撃音が小さく衝撃源が硬いため、床仕上げ材の弾性が大きく影響する。
- 令和2年問題83
- 令和元年問題83
- 平成30年問題86
問題88
環境振動に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 時間率レベルとは、あるレベル以上の振動に対する曝露時間が観測時間内に占める割合のことをいう。
- 防振溝は、道路交通振動など建築物外からの振動対策として設けられる。
- 人体に対する振動を扱う場合は、振幅と同時に振動の方向を明確にしなければならない。
- 人間は、一般に低周波数域に対して感覚が鋭く、周波数の増加と共に感覚が鈍くなってくる。
- 空気調和設備による振動は、間欠的かつ非周期的に発生する。
答え【5】
(5)が誤りです。まず、間欠的かつ非周期的に発生する振動とは不規則でかつ大幅に変動する振動のことです。
空気調和設備等の振動は振動の変動が極めて少ないと思われます。
- 令和2年問題82
- 令和元年問題84
- 平成30年問題84
問題89
光に関する用語の説明として、誤っているものは次のうちどれか。
- 照度均斉度―――一定期間使用した後の作業面上の平均照度と初期平均照度との比
- 輝度―――――――観測方向から見た見かけの面積当たりの光度
- 演色性――――――基準光で照らした場合の色を、どの程度忠実に再現しているかを判定する指標
- 照度―――――――単位面積当たりに入射する光束
- 昼光率――――――全天空照度に対する室内のある点の昼光による照度の比率
答え【1】
照度均斉度(きんせいど)とは
特定の範囲内の照度分布の均一性を表す指標です。
均斉度は、最も高い照度と、最も低い照度の比率で導き出すことができ、1に近いほど均斉度が高い照明と言えます。
ムラなく明るいことを「均斉度が高い」と言います。
後の選択枠の用語はとても重要ですので覚えましょう。
- 令和元年問題86
問題90
ある部屋の作業面の必要照度が750lxであった。ランプ1灯当たりの光束が2,500lmのランプの必要灯数として、最も近いものは次のうちどれか。
ただし、その部屋の床面積は80m2、照明率を0.5、保守率を0.75とする。
- 24灯
- 32灯
- 48灯
- 64灯
- 100灯
答え【4】
今回使う式はこれです。まず整理します。今わかっているのは
- 作業面の必要照度E=750lx
- ランプ1灯当たりの光束F=2,500lm
- 床面積A=80m2
- 照明率U=0.5
- 保守率M=0.75
ランプの必要灯数Nは何?
上の式からNについて求めれば答えが分かります。
では求めていきます。
答えは64灯になります。
- 令和2年問題88
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