平成28年度空気環境の調整「過去問題解説9」
問題86
音に関する用語の説明として、最も不適当なものは次のうちどれか。
- 暗騒音――ある騒音環境下で対象とする特定の音以外の音の総称
- 吸音率――入射音響エネルギ―に対する透過エネルギ―の割合
- 純音―――一つの周波数からなる音波のこと
- 拡散音場――空間に音のエネルギ―が一様に分布し、音があらゆる方向に伝搬している状態のこと
- 遮音―――壁などで音を遮断して、透過する音のエネルギ―を小さくすること
答え【2】
「吸 音率」は、入射した音のエネルギ―に対する、反射しなかった音のエネルギ―の割合です。式で表すと以下のようになります。
入射音響エネルギ―に対する透過エネルギ―の割合は透過率の説明です。
問題87
上階で発生させた軽量床衝撃音の床衝撃音レベルを下室にて周波数ごとに測定した結果、63Hzで78dB、125Hzで75dB、250Hzで75dB、500Hzで73dB、1,000Hzで67dB、2,000Hzで64dB、4,000Hzで64dBであった。この床の遮音等級として、最も適当なものは次のうちどれか。下図の床衝撃音レベルに関する遮音等級の基準周波数特性を用いて求めよ。
- Lr―75
- Lr―70
- Lr―65
- Lr―60
- Lr―55
答え【1】
遮音等級とは、上の階からの音の伝わりをどれくらい遮蔽するかを段階的に表したものです。この問題は考え方より解き方を覚えてください。
まず、問題文より与えられた周波数の床衝撃音レベルをグラフにすべて●でプロットしています。
従って 全てのブロットを上回るLr曲線の内最小の曲線に赤いラインを引いています。
その曲線のLr値がこの床の遮音等級になります。
従って〇で囲んだLr-75になります。
問題88
騒音・振動問題の対策に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 固体伝搬音を低減するためには、振動源の発生振動低減や防振対策が重要となる。
- 外部騒音が同じ場合、コンサ―トホ―ル・オペラハウスの方が録音スタジオよりも高い遮音性能が求められる。
- 空気伝搬音を低減するためには、窓・壁・床等を遮音する必要がある。
- 設備機器などの振動が建築躯体内を伝搬して居室の内装材から放射される音は、固体伝搬音である。
- 寝室における騒音について、骨伝導で感知される固体伝搬音についても確認するため、立位、座位、仰臥位で評価する。
答え【2】
「建築物の遮音性能基準と設計指針」日本建築学会によると(2)は録音スタジオの方が高い遮音性能が求められます。
と言われています。 まず、音の伝わりを遮断することを遮音といいます。
遮音性能(しゃおんせいのう)とは、外部から空気や固体を介して伝わる音(空気音と固体音)を遮断する能力の高さをいう。
- 令和2年問題85
- 平成27年問題87
問題89
地表における直射日光による法線照度が90,000lxのとき、直射日光による水平面照度として最も近いものは次のうちどれか。ただし、このときの太陽高度は30度とする。
- 23,000lx
- 30,000lx
- 39,000lx
- 45,000lx
- 78,000lx
答え【4】
- 令和元年問題88/li>
問題90
照明器具の光源の交換方式に関する次の文章の[ ]内に入る語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。
不点灯になった光源をその都度交換する[ ア ]は、小規模な照明施設や光源の交換が容易な場所には適しているが、光源の不点時期が一定でないため、光源の交換頻度が多くなり、保守に要する[ イ ]がかさむことになる。一方、大規模な照明施設で光源の交換が比較的困難な場所では、あらかじめ定められていた交換時期に達したときに全数を交換する[ ウ ]で光源の交換を行うことがある。
- (ア)個別交換方式―――(イ)人件費―――(ウ)集団的個別交換方式
- (ア)個別交換方式―――(イ)人件費―――(ウ)集団交換方式
- (ア)個別交換方式―――(イ)部品費―――(ウ)集団交換方式
- (ア)個別的集団交換方式―(イ)人件費―――(ウ)集団的個別交換方式
- (ア)個別的集団交換方式―(イ)部品費―――(ウ)集団的個別交換方式
答え【2】
不点灯になった光源をその都度交換する[ 個別交換方式 ]は、小規模な照明施設や光源の交換が容易な場所には適しているが、光源の不点時期が一定でないため、光源の交換頻度が多くなり、保守に要する[ 人件費 ]がかさむことになる。一方、大規模な照明施設で光源の交換が比較的困難な場所では、あらかじめ定められていた交換時期に達したときに全数を交換する[ 集団交換方式 ]で光源の交換を行うことがある。光源の交換方式
光源の交換方式は、個別交換方式、集団的個別交換方式、集団交換方式、個別的集団交換方式の4つに分類される。
- 個別交換方式
- 不点になった光源をその都度個別に取り替える方式
- 集団的個別交換方式
- 不点になった光源がある個数でまとまったとき、あるいは一定期間経過したときに、不点灯の光源のみを交換する方式
- 集団交換方式
- 光源が不点になっても、当初計画した交換時期、あるいは不点の光源が一定数(一般には、全光源の3~5%が不点になった時点)に達するまで光源の交換を行わず、あらかじめ定めていた交換時点に達したときに全数を交換する方式
- 個別的集団交換方式
- 不点になった光源はその都度交換し、ある一定期間が経過した時点で、すべての光源を交換する方式
- 個別交換方式は小規模な照明施設や光源の交換が容易な場所に適している。
- 集団的個別交換方式は頻繁に個別交換がしにくい場所に適している。
- 集団交換方式は大規模な照明施設で、光源の交換が比較的困難な場所に適している。
- 個別的集団交換方式は大規模な照明施設で光源の交換に要する人件費が高い場合に適している。
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